R5 Mark II、Z8、α1のバッファテスト
EOS R5 Mark II、Nikon Z8、α1の連続撮影コマ数はどの程度なのか?実際にテストをした結果が公開されています。それぞれ、様々な条件でどの程度の連写が可能となっているのでしょうか?
- EOS R5 Mark II 4500万画素
- 14bit ロスレス圧縮RAW 12コマ/秒 230コマ(CFExpressカードが必要)
- 14bit 不可逆圧縮RAW 12コマ/秒 580コマ(CFExpressカードが必要)
- 14bit ロスレス圧縮RAW 30コマ/秒 93コマ(CFExpressまたはSDカード)
- 14bit 不可逆圧縮RAW 30コマ/秒 170コマ(CFExpressまたはSDカード)
- Nikon Z 8 4500万画素
- 14bit ロスレス圧縮RAW 20コマ/秒 81コマ
- 14bit 高効率(高画質)RAW 20コマ/秒 599コマ
- 14bit 高効率RAW 20コマ/秒 1000コマ以上
- α1 5000万画素
- 14bit ロスレス圧縮RAW 20コマ/秒 96コマ
- 12bit 不可逆圧縮RAW 30コマ/秒 約150コマ(非公式データ)
- 12bit 不可逆圧縮RAW 20コマ/秒 238コマ
記事では、それぞれの条件のRAWで連写をした際の連続撮影コマ数が比較されています。
まずRAWの違いですが、ロスレス圧縮RAWはオリジナルのRAWそのもので、それを圧縮して出力するものです。圧縮していますが解凍することができますのでオリジナルのRAWに戻すことが可能です。そのためRAWと比較してデータの欠損がなく、しかも圧縮されているためファイルサイズを小さくすることが可能です。
一方で不可逆圧縮RAW(非可逆圧縮RAW)はデータの欠損を許して圧縮しているためファイルサイズは小さくなりますが、画質も劣化します。また14bit RAWは12bitよりも多く階調を表現できることからファイルサイズが大きくなります。
そして秒間の撮影コマ数は、撮影している間にもバッファからメモリカードにデータを順次転送しているため、秒間の撮影コマ数が少なければ、それだけより多くの連続撮影が可能になります。
といったわけで、それぞれみてみましょう。
まずはそれぞれ秒間の撮影コマ数やbit数が異なるので単純に比較するのは困難です。唯一、完全に比較可能なのは14bit ロスレス圧縮 20コマ/秒のNikon Z 8とα1しかありません。こちらは81コマと96コマでややα1が有利ですが、実際の撮影での違いはそんなに変わらないのかなと思います。
そしてEOS R5 Mark IIはロスレス圧縮RAWで、12コマ/秒、30コマ/秒で撮影しても比較的連続撮影枚数が多いようです。特にロスレス圧縮の30コマ/秒で93コマ撮影できるというのは、Nikon Z 8とα1の20コマ/秒での連続撮影コマ数とほぼ同等で、かなりバッファ容量が大きいことがわかりますね(もしくは転送速度が速い)。
一方で不可逆圧縮RAWになるとNikon Z 8が高効率(高画質)でも20コマ/秒で連続599コマの撮影が可能と、かなり連続撮影コマ数が増加していることがわかります。このニコンの高効率(高画質)RAWは圧縮されているものの非常に画質が良くロスレス圧縮とほとんど変わらないという評価があります。よほどのことがなければ、これを常用しておけば連続撮影に困ることはないかもしれません。
というわけで全体的にはEOS R5 Mark IIが連続撮影が得意なように見えます。一方で、RAWとほぼ同じと言われている高効率(高画質)RAWや、高効率RAWを使用するとNikon Z 8は無制限に撮影できてしまうぐらいの能力があることがわかりますね。
さらに「EOS R1は120点満点の完成度 グローバルシャッターは画質が課題で採用見送る」ではEOS R1にグローバルシャッターが検討されていたことについて詳しくお伝えします。
(記事元)NewCamera
EOS R5 Mark II | EOS R5 | |
センサー | 裏面照射積層CMOSセンサー | CMOSセンサー |
---|---|---|
アクセラレータ | 搭載 | |
静止画記録タイプ | JPEG、HEIF、RAW、C-RAW | JPEG、HEIF、RAW、DPRAW、C-RAW |
動画記録タイプ | RAW、XF-HEVC S YCC422 10bit、XF-HEVC S YCC420 10bit、XF-AVC S YCC422 10bit、XF-AVC S YCC420 8bit、News Metadata | ALL-I、IPB、RAW |
フォーカスブリージング補正 | 対応 | |
視線入力 | 対応 | |
AFエリア分割数(動画) | 最大975分割(39×25) | 最大819分割(39×21) |
測距輝度範囲(静止画) | EV−6.5〜21 | EV‒6.0~20 |
測距輝度範囲(8k動画) | EV−4.5〜21 | EV‒3~20 |
AFエリア | スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、全域AF、フレキシブルゾーンAF(AF1、AF2、AF3) | 顔+追尾優先AF、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、ゾーンAF、ラージゾーンAF(縦)、ラージゾーンAF(横) |
測光センサー(静止画) | 6144分割(96×64)測光 | 384分割(24×16)測光 |
シャッター(静止画) | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター、撮像素子によるローリングシャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
電子シャッター(静止画) | 1/32000~30秒(条件あり) | 1/8000~30秒 |
電子シャッターシンクロ同調 | 1/160秒 | - |
電子先幕シンクロ同調 | 1/320秒 | 1/250秒 |
高速連続撮影 | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約30コマ/秒(電子シャッター) | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約20コマ/秒(電子シャッター) |
メカシャッター連続撮影可能枚数 | RAW:約230枚 | RAW:約66枚 |
手振れ補正効果 | 最大8.5段 | 最大8.0段 |
マルチアクセサリーシュー | 対応 | |
8k動画(最大) | 8k 60p | 8k 30p |
USB通信 | USB 10Gbps(SuperSpeed Plus USB/USB 3.2 Gen 2)相当 | SuperSpeed Plus USB(USB 3.1 Gen 2)相当 |
サイズ | 約138.5×101.2×93.5mm | 約138.5×97.5×88.0mm |
重量 | 約746g(バッテリー、カードを含む) | 約738g(バッテリー、カードを含む) |
WiFi 6Ghz | 対応 |
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コメント
コメント一覧 (2件)
この結果は照度が分からないと信憑性に欠けますね。
キヤノンは対象が明るくても暗くてもあまりファイルの
大きさが変わりません。(RAWにて以下同様)
ニコン、ソニーは野外など明るいとファイルサイズは小さいですが
高 ISO になるに従いファイルサイズが大きくなり暗所ではキヤノンの
2倍程度の大きさになります。
端境期は室内撮影程度の明るさだったように思います。
R5IIの電子シャッターが14bitRAWになっているのが何気に偉いですね。R5とR6系は12bitだったので、電子シャッターを躊躇する理由の1つになっていたように思います。(実影響が如何ほどかはさておき)
12bitに落とさずとも歪みを抑えられたのは、やはり積層型あってのことですね。