600Mp for Allを目指して
これまで、イメージセンサーの主な用途はスマートフォンの分野でしたが、自動運転車、IoT、ドローンなど、急速に発展している他の分野への拡大も期待されています。サムスンは、2020年まで続く小ピクセル、高解像度センサーのトレンドをリードしてきたことを誇りに思っており、デバイスメーカーの多様なニーズに対応する包括的な製品ポートフォリオで技術革新の次の波に乗る準備ができています。私たちは絶え間ない革新を通じて、人間の目よりも詳細をキャプチャできるイメージセンサーを提供することさえできるピクセルテクノロジーの無限の可能性を切り開くことを決意しています。
(記事を一部引用して意訳しています)
(記事元)https://news.samsung.com/global/editorial-rivalling-the-human-eye-how-samsung-is-opening-up-the-possibilities-for-image-sensor-technology
サムソンが6億画素センサーを開発中?
Samsungが6億画素のイメージセンサーを開発しようとしているようです。
記事によれば人間の目の画素数は5億画素程度でその道のりは長いと考えられていたようですが、サムソンは先陣を切って高画素化を進めていて、最終的には6億画素程度のイメージセンサーの開発や、ドローン、自動運転技術用のセンサーなどについてもセンサーを提供しようとしているようなことが記述されています。
現在では、イメージセンサーというとソニーのシェアがかなり高くなっています。以前はソニーのシェアはあまり高いものではありませんでした。ですが、ソニーが裏面照射型CMOSセンサーの量産化に成功したのをきっかけにして、どんどんシェアを伸ばしていって2018年には世界シェアの50%ほどを占めています。
ソニーの次にはサムソンが第2位のシェアを得ています。そこでサムソンはなんとかソニーを追い抜きたいわけですが、その技術革新として高画素化をきっかけにしたいと考えているようですね。ひとつの画素を極限まで小さくするには非常に高い技術力が必要ですので、あらかじめその技術を確立することで、ソニーを追い抜こうとしているようです。
6億画素も必要?
そんなに画素数を増やすと画質も悪くなるんじゃないの?と思うのですが、そこらへんは様々な技術で解決をしていこうとしているようです。具体的にはAI技術による補正や、ピクセル合成技術を利用していくようです。
ピクセル合成技術とは隣り合う複数の画素をみかけ上、ひとつの大きな画素として取り扱うことでノイズを減らしたり、高感度耐性を高める技術です。既存のセンサーでも2×2の合計4画素をひとつの画素としたり、3×3の合計9画素をひとつの画素として利用しているようなことをしています。
こうすることによって十分に明るい場所では画素をそれぞれ独立して利用し、光量が足りないような場所での撮影には複数画素をひとつの画素としてみなして撮影し問題に対応していくようです。
個人的には6億画素も必要なシーンがよくわかりません。恐らくドローやや自動運転技術が例に挙げられていることから、レンズ固定式のシステムでデジタルズームを採用することを念頭にしているのかもしれませんね。
そうすれば例えばドローンで全周を撮影し、デジタルズームで拡大すれば特定の部分のみ繊細に表示するということも可能になります。車に搭載すれば、より細かな部分まで判別することができるので、遠くから標識を認識したり、飛び出してくる子供を認識したりということも可能になるのではないのかな?と思います。なのでそのような用途に利用する場合には便利に利用できそうですよね。
ですが記事では6億画素という表現だけで、センサーサイズが不明です。ひょっとしたらフルサイズセンサーで6億画素なんていう可能性もあるかもしれません。サムソンは1/1.33型センサーで1億画素を実現していますので、フルサイズほどの大きさがあれば簡単に実現できそうです。
もし6億画素センサーを搭載したフルサイズミラーレスなんてのも発売されるかもしれないと考えると、かなり面白くなりそうですね。サムソンがカメラ市場に再参入する可能性はあるのでしょうか?
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