アメリカに関税の影響がじわり
アメリカ国内で、アメリカの相互関税の影響が少しずつ出始めているようです。この記事では、どのような影響がでているのか、詳しくお伝えします。
中国の天体カメラメーカのQHYCCDは、最近、Facebookで関税の影響によるアメリカへのカメラの出荷を停止すると発表した。投稿には次のように書かれている。「これは私たちにとって簡単な決断ではなく、ご不便をおかけすることを深くお詫び申し上げたい。アメリカにお住まいの方は、地元の販売店に問い合わせてほしい。まだ在庫が残っている可能性がある。」
これはここ1ヶ月で大きな議論となっているアメリカの関税が実際に発効し始めている兆しとも受け取れる。多くの経済学者は、アメリカの関税が価格上昇以上に、アメリカの輸入全般に広い影響を与えると予測していた。
ミシガン州の経済学・公共政策教授は、次のように説明する。「高関税が掛かる国からの機器は関税によって価格競争力を完全に失い、小売業者がそのブランドそのものを取り扱わなくなる可能性がある。」
残念ながらこうした予想が現実のものとなりつつある。
(中略)
アメリカの関税はカメラ業界の有名ブランドにも影響を与え始めている。
PetaPixelによれば、DJI Osmo Pocket 3の価格は800ドルに跳ね上がり、AmazonやB&H、DJI公式サイトを含むほとんどの販売サイトで在庫切れになっている。DJIの広報担当者はPetaPixelに以下のようにコメントした。「市場状況や業界の環境、貿易関連政策の影響により、再入荷に長期の遅れが発生する可能性がある。そのため価格戦略の見直しを実施した」
ソニー、ニコン、キヤノンなどの大手ブランドがアメリカ向けの出荷を停止する可能性は低そうだが、キヤノンは価格の引き上げを予告している。一方で、中小のアクセサリブランドは、ゲームやPC周辺機器ブランドと同様に、出荷停止を選択する可能性がある。
値上げか、輸出停止か
アメリカの関税の影響が、アメリカ国内で少しずつ出始めているようです。
アメリカの関税はすべての国で一律に10%、さらに製品ごとに異なる税率の関税が掛けられています。その上で、相互関税として国別に関税の税率が課せられているわけですが、この国別の関税については現在、90日間の猶予期間を与えられています。しかし、10%の関税はすでに発動していますし、中国には猶予期間を与えていないので、すでに高税率の関税が発効しているようです。
このため中国から輸入する製品について、アメリカ国内でじわじわと影響が広がっているようです。
記事によれば、一部のメーカはアメリカへの出荷を停止したそうです。また、これまで代理店契約や、独占販売権などを有していたり、中国のブランドを取り扱っていた小売店が、もう中国製品は売れないので、中国ブランドの製品を完全に取り扱わなくなる可能性もでてくるかもしれないとしています。
このように関税の影響がアメリカ国内で少しずつ影響が現れてきているようですね。
記事では、ニコン、キヤノン、ソニーなどの日本メーカはアメリカに向けて製品の輸出を止めるようなことはないだろうとしていますが、10%の関税が課されることは確定していますので、少なくとも製品価格は10%は値上げされるだろうと思います。
アメリカ国内で展開している他国のメーカや、他国の製品を愛用しているアメリカ国内の写真家の人々はかなりの迷惑を受けている形になってしまっているので大変ですね。
さらに「キヤノン 世界初の超広角単焦点レンズを発表する?」ではキヤノンの新レンズ噂について詳しくお伝えします。
(source)DPREVIEW
- キヤノン 高機能ながら低価格のEOS R9を検討している!? 魅力的なコスパを実現か!?
- Nikon Z6、Nikon Z7の新ファームが公開 軽微な不具合を修正
- EOS R5 Mark IIのAF不具合の原因が判明か 特定の設定で問題なく動作する模様
- ソニー 新たなカメラの認証を受けたことが判明 噂のチルト式EVF搭載のカメラか!?
- LUMIX S1II、S1IIEの仕様表が流出か 主要な仕様が判明
- マップカメラ 25年4月デジカメランキング Z5IIが1位を獲得 X100VIが2位に
- 動画向けカメラの需要は一過性のもの!? 動画用に注力するメーカーを心配する声
- 海外パナサイトがLUMIX S1IIEの製品情報を誤掲載!? 一部仕様が流出か!?
- 富士フイルム チェキ 累計販売台数1億台を超える 一時期の低迷から大復活
- 富士フイルムの新たな製品が認証登録 3台のカメラが数ヶ月以内に登場か!?
コメント
コメント一覧 (2件)
当面の敵は中国なんだから中国だけターゲットにすれば良いのに、場当たり的に通り魔的にのべつ幕なしで関税設定するとか自分の首を絞めてる事にもなってる自覚にアメリカは欠けてるし、友好国にも多大な迷惑与えてる事をトランプは反省すべき
同士討ちしても意味はなく、アメリカのものづくりレベルはそもそも低くて、アメリカの消費者にさえ敬遠されて、選ばれてない現実を直視しろ
しかもアメリカ企業が中国企業を下請けに使ってる事が問題の1つにもなってる
中国は政敵なのでそれを懲らしめる話とアメリカ企業が中国に頼る話は分けて考えるべき
アメリカは毎年巨大な貿易赤字を出しているから仕方が無いですね。
昨年度400兆円ぐらいだったと思います。
レーガン政権時代にプラザ合意などで為替操作をしましたが今回も
同様かも知れません。(その時は日本が標的だった気がする)
子、孫の世代を考えれば誰かがやらなければいけない。
そうしなければギリシャのようにいずれ国家が破産する。
しかしながら貿易黒字の我々からすればその感覚は分からないかも
しれません。
日本でも農産品の一部(米など)600%の関税を掛けているわけだから
一概に非難は出来ないかもしれません。
※素人の感想です。