Huawei主催の写真コンテストをプロモーションするために作成されたムービーは、当初「Huaweiのスマートフォンで撮影した」とされていたのですが、実際は本体だけで30万円前後もするデジタル一眼レフカメラで撮影された写真が混ざっていたことが判明。ユーザーから批判が噴出し、Huaweiが謝罪する事態にまで発展しています。
Huaweiが公開した30秒ほどの映像には、景色や人物を捉えた美麗な写真が次々と写し出されましたが、その中にデジタル一眼レフカメラで撮影した写真が紛れ込んでいたとのこと。
(記事を一部引用しています)
(記事元)https://news.livedoor.com/article/detail/18153070/
HUAWEIが一眼レフで撮影した画像を利用して謝罪
GIGAZINEがHUAWEIのプロモムービーに一眼レフで撮影した画像を利用していたことについて報告しています。
ちょっと流れが難しいので順を追って説明してみます。まずHUAWEIは自社のスマホで撮影した写真のコンテストを実施しようとしていました。そのためのプロモーションムービーを制作し、「あなたも参加しませんか?」みたいな動画を公開していたのですが、そこでHUAWEIのスマホで撮影したとして表示されていた画像が、実は一眼レフで撮影されていた画像が含まれていたということのようです。そして、結局、HUAWEIは謝罪に追い込まれ、動画の削除を余儀なくされたというのが、おおまかな経緯のようですね。そのなかの画像にはNikon D850で撮影された画像も含まれていた事が判明したとしています。
この一眼レフで撮影された画像というのは、この写真を一眼レフで撮影されたものだと見破った人によれば、「なんだか見たことがある画像」だったそうです。たぶんネット上で公開されている画像を流用したのではないかと疑われますね。
この流れだけをみると、たぶんHUAWEIがスマホでキレイな写真を撮影するのが面倒で、ネット上で他人の画像を流用して動画を作成してしまっただけではないか?と考える人もいると思いますが、実はもっと根深いものがあるようです。
記事によれば、過去にも同じように一眼レフで撮影された画像が利用されていたことが2回あるそうです。HUAWEIのスマホによって撮影されたとされるサンプル画像が実は一眼レフで撮影したものだったり、HUAWEIのスマホによる自撮りとされていた画像も実は一眼レフで撮影された画像だったりということがありました。そのため、このプロモーションムービーについても、もはや意図的に利用された画像ではないか?と疑われているような状況になっているわけですね。
スマホカメラ vs デジタルカメラ
スマホのカメラは非常に進化していますね。これまでスマホでは不可能だった光学ズームを補うため複眼化して異なる焦点距離のレンズを複数搭載する方向で解決しようとしています。センサーが小さいことによるノイズの多さについても、裏面照射型センサーの採用や、連写して画像を合成したり、AIによる画像補正でノイズの減少や、高感度耐性の強さについても克服しようとしています。
またボケについてもデジテル的な加工でなんとか実現しようとしています。スマホカメラの複眼化により、たった数cmですが異なる場所から被写体を捉えることができ、その差から被写体までの距離を測定することが可能になります。その被写体までの距離情報を得ることができれば、ボケ量も求めることができるので、そこから画像を加工して擬似的にボケを作ることも可能になっています。
それらの技術によってスマホの画質は向上し、一眼レフに近いような雰囲気の画像も生成することが可能になりました。ですが、それにも関わらず宣伝に利用する画像についてHUAWEIが一眼レフの画像を利用していたのは皮肉としかいいようがなく、スマホとデジカメの差について「語るに落ちる」というような状況になっているとも言えそうですよね。
せっかくのミラーレスも一眼レフも、フルオート設定でボタンを押して撮影しているだけではスマホとほぼ同じ状況です。やはり絞り優先、シャッター速度優先、露出補正の利用など、スマホでは不可能な様々な細かい設定がカメラではできて、それを利用することで面白い写真が撮れる、失敗もあるかもしれないけど上手に撮影できると達成感がある、そういうカメラの撮影の楽しさみたいなものを理解してもらうのが、カメラ復権にとっては重要なのかもしれませんね。
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