Nikon Z9IIはこうなるべき
Nikon Z9IIは必要か?
いまニコンは興味深い局面に差し掛かっている。Nikon Z9世代のラインナップはほぼ完成しており、残るはNikon Z30II、Nikon ZfcII、Nikon Z7IIくらいだろう。ニコンは予測しやすいメーカーだ。新技術は4年周期で投入され、少しずつ下位モデルへと展開されていく。フィルム時代は8年周期だったが、デジタルではこの4年サイクルが定着している。地震やパンデミックなどの予期せぬ出来事を除けば、かなり一貫性がある。
Nikon Z9は2021年に発表されたため、そろそろ後継機が登場するのでは?と考えるのは自然な流れだ。
しかし私には2つの疑問がある。
まず一つは、Nikon Z9が後から発売されたカメラに機能的に追い越されてしまったことだ。Nikon Z8のほうが、ボディ・バッテリー・GPS以外では優れているとすら言える。これはおかしい。Nikon Z9は今でも売れているし、販売店によればトップエンドカメラとして安定した売れ行きだそうだ。
もしNikon Z9IIが主にファームウェアの変更だけなら、それはニコンの最上位ユーザーに対する裏切りだ。プロとして今使用しているカメラが最高の製品であることを信じたいし、壊れたらまた最高の製品を購入したい。現時点では、そのカメラがNikon Z8になってしまっている。
2つ目の問題は仮にNikon Z9IIがハードウェアの刷新を伴うなら、それは本当に魅力的な内容になるのか?という点だ。考えられる改善点は以下の通りだろう。
- EVFの改良:Nikon Z6IIIで見られるような進化が欲しい
- 背面液晶の改良:Nikon ZRで見られるような進化も歓迎
- CFExpress 4.0対応:書き込み速度の向上はバッファ性能に直結する
- 新しいイメージセンサー:グローバルシャッターの可能性もある。ダイナミックレンジの向上も期待されている。画素数は増減のどちらにも議論の余地がある
- EXPEED 8プロセッサー:性能向上、露出精度、値に機能などの進化が集約されている
加えてユーザー対決の改善も重要だ。設定ファイルやバンク管理、メニュー構成の見直し、ヘルプ機能の充実、EVFや背面液晶の表示のカスタマイズ性向上が求められる。
これを踏まえてNikon Z9IIの可能性を3つのパターンで考えてみる。
- 完全な刷新:上記をすべて盛り込んだNikon Z9II。これは大きな話題になるだろう。R3D動画対応なども加えればニコンは再び最上位機を手にすることになる。
- 控えめな刷新:一部の改善(EVF、LCD、R3D動画など)とユーザーエクスペリエンスの向上。正直、なれこれほど時間をかけたのかと思う程度の内容
- 最小限の刷新:Nikon Z9世代の追加機能とユーザーエクスペリエンスのわずかな改善のみ。EVFの改良があるかどうか程度。
最小限では、既存のNikon Z9ユーザーにとっては侮辱に近く、購入意欲も湧かないだろう。控えめでも、追加される機能が本質的に必要とされていない可能性が高い。
筆者としては、Nikon Z9のファームウェアをしっかり更新し、次世代機に本当に価値のある進化を盛り込むことに注力してほしい。特に4番目と5番目はコストがかかる部分であり、慎重な設計が求められる。ニコンがNikon Z9ユーザーに対して次に何を望むのかを尋ねていないことも不安材料だ。ユーザーのニーズに合わない進化は、製品としての魅力を損なう。
Nikon Z9IIは今後4年以上にわたってZシステム全体の方向性を示す存在になる。技術のための技術ではカメラは売れない。だからNikon Z9IIが本当に役立つ製品になるのか、少し悲観的に見ている。ただし、ニコンは過去にも私を驚かせてきたので、今回もそうなることを願っている。
どうなるNikon Z9II?
