FE 28-70mm F2 GMの噂を検証
FE 28-70mm F2 GMが噂通りに発売されました。これまで結構、長い間噂になっていたこのレンズですが、発売までかなり時間が掛かったなという印象です。途中で設計が変更されたのでしょうかね?
というわけで、新製品が登場しましたので非常にまとめるのが大変にも関わらず、閲覧数は非常に少ないという問題作のこの検証シリーズを今回もやっていきます。ぜひ当サイトのTwitterアカウントをフォローしてもらい、記事にいいねをしていただくと、今後も検証シリーズを続けるモチベーションになりますのでよろしくお願い申し上げます。
それでは、流れていたFE 28-70mm F2 GMの噂が正しかったのかどうか検証していきます。日付のリンクをタップすると、その噂の詳細をご覧いただけます。情報源もわかりますので、詳細はそれぞれのリンク先の記事からご覧ください。
- 近いうちに24-70mm f/2.0が発表される
- 1145g
- 軽量素材を多用したコンパクト設計
- 手振れ補正、光学的にパーフォーカルでないことから、ビデオユーザには不向き
- 暗部の周辺部と色収差の優れた制御、中央部の高い解像度、適切に補正された球面収差、全体的に柔らかく細部まで撮影される画像
- 出回っている以下の情報はフェイク
- 重量 1145g(実際には不明)
- 軽量素材を大量に利用したコンパクトな設計(おそらく嘘)
- 手振れ補正がないため動画撮影には適していない(真偽はわからない)
- 周辺減光と色収差は良好に補正されている(真偽はわからない)
- 中心部は解像性が高い(真偽はわからない)
- 球面収差の補正が不十分で、全体的にソフトでディテールにか欠けた画質になる(真偽はわからない)
- 世界初の開放f値がf/2.0通しの24-70mmレンズ
- キヤノンの28-70mm f/2.0レンズよりも軽量でコンパクト
- 以下の情報は懐疑的だ。
- レンズの重量はわずか1145g
- 特殊な軽量素材を広範囲に利用
- 光学式手振れ補正機能なし
- 優れた口径食と収差のコントロール
- 価格は3000ドルになる可能性がある
- 11月末に新製品発表のイベントを計画している
- 11月19日にα1 IIフラッグシップカメラと28-70mm f/2.0 GMフルサイズ用オートフォーカスレンズの2つの製品が発表される。
- フィルター系86mm(キヤノンは95mm、ソニーの24-70mm GMIIは82mm)
- 重量は約900g(キヤノンは1430g、24-70mm GMIIは695g)
- 135mm f/1.8 GMと似たようなサイズ
- 画質とAFはキヤノンのものを凌ぐ
- 価格は約3000ドル(未確認)
- 28-70mm f/2.0 GMの画像が流出
- ズームは約1cmほど伸長するだけ
- 多くのソフトウェア補正
- 最短撮影距離はとても良い
- レンズ構成図:14群20枚
- 絞り羽根:11枚
- 最短撮影距離:38cm
- 最大撮影倍率:0.23倍
- フィルター径:86mm
- 花びら型フード付属
- サイズ:92.9×139.8mm
- 重量:918g
発表が近づくと正確性が増していく
最も古い噂は2024年の3月6日のもののようですね。ここで、具体的に24-70mmという焦点距離の仕様がでてきます。それ以降の噂について、それぞれの噂が正しかったのか検証していきます。
- 近いうちに24-70mm f/2.0が発表される
- 11月の発表なので「近い」は間違い
- 1145g
- 918gなので間違い
- 軽量素材を多用したコンパクト設計
- 素材そのものの軽量化ではないが軽量化できるリニアモーターなどを採用し実現
- 手振れ補正、光学的にパーフォーカルでないことから、ビデオユーザには不向き
- 現時点でパーフォーカルであるかどうかは不明
- 暗部の周辺部と色収差の優れた制御、中央部の高い解像度、適切に補正された球面収差、全体的に柔らかく細部まで撮影される画像
- レビューを見ると正しいようだが主観的な問題もあるので判定不可能
- 出回っている以下の情報はフェイク
- 重量 1145g(実際には不明)
- 1145gという情報はフェイク
- 軽量素材を大量に利用したコンパクトな設計(おそらく嘘)
- 軽量化しているが素材そのものの軽量化という情報はない
- 手振れ補正がないため動画撮影には適していない(真偽はわからない)
- 手振れ補正がなかったのでフェイクではない
- 周辺減光と色収差は良好に補正されている(真偽はわからない)
- レビューでは良好に補正されておりフェイクではない
- 中心部は解像性が高い(真偽はわからない)
- レビューでは中央部の解像性は高くフェイクではない
