RF45mm F1.2 STM 実用性よりキャラクターで勝負するレンズ

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RF45mm F1.2 STM
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RF45mm F1.2 STMレビュー

要約

昨日このレンズの発表記事を書いたとき、この点について少し考えを巡らせた。最初に気づいたのは、「おお、15mm以降のコントラストがかなり低いな」ということだった。もちろん、中央部分はまったく問題ないはずで、そうでなければ設計段階で却下されていただろう。唯一の懸念は、そしてキヤノンも当然考慮したと思うが、15mmを超えた周辺部でコントラストがあまりない状態で、このレンズがどれほど正確にピントを合わせられるかという点である。興味深いことに、15mmあたりはAPS-Cレンズがカバーを終える位置であるため、このレンズはキヤノンのAPS-Cカメラにおいて非常に優れた性能を発揮するだろう。

個人的には、このレンズに問題があるとは思っていない。というのも、そもそもこのレンズはそういった使い方をされるものではないからである。他のキヤノンレンズほど中央部以外でのフォーカスを意図して設計されているわけではない。したがって、人物撮影などで中央付近にフォーカスを合わせる使い方をするのであれば、このレンズは他のRFレンズと同様にまったく問題ないだろう。ただし、AFポイントを極端に隅まで移動させ、しかも低照度下で使用する場合、そのフォーカス性能については確信が持てない。それは明らかに極端な条件ではあるが、念のため注意しておくべきである。このレンズの価格帯を考えると、優れたRF50mm F1.2L USMの代替品として設計されたものではないことは明らかである。

ご存じの方も多いと思うが、私はコストパフォーマンスの高いレンズを重視している。しかしこのレンズは、「実用性」よりも「レンズのキャラクター」を優先しているように思えるため、汎用性の高いレンズとは言い難い。もしあなたがスタジオやスナップ、ストリート撮影などで自然なポートレートを好むタイプの写真家であれば、このレンズは非常に魅力的な掘り出し物になるかもしれない。だが、私自身はそういったジャンルをあまり撮らなくなったし、仮にその選択肢が必要になったとしても、RF50mm F1.8 STMで十分だと感じるだろう。価格はこのレンズの半分で済む。

もし、EF 50mm f/1.2L USMの魔法のような描写を、より軽く、より小さく、より現代的なレンズで取り戻したいと考えているなら、このレンズはまさにあなたのためのものである。

キヤノンがこのレンズを開発したことは素晴らしいと思うし、それを50mmではなく45mmにしたのは非常に賢明な判断だったと思う。もし50mmであれば、このレンズの意図と既存の50mmレンズとの間で混乱が生じ、このレンズが目指すものが曖昧になってしまっただろう。

個性的な描写を求める人向け

RF45mm F1.2 STMのレビューをCanonRumorsが伝えています。上記は一部を引用したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。

キヤノンが新たに発表したRF45mm f/1.2 STMについて、海外のSNSではさまざまな声が上がっているようです。特に注目されているのは、周辺部のコントラスト低下と、それに伴うオートフォーカス性能への影響です。

このレビューによれば、このレンズは中央部の描写にはまったく問題がないものの、15mm以降の周辺部ではコントラストが急激に落ちる傾向が見られるとのことです。これは、設計上の意図的なトレードオフである可能性もあり、キヤノンがこの特性を把握した上で、AFアルゴリズムに補正を加えているのではないかと指摘しています。

キヤノンのデュアルピクセルAFは、レンズごとの特性を認識し、フォーカス精度を保つための数学的な工夫が施されているといいます。これにより、絞り値によるフォーカスシフトや、低コントラスト領域でのピント合わせにも対応できるようになっているそうです。

ただし、レビューでは「極端な条件下では注意が必要」とも指摘されています。具体的には、AFポイントを画面の隅まで移動させた状態で、低照度環境下で撮影する場合、フォーカス精度に不安が残る可能性があるとのことです。これは、一般的な使用環境ではあまり問題にならないものの、プロフェッショナルな現場では留意すべきポイントかもしれません。

価格帯から見ても、このレンズはRF50mm F1.2L USMの代替品ではなく、むしろ「軽量で個性的な描写を求める写真家向け」と位置づけられているようです。特にEF 50mm f/1.2L USMの描写が気に入っていた人にとっては、このレンズが代替レンズとして利用できるようで、スナップ撮影など気軽に撮影するレンズとして利用するにはまったく問題ないようですね。むしろレンズの味を楽しむタイプのレンズとなっていることがわかります。

RF45mm f/1.2 STMは、万人向けではないものの、明確な個性と設計思想を持ったレンズであることは間違いないようです。EF50mm f/1.2L USMの“魔法のような描写”を、より軽く、より現代的なスタイルで再現したいと考えるユーザーにとっては、まさに理想的な一本となるのではないかと思いますね。

さらにキヤノンの最新の噂を「EOS R7 Mark II 積層型搭載でベビーEOS R1になるとの新情報が急浮上」で詳しくお伝えします。

CanonRumors

RF45mm F1.2 STM 関連情報アーカイブ

RF45mm F1.2 STM 最新情報!

キヤノン 最新情報

RF45mm F1.2 STM 主な仕様

RF45mm F1.2 STM 主な仕様
画角(水平・垂直・対角線)43°35’・29°50’・51°20′
レンズ構成7群9枚
絞り羽根枚数9枚
最小絞り16
最短撮影距離0.45m
最大撮影倍率0.13倍
フィルター径Φ67mm
最大径×長さΦ約78×75mm
質量約346g

レンズ構成図

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MTF曲線

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RF45mm F1.2 STM

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 1段絞るのは中心から約70%に距離を縮める
    つまり1番遠いのが22mmだから約15.5mmになる
    F1.2のレンズの場合、1段絞るとF1.7になる
    だからF1.7で中心から約15.5mmだと、F1.8だと約15mmになる
    ちなみにキヤノンのAPSCは他社のAPSCよりサイズが小さく、他社のセンサーの対角線は29mmに対して28mm
    そうすると14.5mmではなく、14mmが中心からの長さになる
    ここでは15mm辺りがAPSCになると書いてるが間違ってる
    14mm辺りがAPSCになる
    そうするとココで指摘のある15mm以降は酷いので避ける必要がある意見に合致する
    フルサイズだとF1.8で15mmならば、F2に絞ると14mmになるから、普段からF1.2で撮る特別な理由がないなら、普段はF2で使うとコントラスト高くなる
    もっともF2.8で使うのが1番良いかも知れない
    F2.8だとこのレンズの場合、中心から10mmになる
    ここだとコントラストが80%になるから
    撮った絵を見ながら都度調節することだろうな

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