富士フイルムがパノラマカメラを発売する?
富士フイルムがパノラマカメラの後継機種を発売する可能性があるという衝撃的な噂が流れています。1998年に発売された伝説のTX-1の30周年を迎える2028年に発売されるとのこと。
富士フイルムは現在、90年代後半に発売されたXPan/TXシリーズのデジタル版後継機種の発売を検討している。このカメラに最終的にゴーサインがでた場合、発売予定日は2028年になる。
なぜ2028年なのか?
まず富士フイルムはカメラの開発に2~3年かかるので、早く開発を始めれば2028年内には確実に発売できるだろ。
しかし別の理由がある。それは2028年は1998年に発売された24×65パノラマフィルムカメラの富士フイルムTX-1の30周年になるからだ。
富士フイルムがパノラマフィルムカメラのデジタル版の後継機種を発売する可能性があるようです。かなり衝撃的な噂ではありますが、いま面白いカメラを作るのは富士フイルムだけかもしれません。
TX-1というのは富士フイルムが1998年に発売したレンズ交換式のレンジファインダーカメラです。このカメラの最大の特徴は通常、24×36mmで撮影されるフルサイズ用のフィルムで、なんと24×65mmのパノラマ撮影を可能にしているというものです。
その仕組みを富士フイルムの研究報告のPDFから引用してみます。
視野枠は 45mm 用の標準,フルパノラマ,90mm 用標準,フルパノラマの 4 種類がある。45mm と 90mm のフレーム切り替えは,レンズ交換をすることにより,レンズマウントバヨネット部の切り欠き部と,カメラマウント側に設けたレバーが連動し,接眼レンズが切り替わる倍率変更と,視野枠切り替えを自動的に行う。また,標準,フルパノラマの切り替えは,ファインダーアイピースの右側にある標準/フルパノラマ切り替えレバーにより,フィルム露光部のマスクと視野枠の切り替えを行う。もちろん,距離合わせに連動する,パララックス自動補正機構も搭載した
(記事元)富士フイルム
レンジファインダーの視野については、交換したレンズの種類と、標準/パノラマの選択で自動的に切り替わるようになっているようです。そして最も面白いのはここからで、標準/パノラマを切り替えると、フィルムを遮光している部分が動き、通常撮影では24×36mmの開口部であるものが、パノラマに切り替えると24×65mmに開き、パノラマ撮影を可能にしているようです(実際には24×65mmの開口部があり、標準撮影にすると両側から遮蔽板が引き戸のようにせり出してきて24×36mmになります)。
というわけで、もし発売されたらとっても面白いカメラになりそうですが、しかし問題はセンサーです。いまはデジタルですので、もし簡易的に同じようなものを作ろうとすれば、単純に上下を切り取って拡大すれば事実上のパノラマサイズになります。ファインダーもEVFにすれば上下を切り取って引き延ばして描写すればパノラマ撮影が可能になります。
しかし、それでは面白みがないですよね。やっぱり開口部が自動で動くのと光学ファインダーの視野も変化するから面白いのであってデジタル的に処理をしてしまってはどうなのかなと思います。
そうすると、仮にAPS-Cセンサーサイズにするとしても、横長のAPS-Cセンサを新開発しなければなりません。フィルムではないので物理的な遮光板は必要ありませんが、光学ファインダーには何らかの視野の角度を変化させる仕組みは必要になると思います。
このカメラのためだけに横長のAPS-Cセンサーを開発することはあるのでしょうか?まさか、APS-Cセンサーを横に二つ並べるとしても横に並べた部分の間に隙間が生じてしまいます。
唯一可能なのは中判センサーを搭載し、その中央クロップを標準モード、センサーの横幅をすべて使い切って上下を切り取るとパノラマモードにすることは可能ですが、そのようなことが可能なのでしょうか?
青色部分がセンサー全体のサイズ。赤色は撮影に利用する範囲。上は通常モードでクロップ、下はパノラマモードでセンサーの全幅の上下クロップで撮影する。
と考えると、妄想が捗るわけですが、こういうカメラを開発しようと考えるところは最近の富士フイルムらしさかもしれないですよね。もし発売されたらX100VIを上回るような人気のカメラになるかもしれません。
さらに「富士フイルム X-T50のフィルムシミュレーション選択ダイヤルの画像が流出」ではX-T50の噂について詳しくお伝えします。
(記事元)FujiRumors
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コメント
コメント一覧 (3件)
TX-1は、1本のフィルムで撮影している途中でパノラマと標準を切り替えてもフィルムの位置合わせが適切に行われ、コマ間にムダな部分ができないように精密に作られていたんですよね。
デジタル化にあたっては横長のセンサーを作るよりは中版のセンサーを上下クロップする方が現実的だと思いますが、最近のフジは製品が売り切れてしまっても気にしない会社になってしまったので、これが製品化されたとしても初回出荷を逃したらおしまいですかね。
単純に考えればaps-cセンサーを使ってアスペクト比を変えるだけの
様な気もします。
そのほうが汎用性もあり価格も安く抑えられるので売れそうな気もします。
今は使う、使わないに限らず何でも付いていなければ売れない状況なので
単機能の製品は作らないような気もします。
中判センサーを使ってパノラマサイズにアスペクト比を変えられるように
する場合も考えられますが。
アスペクト比の変更とクロップ撮影では意味が異なります。
クロップ撮影は撮影倍率の変更のみでアスペクト比の変更は
出来ません。
SNS上では混同している表記が多く見られます。