- 球面収差の補正が不十分で、全体的にソフトでディテールにか欠けた画質になる(真偽はわからない)
- 全体的にソフトとは思えずフェイクの可能性がある
- 重量 1145g(実際には不明)
- 世界初の開放f値がf/2.0通しの24-70mmレンズ
- 仕様は正しい
- キヤノンの28-70mm f/2.0レンズよりも軽量でコンパクト
- キヤノンよりも軽量かつコンパクト
- 11月末に新製品発表のイベントを計画している
- 11月19日にイベントが開催された
- 11月19日にα1 IIフラッグシップカメラと28-70mm f/2.0 GMフルサイズ用オートフォーカスレンズの2つの製品が発表される。
- 正しい
- フィルター系86mm(キヤノンは95mm、ソニーの24-70mm GMIIは82mm)
- 86mmで正しい
- 重量は約900g(キヤノンは1430g、24-70mm GMIIは695g)
- 918gで正しい
- 135mm f/1.8 GMと似たようなサイズ
- 92.9×139.8mmと89.5×127mm(135mm F1.8 GM)でサイズは近い
- 画質とAFはキヤノンのものを凌ぐ
- 凌いでいるかは主観的な問題だが画質とAFは優れている
- 価格は約3000ドル(未確認)
- 2898ドルでほぼ正解
- 28-70mm f/2.0 GMの画像が流出
- 確かめようがないがたぶん正しい
- ズームは約1cmほど伸長するだけ
- 1cm以上繰り出すが約1cmなので
- 多くのソフトウェア補正
- それほどデジタル補正を多用しているレンズではなさそう
- 最短撮影距離はとても良い
- 38cmなのでまあまあ良い
- レンズ構成図:14群20枚
- 正しい
- 絞り羽根:11枚
- 正しい
- 最短撮影距離:38cm
- 正しい
- 最大撮影倍率:0.23倍
- 正しい
- フィルター径:86mm
- 正しい
- 花びら型フード付属
- 正しい
- サイズ:92.9×139.8mm
- 正しい
- 重量:918g
- 正しい
それぞれ見てみると、初期の頃の情報は完全に間違いだったことがわかります。その後、だんだん本当らしい情報がでるようになり、発表直前になると完全な情報が流出するといういつものパターンで落ち着きます。
今回の
の表記でわかりにくいのが、フェイクに関連するものです。「**という情報はフェイク」という噂に関しては、フェイクのときに 、フェイクではないときに となっているため、噂としては、間違った噂に 、正確な噂に が付いているので、そのあたりだけご理解のうえご覧ください。発表が近くなると情報が流出してくるのは、おそらく海外の販売店などにレンズの情報がまわってきたりするためで、それを見た店員さんや、関係者が情報を流出させるため、ほぼ間違いの無い情報が流れていくのだと思いますね。
今回、不思議なのは製品の初期の噂はほとんど間違いだったことです。重量などは明らかに間違いでしたので、実は2種類のレンズがテストされていたか、もしくは最初の仕様のレンズは設計的にダメということで、後から新仕様のレンズが設計された可能性もあるのではないかと思ったりしています。
というわけですが、結局は10月ぐらいが境目で、それより後の噂はほぼ正しいということがわかりました。割と珍しい流れです。
レンズの主な仕様
名称 | FE 28-70mm F2 GM | |
---|---|---|
型名 | SEL2870GM | |
レンズマウント | ソニー Eマウント | |
対応撮像画面サイズ | ●35mmフルサイズ | |
焦点距離(mm) | 28-70 | |
焦点距離イメージ(mm) * | 42-105 | |
レンズ構成 (群-枚) | 14-20 | |
画角 (APS-C) *1 | 54°-23° | |
画角 (35mm判) | 75゚-34゚ | |
開放絞り (F値) | 2 | |
最小絞り (F値) | 22 | |
絞り羽根 (枚) | 11 | |
円形絞り | ○ | |
最短撮影距離 (m) | 0.38 | |
最大撮影倍率 (倍) | 0.23 | |
フィルター径 (mm) | 86 | |
手ブレ補正 | – (ボディ側対応) | |
テレコンバーター (1.4x) | 非対応 | |
テレコンバーター (2.0x) | 非対応 | |
フードタイプ | 花形バヨネット式 | |
外形寸法 最大径x長さ (mm) | 92.9 x 139.8 | |
質量 約 (g) | 918 |
レンズ構成図
MTF曲線
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