ニコンのシェア激減の衝撃
BCNが2020年のカメラ販売動向について報告しています。それでは、具体的にどのようなシェアになっているのでしょうか。引用してみます。画像クリックで拡大します。
-BCN
この内容をみると、ミラーレス一眼、コンデジもそうですがニコンは大幅に販売が落ち込んでいることがわかります。ミラーレス一眼では、たった4.6%のシェアしか得ていないという結果がでています。それに引き換え、ソニー、キヤノン、OMデジタル(旧オリンパス)は、それぞれ25%前後のシェアを獲得しており、飯台台数ベースでは5倍ほどの違いが出てきてしまっていることがわかりますね。
ニコンや、ニコンユーザにとっては衝撃的とも思える数値ではないでしょうか?
ニコンは対前年比で大幅な落ち込み
そして、もうひとつ衝撃的な結果が紹介されています。以下が、2019年と比較した2020年の販売台数の比率を表したものです。この比率はレンズ交換式とコンデジの販売台数を元にしたものとなっています。
2020年 主要デジタルカメラメーカ5社販売台数前年比
・キヤノン 55.1%
・ソニー 76.5%
・ニコン 36.0%
・富士フイルム 91.1%
・OMデジタルソリューションズ 66.4%-BCN
2020年の販売台数は新型コロナウィルスの影響を大きく受けていることや、スマホカメラの機能向上で、カメラそのものの販売台数も少なくなっているため、各社とも前年比でマイナスとなっています。そのような中でも各社は60%以上の比率を確保しているのですが、ニコンだけは前年比で36.0%しかカメラが売れておらず一人負けの状態となっています。
全体的にみるとソニー、富士フイルムあたりはかなり健闘しているように見えます。フルサイズミラーレスの新製品を困難な状況のなかでも発表したり、ビデオグラファー向けのコンデジZV-1を投入したり、1インチコンデジを早くから投入することで、ミラーレスでもコンデジでも十分にシェアを得ていて、このような結果になっていると思いますね。
そして富士フイルムについては、前年比との比較で最も販売台数の落ち込みが少ないメーカとなっています。尖った製品を作っているので、写真撮影を趣味としているコアなユーザに刺さる製品を作っているので、状況に左右されず底堅い需要があるんだなということがわかります。
ニコンについては、Z 6IIやZ 7IIが去年の年末頃に発表されたこともあるものの、ミラーレスのシェアでたった4.6%しか得ていないというのは、いくら台数を追わない経営戦略を目指していたとしても、少し低すぎるのではないでしょうか?同じように台数を追わないような戦略をしていると思われる富士フイルムと同等のシェアを得ているぐらいでないといけないのではないのかな?と思いますね。
このままと同じような戦略や考え方で、他社からシェアを奪還することは可能なのでしょうか?
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コメント
コメント一覧 (5件)
ニコンミラーレスの国内シェアが、BCNによるものなわけですが、個人的にはZ50が時々話題に出てくることを顧みると、4.6%というのは思ったより低いですね。ただ、日経の2月1日の記事(ここでは取り上げられなかったかな?)によれば、テクノ・システム・リサーチという調査会社のデータで、20年1月から9月までのミラーレス世界シェアについて、ソニー35.2%、キャノン30.2%、フジ12.1%、オリンパス8%、ニコン7.5%、パナソニック7%という数字があるようです。2強なのは確かなのでしょう。
個人的には、コンパクトデジタルカメラが興味深いです。キャノンがソニーの2倍、パナソニックは品ぞろえが多いのに6位以下、ニコンが高級機、廉価機等ない(数を追わないと削減した)のに4位etc。高級機が売れているようでもあり、メーカーによっては違うのかなとか、少しわからない感ありです。
世界シェアと見比べればわかるが、カメラ市場の衰退している日本向けの出荷を減らしてまだカメラ市場の元気な他国に優先して出荷しているメーカーがあるわけ。
そこら辺をよく考えないとね。
ちなみに北米市場もニコンは苦戦しています。
アマゾンUSではミラーレスランキングの50位以内に一台もランキングされていません。
https://www.amazon.com/Best-Sellers-Electronics-Mirrorless-Cameras/zgbs/electronics/3109924011/ref=zg_bs_pg_1?_encoding=UTF8&pg=1
ニコンファンが多い日本で4.6%ですから相当深刻な状況ですね。
世界シェアだと販路が圧倒的に広くブランド力のあるソニーが有利。
キヤノンがぎりぎり対抗できるレベルだから、日本でこのシェアだと海外は絶望的ですね
ただ、今みたく真っ向勝負は無謀なので富士のように別の軸で戦えば少しはマシになるかも
taro さんが示したアマゾンUSのデータは興味深いですね。
EOS kissMを筆頭にキヤノン、ソニーが上位を占め、少し下がって
パナソニック、フジは26位で初めて出てきますね。
上位は2社で占められそれ以降の傾向は日本と異なりますね。
フジは思ったほど上位にはないようですね。