LUMIX TZ99レビュー
パナソニックが発表したコンパクトデジタルカメラのレビューが掲載されています。どのように評価されているのか、この記事では詳しくお伝えします。
(前略)
ここまで、スマホがコンデジを駆逐するだろうと思っていた。しかし代わりに中古のコンデジを購入する(主に若い)人々が増えており、着実に復活しつつある。パナソニックのZS99はこのトレンドを活かすことを目指し、古いポイント&シュートモデルを現代風にアレンジしている。
ポイント&シュートのデジタルカメラを購入して、スマホとは異なる結果に期待する理由は、私が考えるに二つだけしかない。スマホのセンサーは小さいにも関わらず、驚くほど良い画像を撮影できるため、電話よりもはるかに大きなセンサーのあるコンデジを手に入れるか、またははるかに大きな望遠ズームの焦点距離の範囲を持つカメラを手に入れる必要がある。パナソニックのZS99は、後者を実現しようとする全く新しい設計だ。ZS99は499ドルで販売されているが、その大きなズームの焦点距離の範囲は価格に見合う価値があるのだろうか?
ZS99は基本的には古いZS80の焼き直しだ。その外観や多くのコンポーネント、レンズやセンサーなどはZS80のものを利用している。センサーは比較的小さな1/2.3型の2000万画素センサーで、おそらくこれまでの多くのパナソニックのコンデジで見られるのと同じセンサーだ。ZS80から引き継いだ素晴らしい30倍のズームレンズはフルサイズ換算で24-720mmの焦点距離を提供する。スマホと比較すると、これは10倍の望遠カメラを超えるかなりの望遠レンズという利点があり、ほとんどのスマホは3倍または5倍の望遠しか搭載していない。
少なくともUSB接続は現代的なType-Cになっていて、世界中の規制に準拠している。またBluetoothも5.0に対応している。しかしZS80にあったEVFが取り除かれたことは大きな損失だ。背面液晶は明るい条件では理想的ではなく、望遠端で撮影する際にカメラを顔に近づけて安定させる能力を失います。これは大きな見落としであると考えている。
私はスマホで撮影することになれた若い世代の写真家はEVFがないことを気にしないとよく聞く。しかし、これは新しい撮影者を過小評価している。EVFを試してみると、確実にそれをより高い頻度で使うようになり、将来のモデルでそれがなくなった場合には、非常に悲しく感じるだろう。彼らは何を失ったのかわからないかもしれないが、これが省略されることに対する感謝を最終的には失うことはないということだ。
(中略)
古い製品を少し変更して新しい名称で再販売するという罪を犯したのはパナソニックだけではない。コンデジの需要は高まっており、需要を満たすための製品を近代化するのは理にかなっている。大幅な改良には資金の幅広い研究開発が必要なので、ほとんどのメーカは過去のカタログを単に焼き直しているのも理解できる゛。
それでも画質と機能が大幅に改善された新しいカメラを見ることができれば、もっと興奮することになるだろう。接続性はこれまで以上に重要だが、ZS99は依然のカメラと同様に携帯電話と接続することができるため、基本的な変更はない。
最新のUSB規格に準拠しながらも重要なハードウェアを失ったカメラが、旧製品の販売価格と同額の499ドルで手に入れることになる。しかし、私の見方が時代遅れで、新しいユーザは私がZS99に欲しいと思っている機能には興味がなかったり、望んでいないかもしれない。私ならEVFを諦めることなく、同じ画質と多様性を手に入れられる中古のZS80を購入するだろう。
(後略)
光学ズームだけが魅力の製品?
パナソニックのLUMIX TZ99のレビュー記事が公開されています。記事では、ZS99となっていますが、パナソニックの場合、販売ルートによって製品名が異なることがあり、日本国内ではLUMIX TZ99になります。
レビューの評価はかなり辛辣です。EVFがなくなったのに価格は同額で、これでは単なる値上げと考えられるのではないかと考えている様子がわかります。また製品の購入について、引用外ですが「望ましい製品ではない」と購入しないように勧めるような記述があるものの、もしスマホ以上の光学ズームの範囲が欲しいのであれば、検討しても良いというような内容になっています。
個人的にはEVFがなくなってしまったことは残念ですが、EVFの有無は割と評価がわかれるところなので判断が難しいかもしれません。いまはインフレや資材の高騰などでカメラの価格が高くなるのは仕方ないので、できるだけ廉価な製品として発売しようと考えたときには、このような仕様になるのも仕方がない側面もあると思いますね。
ただ、やはり個人的には、他のギミック、特に若い人が中古コンパクトデジタルカメラを購入していることを考えれば、そこにフィーチャーしたカメラとして発売したほうがよかったのではないかと思いますね。
まずはデザインです。もっとオールドルックなデザインにしても良かったと思いますね。機能的には、富士フイルムのフィルムシミュレーションダイヤルのように簡単に色味を変更できるダイヤルや、昔のコンデジのように撮影できるモードなどがあったら面白いのかなと思います。例えば、LUMIXには長い歴史があるので、実際に発売したカメラの色味や歪みをシミュレートするような機能があったらいいのになと思います。
この他、カメラにアタッチメント的に取り付けることができレンジファインダーのように撮影できる光学ファインダーを設定して、これを取り付けることでファインダーを除きながら特定の焦点距離だけになりますが撮影できるといったギミックがあったら面白いのにななどと思いました。
ただ、このようなカメラが売れるかどうかはわからず、パナソニックとしてはリスクがあることをしたくないということもあるでしょうから、なかなか難しいのかもしれませんね。
名称 | DC-TZ99 |
焦点距離 | f=4.3mm~129.0mm(35mm換算:24~720mm) |
開放絞り値 | F3.3~6.4 |
最短撮影距離 | 通常:50cm(W端)/2m(T端)~ マクロ / 動画:3cm(W端)/2m(T端)~ |
手ブレ補正 | ○(通常/流し撮り/OFF) |
カメラ有効画素数 | 約2030万画素 |
撮像素子 | 1/2.3型MOS 総画素数 約2,110万画素 |
動画撮影 | 4K:3840×2160, 30p(100Mbps/センサー出力30コマ/秒) |
連写速度(AF追従) | H:5コマ/秒、M:5コマ/秒、L:2コマ/秒 |
記録メディア | SDカード / SDHCカード |
インターフェース | USB Type-C USB2.0(HighSpeed)対応 |
Wi-Fi | IEEE 802.11b/g/n |
Bluetooth | Bluetooth v5.0 |
撮影可能枚数 | CIPA規格:約380枚 |
外形寸法 | 約 幅112.0×高さ67.8×奥行き43.1mm |
質量 | 約322g(カード、バッテリー含む) |
(source)PetaPixel
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コメント
コメント一覧 (2件)
ユーザーのデータ分析で考えると、写真を撮る際ファインダーを見ない方が多数、スマホに足りないのは超望遠。ということで、マーケティングの結果、このような仕様になったのでしょう。
しかし、チグハグですね。
ニコンのネオ一眼B600やB500もファインダーレスで、売れなかったようですが。
日中の望遠撮影ではファインダーが無いと撮影がやりにくいと思います。
ただ、中古品も随分と高くなってしまいましたので、この時期に適正価格で新機種が登場したのは朗報です。コンデジにはコンデジにしかない良さもありますからね。