新ファームがでないNikon Z9
他のニコンのカメラが次々と新機能を搭載するなかで、Nikon Z9だけが取り残されているのはおかしいという意見が伝えられています。この記事で詳しくお伝えします。
Nikon Z6IIIが、本日、バージョン2.00への大規模なファームウェアアップデートを受けた。このアップデートには、主に以下の3つの目玉機能が含まれている。
- 鳥認識:被写体検出に新たに鳥モードが追加された。既存の動物モードとの主な違いは、込み入った場所にいる小鳥などで御認識が発生しやすかった従来のNikon Z6IIIのファームウェアを改善した点にあるようだ。
- オートキャプチャ:Nikon Z6IIIは、この機能を搭載する3台目のカメラとなる。動きや被写体、フォーカスに反応して人が操作することなしに自動的に撮影することが可能だ。これはNikon Z9に初めて搭載された複雑な機能で、Nikon Z9ユーザーですら扱いに苦労するものだ。
- C2PA画像認証:Nikon Imaging Cloudから発行される証明書を用いて動作する。この機能を使用するときには、一部のカメラ機能が制限されるなどの注意点がある。
(中略)
その他の細かな改善も加えられている。まとめると、今回のリリースによってNikon Z6IIIのファームウェアはNikon Z8にかなり近いレベルにまで引き上げられたと言えるだろう。
しかし、ここで再浮上する疑問がある。――Nikon Z9の新ファームはどこに行ったのだろうか?
最近のカメラは次々と新機能が搭載されている一方で、フラッグシップであるNikon Z9が取り残されている。Z9はもう十分、どうせ近いうちにZ9IIが登場するからという理由で更新を止める考えには賛同できない。フラッグシップから意図的に機能を外すことは、その存在意義を損なう行為であり、最も大切にすべき顧客を結果的に軽視することにつながる。
Nikon Z9の新ファームは登場するのか
Nikon Z9に新ファームが登場しないのはおかしいとZ SYSTEM USERが伝えています。
記事では、Nikon Z6IIIの新ファームが登場したことを受けて、ニコンはNikon Z6IIIをNikon Z8レベルの機能にまで高めようとしているのではないかと推測しています。しかし、Nikon Z9に新機能を搭載した新ファームが公開されないことはフラッグシップではあり得ないことで、結果的にユーザーを軽視する行為になるとしています。
Nikon Z9は最初の数年間はさまざまな機能が搭載され話題になりましたが、多くの新機能が他のカメラに搭載されるなかで、最近はNikon Z9の大型アップデートが止まったままという状況になっています。
Nikon Z9に新ファームが登場しないことについては、いくつかの理由が考えられそうです。
まず最初の理由としては、Nikon Z9はEXPEED 7を搭載した初めてのカメラで、すでに大きなアップデートを繰り返し受けているなかで、これ以上の大規模なアップデートに対応できるように設計されていない可能性は考えられるかもしれません。Nikon Z8以降のカメラについてはNikon Z9の開発での経験を受けて様々な変更を受けており、対応できているということは考えられそうです。
次に、Nikon Z9は画像の真正性を証明するC2PAには対応していません。これを搭載する作業で何らかの不具合が生じていて、新ファームの開発が遅れている可能性も考えられそうです。
この他、ニコンはNikon Z9にREDの動画技術を搭載するために新ファームを開発しているため遅れているとか、ニコンが発売すると噂されているNikon ZRの新ファーム開発に注力しているためNikon Z9が遅れているという可能性も考えられそうです。
経営的には、いつまでも新機能を次々と搭載していくのは不可能ですから、どこかで見切りをつけなければなりません。また、Nikon Z9IIの発表が近いとしたらNikon Z9との機能的な差別化をすることも必要になってくるはずです。このことを考えると、製品の発売から決められた年数までは新機能を提供する新ファームの公開をするけれども、発売から一定期間を経過したカメラについては、新機能は後継となるカメラに搭載して機能的に差別化する方針を採用していても、まったくおかしくないと思います。
想像すると切りがないですが、Nikon Z9の大規模アップデートはこれで終了なのか、それとも何かしらの問題があって遅れているだけなのか気になるところですね。
さらにニコンのシネマカメラの最新の噂を「ニコン RED技術搭載のシネマカメラNikon ZRを来月に発表の噂」で詳しくお伝えします。
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コメント
コメント一覧 (1件)
プロが使うフラグシップは下手に機能を増やして動作が
重くなったり動作不安定の原因にならないように
してるのではと思います。
機能を満載するよりもどのような場所でも必ず撮れる事が
重要なのかなと思います。
それに使い慣れたプロでしたら余計な機能はなくても
自由自在に使いこなすでしょう。