キヤノン AF可能と思われるティルトシフトズームレンズの特許

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Canon

キヤノン レンズの新特許

概要

【課題】
従来よりも良好なチルト効果が得られる光学系が望まれている。

【背景技術】
上記のような光学系には、光軸に対して傾いた物体面の全体にピントを合わせるチルト効果や、高さのある被写体の変形(先細り)を抑えるシフト効果が得られるようにレンズを光学系の光軸に対して移動させる機構を有するものがある。特許文献1には、複数のレンズを光軸に直交する方向に移動させることでチルト効果が得られる光学系が開示されている。

【発明が解決しようとする課題】
従来よりも良好なチルト効果やシフト効果が得られる光学系が望まれている。

実施例

焦点距離 24.03
Fナンバー 3.50
半画角(°) 41.99
像高 21.64
レンズ全長 140.00
BF 17.00
Mamax 5.62
Mbmax 5.50

ズーム比 1.33
広角 中間 望遠
焦点距離 17.51 20.15 23.30
Fナンバー 4.10 4.10 4.10
半画角(°) 51.01 47.04 42.88
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 186.00 186.00 186.00
BF 21.63 21.63 21.63
Mamax 2.56 2.60 2.72
Mbmax 2.68 2.68 2.69

焦点距離 103.00 200.00 388.00
Fナンバー 4.64 5.69 5.77
半画角(°) 11.86 6.17 3.19
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 252.25 300.76 342.25
BF 21.40 51.67 66.85

焦点距離 20.61 31.15 33.94
Fナンバー 4.12 4.12 4.12
半画角(°) 44.45 34.59 32.51
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 113.98 107.21 107.29
BF 16.73 16.73 16.73

ズーム比 3.00
広角 中間 望遠
焦点距離 194.00 350.00 582.00
Fナンバー 5.60 6.84 8.24
半画角(°) 6.36 3.54 2.13
像高 21.64 21.64 21.64
レンズ全長 260.20 314.07 350.20
BF 23.11 52.34 81.24

ティルトシフトレンズの特許か

キヤノンがデジタルカメラ用のティルトシフトレンズの新しい特許を出願しています。様々な実施例が記述されていますが、主に以下のようなレンズの特許となるようです。実施例のレンズには単焦点レンズとズームレンズがあり、おおむね以下のようなレンズとなるようです。像高からこれらのレンズはフルサイズデジカメ用のレンズになると思われます。

  • 24mm f/3.5
  • 17-23mm f/4
  • 20-34mm f/4
  • 100-400mm f/4.6-5.8
  • 200-600mm f/5.6-8.2

それでは、どのような特徴のあるレンズなのか詳しく見ていきましょう(当サイトの解釈です)。

今回の特許は、従来のティルトシフトレンズでは難しかった「大きな像面倒れの補正」と「構図の安定性」を両立させるための光学系を示しているようです。さらに特徴的なのは、ティルト/シフト操作を行いながらも、フォーカスをオートフォーカスで行えるように設計されていると思われる点です。これまでのティルトシフトレンズは、光学系全体を傾けたり横にずらしたりする構造上、フォーカス位置が大きく変動しやすく、AFを成立させることが困難でした。しかし、この特許ではティルト/シフトとフォーカスを完全に分離し、それぞれが干渉しないように光学的に整理されているように見えます(実際にオートフォーカス可能と記述されているわけではありません)。

光学系の中心となるのは、光軸に対して横方向へ移動する二つのシフトレンズ群です。これらのレンズ群は、それぞれ異なる倍率特性と偏心敏感度を持ち、移動したときに発生する像面の傾きや構図のズレを互いに補い合うように設計されています。二つのシフトレンズ群が逆方向の構図シフトを発生させるように設定されているため、ティルト撮影時でも構図が大きく流れず、安定した画面を維持できます。これは従来のシフト方式では難しかった領域であり、光学的な補正能力を大きく向上させています。

One Point!:像面倒れって? ピントが合う面(像面)が、本来は平らなのに レンズの動きで“斜めに傾いてしまう”現象だよ。

One Point!:構図の安定性って? ティルトやシフトをしても、 画面の中の位置関係(建物の位置、水平線など)が 大きくズレずに“落ち着いた見た目を保てること”だよ。

そして、このシフト構造と並んで重要なのが、フォーカス専用のレンズ群が像側に独立して配置されている点です。このフォーカスレンズ群は光軸方向に移動してピント合わせを行うため、現代のAFレンズと同じ動作原理を持っています。ティルト/シフト用のレンズ群は横方向に動き、フォーカスレンズ群は光軸方向に動くというように、動作方向が完全に分離されているため、ティルト/シフト操作を行ってもフォーカス位置が乱れにくく、AFが安定して動作できる環境が保たれます。

One Point!:偏心敏感度って? レンズが中心から少しズレたときに、 どれくらい画質が乱れやすいかを示す性質だよ。

実施例を見ると、広角から望遠、さらには超望遠まで多様な焦点距離帯でこの構造が成立しており、ズームレンズでもティルト/シフトとAFを両立できるように工夫されています。ズームレンズでは光束の角度や像面位置が大きく変化するため、ティルト/シフトとAFの両立はさらに難しくなりますが、二つのシフトレンズ群がその変動を吸収し、フォーカスレンズ群が常に適切な位置で働けるように光学的なバランスが取られているようです。

まとめるとミラーレスデジカメの新時代における、ティルトシフトレンズの常識を大きく変えるようなレンズとなっているようですね。ティルト/シフトによる高度な構図補正や像面制御を維持しながら、フォーカスはAFで素早く正確に行えるという構造は、静止画だけでなく動画撮影においても大きなメリットをもたらす可能性がありますね。

さらにキヤノンの大三元レンズの噂を「キヤノン 70-200mm f/2.8レンズの特許を出願 小型化を狙った設計か」で詳しくお伝えします。

J-PlatPat

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