ビデオカメラ市場は2011年をピークに減少に転じた。コンパクトデジカメの苦境が伝えられだした1年前にからすでに市場崩壊が始まっていたとみられる。2017年にAV Watchが記事にしているが、GfK Japanの調査によれば、2012年から2016年までの間で売上は半減している。
そもそもビデオカメラなんてまだ新製品があるのか、と思われるかもしれないが、その認識はある意味正しい。プロ~業務用機は毎年新製品が出るのだが、コンシューマー向けの低価格商品となると、実は昨年(2019年)の夏以降各メーカーとも新製品を出していない。
最も新しいモデルはJVCの「Everio R GZ-RX690」で、昨年7月発売である。パナソニックも昨年4月に「HC-VX992M」をはじめとする6モデルを投入している。
一方でキヤノンは昨年12月にパーソナル向けiVISシリーズの販売終了をアナウンスしており、市場には流通在庫もすでにないようだ。ソニーは2018年に4Kの「FDR-AX45」と「FDR-AX60」を出して以来、コンシューマー機の投入はない。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/211964b3e68d150f863e653ebed1970ed4b33f99
デジカメとともに縮小するビデオカメラ市場
IT Media Newsが昨今のビデオカメラ市場について報告しています。
記事によれば、ビデオカメラ市場は、2011年をピークに減少し、2016年までの間には売上げは半減しているとしています。実際に運動会での、保護者のビデオカメラの使用率を調べると、ビデオカメラの使用率は約5%ということで、おもったよりビデオカメラを利用している家族は少ないのだなという印象ですね。
さらに各社からのビデオカメラの新製品の投入も少なくなっていて、ソニーなどはもうかなり長いこと新製品を投入していないとしていますね。
静止画用のカメラとビデオカメラでは用途が異なります。ビデオカメラは動画撮影用に設計されていて、センサーが小さく、ズーム倍率の高いレンズを使うことで、万能的に利用できる動画撮影向きのカメラとして設計されていますよね。形も片手で持てるように筒状の形になり、そこにバリアングル液晶やEVFがあるような形になっています。
ビデオカメラ市場も縮小していた
今時の一般的な運動会、合唱や演奏の発表会はわかりませんが、多くのご家族がビデオカメラを設置して撮影するという状況が普通だと思っていました。なので、多くの家庭でビデオカメラを所有していて、ミラーレスカメラや一眼レフカメラよりも普及率が高いのかな?と思っていたのですが、実際はそうでもないようですね。
これもスマホの影響なのでしょうか?最近のスマホは中望遠程度のレンズも搭載しているようですから、子供が公園や自宅で遊んだりしている様子を撮影するぶんにはスマホで十分になってしまい、ビデオカメラそのものの需要も減っている可能性も考えられそうです。
そして、メーカからの新製品の発売が滞っているということですが、ビデオカメラ市場が縮小していて、それを差別化するために高機能なビデオカメラ製品を発売しなければならないと考えたとき、既存の静止画用の大きなセンサーを搭載したミラーレスカメラに動画性能を追加しようと考えるのも理解できるところですよね。
そう考えると、最近のビデオ性能を高めたミラーレス機の相次ぐ投入もなるほどなとちょっと納得できるようにも思えます。そして、パナソニックやソニーからビデオカメラの新製品がでていないのも、それらの開発者やリソースをミラーレスへ投入している可能性も考えられますよね。
最近のミラーレスカメラの動画機能の向上の背景にビデオカメラ市場の縮小が関係していると考えると、ちょっと見方がかわってくるのかな?と思いました。
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コメント
コメント一覧 (1件)
instagram 使用者ですが、大部分のユーザーさんは動画はスマホですね。
ビデオカメラを使用している人は見掛けません。
コンパクトデジカメが駆逐されたようにビデオカメラも同じ運命を
辿るのかもしれません。