2023年11月デジカメ出荷数量公表
CIPAが2023年11月のデジカメ出荷数量を発表しています。どのような結果となったのでしょうか?
CIPAが2023年11月のデジカメ出荷数量を発表しました。画像タップで拡大します。
さて、グラフをみると2023年11月は残念ながら前年を上回ることができず、2021年レベルまで減少してしまいました。本来ならば年末商戦に向けて出荷数量が増える時期であるにも関わらず、減少してしまったのは残念ですね。
数字的にはレンズ交換式は出荷数量前月比で77.9%、出荷金額前月比で76.8%なので、前月比では大幅に減少してしまっていることがわかります。数量はともかく金額で落ち込んでいるのはちょっと心配ですね。
さらに前年同月比でも出荷数量が前年同月比で81.9%、出荷金額が前年同月比で75.4%とこちらも大幅に減少しています。
上記のグラフをみればわかりますが、2023年第1四半期は、半導体不足や供給不足、まだ新型コロナの影響もあり前年を上回ることができませんでしたが、その後にカメラの新製品や新型コロナの5類移行などで観光が復活し、ミラーレスカメラは前年を上回っていて好調だったわけですが、いよいよ失速が始まった可能性があると考えるとちょっと心配ですね。
以下にミラーレスカメラの地域別前年同月比を記述してみます。2022年11月の出荷数量/金額との割合で表した数値になります。
- 日本
- 出荷数量 64.9%
- 出荷金額 55.7%
- 中国
- 出荷数量 102.9%
- 出荷金額 82.7%
- 日本・中国以外のアジア
- 出荷数量 68.5%
- 出荷金額 69.4%
- 欧州
- 出荷数量 78.4%
- 出荷金額 67.4%
- アメリカ
- 出荷数量 139.7%
- 出荷金額 104.8%
このようにみると、ミラーレスカメラは世界的に好調と言われてきましたが、好調なのは中国とアメリカのみになってしまいました。しかし、その中国でも出荷数量は維持しているものの出荷金額は減っていることから、より安価なミラーレスカメラを購入している割合が増えていることを意味することになります。
そして、日本や欧州では、前年同月比で大幅に減少していることがあきらかになりました。いよいよ国内でも一眼レフカメラからの買い換えが少なくなったり、すでにミラーレスカメラを所有している人は、そのカメラに満足しなくなって買い換えをしなくなってしまったのでしょうか?
それとも他の異なる原因があるのでしょうかね。非常に気になります。
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コメント
コメント一覧 (4件)
11 月は前年割れかもしれないですが、直前の 2023年の 9月, 10月は前年の 2022 年を大幅に超えていますね。
マップカメラの月間ランキングで、何度か供給不足でランキング外になった Z8, Zf が年間ランキングでは上位に位置していました。
おそらく新製品の初回出荷は販売台数に大きく影響を与えるということではないでしょうか?
2023 年は Zf や α7CII といった話題の新製品が 10 月までに発売されていて 11 月には新製品がありませんでした。
2022 年の 11 月は α7R5 や X-T5 等、当時の話題の新製品が複数発売されていました。
新製品の発売の有無が影響していると思われます。
月単位の前年度比較は新製品の発売の有無に左右されるので4半期などある程度まとまった単位で比較した方が良さそうです。
CIPA 側も理解していないことはないと思いますが、何か業界の危機をあおりたい動機があるのでしょうか?
これは Worldwide の出荷量なので原因は良く分かりませんね。
Worldwide の販売台数はキヤノン、ソニーで7割以上なので
不思議です。
12月がどうなるかですね。
新製品のサイクルも関係あるのでしょうが、もう所有製品の性能が十分で、かつ物価高による値上げもあり、カメラを買い替える必要がなくなったのではないでしょうか。
正月休みに、久しぶりにD850を持って初詣行きましたが、写りも良くZ 8と比べても何の不満も感じませんでした。
最新のミラーレスなら、不満はないに等しいと思います。
中国や米国が好調を維持していることから、経済の影響度合が大きいのかもしれません。為替もあって日本が先進国の中では貧乏国ゆえ、景気の影響を受けやすいというのはあるのかもしれませんね。
30万円以上の新しい売筋カメラがほぼ消滅したのもカメラの単価を引き下げていると思います。
元資料を見ると、交換レンズは好調維持なので、カメラボディの買い控えなどもあるのかもしれません。