メモリカードの冷却に関する特許
キヤノンがメモリカードの冷却に関する特許の分割を申請していたことが明らかになりました。この特許のような機能がEOS R1やEOS R5 Mark IIに搭載される可能性があるのでしょうか?
【0006】
しかしながら、上記従来技術では、複数の記録媒体を装着して動画撮影をすることに伴う記録媒体の発熱については考慮されていなかった。
【0007】
本発明は、複数の記録媒体を装着して異なる記録形式の動画撮影をする場合に動画撮影可能時間の長期化を図ることができる撮像装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1記載の撮像装置は、撮像手段によって撮像した動画を記録するメディアを収容する第1のメディアスロット及び前記第1のメディアスロットよりもユーザが把持するためのグリップ部から近い第2のメディアスロットと、前記第1のメディアスロットと前記第2のメディアスロットとで同時に異なる記録形式の動画を記録する設定において、前記第1のメディアスロットで動画を記録する第1の記録形式よりも記録容量の大きいデータを記録する第2の記録形式が前記第2のメディアスロットに設定されている場合には、ユーザに対して警告を行う制御手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
発明によれば、シャーシに近い記憶媒体に記録容量の大きい画像データを記録させ、シャーシから遠い記憶媒体に記録容量の小さい画像データを記録させる。これによって、記録容量の大きい画像データを記録させた記憶媒体で発生した大量の熱をシャーシを介して撮像装置全体に分散させることができるので、動画撮影可能時間の長期化を図ることができる。
キヤノンがメモリカードの冷却に関する特許の分割を申請しています。オリジナルの特許に関しては2019年10月に出願されたものですが、これの分割申請が行われています。この分割の申請というのは、一つの特許に含まれている複数の形態の特許を、複数に分割するものです。これはオリジナルの特許の特定部分だけを切り出して、その特許の使用だけを他社に認めるような場合などに行われます。今回の分割の意図はわかりません。
しかし、その中身は非常に興味深いものとなっています。具体的には上記を読んでいただければわかります。簡単に説明すると以下のようになるようです。
デュアルメモリカードスロットを採用した場合、どちらか一方が筐体に近く、どちらか一方が筐体から遠いところにあることになります(またはどちらかが手に近いところにある)。この場合、筐体に近いほうが筐体の金属部分を伝わって熱が伝わりやすくなります。筐体に近いほうが冷却しやすいことになるため、より大きなデータを保存する場合には、そのよく冷えるほうのカードスロットに大きなデータを保存するという仕組みとなっているようです(具体的には、ユーザに大きなデータを保存するメモリカードを冷却しやすいメモリカードスロットに入れ替えるように警告を出す)。
通常、デュアルカードスロットはCFExpressとSDメモリのデュアルなので、このような機能はほぼ使われないはずです。大容量なデータは高速なメモリカードのCFExpressに保存するはずだからです。従って、このデュアルスロットはSDメモリのデュアルか、CFExpressのデュアルの可能性があり、おそらく後者だと考えられます。
そしてこの特許が分割されたことから、ひょっとしたらEOS R1はCFExpress Type Bのデュアルカードスロットで、さらに大容量のデータを保存するメモリカードを、特定のスロットに差し込んで利用するように警告するようなシステムが搭載されている可能性があるのかもしれません。
さらに「キヤノン EOS R1にはDual Gain Outputセンサーを搭載との噂」ではEOS R1のセンサーの噂について詳しくお伝えします。
(記事元)ipforce
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コメント
コメント一覧 (1件)
キヤノンは EOS R5 でメディアの発熱で困った事態になったので
当該特許を出願したのかもしれません。
1つのカードスロットに冷却機構を組み込んだのかもしれませんね。
EOS R5 で発熱騒ぎが起こった時はメディアのメーカーが対応
出来ないような規格が出来たなと思いました。
要はメディアに規格の限界に近いような速度でデータを書き込ませると
メディアの発熱でデータの破損を防ぐために強制終了せざるを得なくなる。