Nikon Z9IIはこのような変更や機能追加がなければならないとZ SYSTEM USERが伝えています。
記事では、Nikon Z9IIは単なるNikon Z9のマイナーチェンジではなく、大幅な機能追加が必要になるとしています。求められる性能としては、EVFや背面液晶のアップデート、CFExpress 4.0への対応、そして新しいイメージセンサーとイメージプロセッサが必要だとしています。
ニコンは現在、Nikon Z9に搭載されたEXPEED 7を下位モデルに展開することで、ニコンのカメラ全体を刷新している最中です。記事にもあるように、あとはNikon Z30、Nikon ZfcにEXPEED 7を搭載すれば、ほぼラインナップは完成します。
すると、次のNikon Z9IIがどのような製品になるかは、ユーザーにとって非常に重要な問題になる可能性があります。というのも、次にNikon Z9IIに搭載される機能やEXPEEDプロセッサが、それぞれニコンのカメラに搭載され刷新されていくと考えられるからです。
もし、Nikon Z9IIがNikon Z9のマイナーチェンジバージョンになるとしたら、現在のNikon Z8、Nikon Z6III、Nikon Zf、Nikon Z50IIの後継カメラも自動的にほぼマイナーチェンジバージョンになることを意味することになってしまいます。
このため、可能であればEXPEED 8プロセッサを搭載し、強化された被写体追尾機能、被写体の動きを予測してフォーカスを合わせる機能、AIによる超解像化機能やノイズ削減機能など、新たな機能を多く搭載してほしいというのが多くの人の願いとなると思いますね。
しかし、可能性はもう一つあると思います。それがEXPEEDアクセラレーターのような補助的なチップをカメラに搭載することです。これにより、例えば被写体認識やAIの機能をアクセラレーターに任せ、EXPEEDプロセッサはJPEGの作成やRAWデータの保存や転送などに専念することで、より被写体認識機能が向上したり、連写機能が向上する可能性が期待できるかもしれません。EXPEED 8に関しては、さらに4年後のNikon Z9IIIで搭載することも考えられそうです。
このような変更であれば、他のカメラについてもEXPEEDアクセラレーターを搭載することで順次刷新していけば、今後の4年間のニコンの各種カメラをバージョンアップさせることも可能になると思いますね。
今年の年末から来年の年初にかけてNikon Z9IIが登場するという噂も流れていますが、どのようなカメラになるのか本当に楽しみですね。
ニコン 情報まとめ 最新情報!
Nikon Z9II 最新情報!
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現在噂されている新製品情報
ニコン
カメラ | |
Nikon Z9II | 2025年第4四半期 |
キヤノン
カメラ | |
EOS R6 Mark III | 2025年11月6日 |
EOS R7 Mark II | 2025年末以降 |
1億画素フルサイズカメラ | 2025年 |
レトロデザインカメラ | 2025年 |
PowerShot V3 | 2025年後半 |
レンズ | |
RF45mm F1.2 STM | 2025年11月6日 |
RF20-50mm F4 PZ | 2025年11月下旬 |
RF24-70 F2.8 L IS VCM(USM) | 2025年11月下旬 |
RF300-600mm F5.6 L IS USM | 2025年11月下旬 |
見たことのないズームレンズ | 2025年年末頃 |
RF-Sズーム 換算24-200mm一定絞り | 2025年 |
RF-S単焦点 | 2025年 |
RF400mm F2.8 L IS USM後継 | 2026年 |
RF600mm F4 L IS USM後継 | 2026年 |
RF14-28mm F2.8 L IS USM Z | 近い将来 |
RF150-600mm F5.6 L IS USM | 計画中? |
フルサイズAFレンズをサードに解禁? | 2026年 |
ソニー
カメラ | |
3台の認証を受けたカメラ | |
α7 V | 2025年11~12月 |
レンズ | |
100-400mm GM後継 | |
FE 100mm F2.8 Macro GM | 2025年9月30日 |
パナソニック
カメラ | |
LUMIX LX100 III | 2025年10月17日 |
富士フイルム
カメラ | |
X-T30III | 2025年10月23日 |
レンズ | |
XC13-33mm F3.5-6.3 | 2025年10月23日 |
タムロン
レンズ | |
25-200mm f/2.8-5.6 | 2025年秋 |
コメント
コメント一覧 (1件)
ソニーもキヤノンもエンジンは更新が止まってるんですよね (S: BIONZ XR | C: DIGIC X) 。
最新機はそこにAIチップやアクセラレーターを追加するカタチになっていて、ニコンもEXPEED 7のまま何かチップを搭載するのかEXPEED 8になるのか。