ソニーの新しいカラーフィルター配列の特許
ソニーが新しいカラー配列の特許を出願していることが明らかになったようです。いったいどのような特許なのでしょうか。それではその特許内容をみてみます。
ソニーが4つの異なる画素をもっている新しいセンサーの種類の特許を出願した。それには、赤、青、緑、そして新しいクリア(または白)のピクセルがある。これらのピクセルはジグザグな配列になっている。これによりソニーは20%に届く高い透過率を実現させ、このことはより高いダイナミックレンジと高感度耐性を得ることを意味している。もちろん、一方で、センサーにさらなる画素数が必要になるだろう。
SonyAlphaRumors
まず、この記事ではソニーが新たなセンサーの特許を出願したとなっていますが、その情報元の記述がないので実際にどのような特許なのかは理解することができません。そして、日本で過去に同様に特許がすでに公開されていたのかどうかもよくわかりませんでした。
というわけで、この記事の内容からすべてを判断するしかないわけですが、まずは基本的なイメージセンサーについて見てみたいと思います。
CMOSセンサーというのは、光の強さしか計測することができません。いわゆるモノクロの世界です。それではどのようにして色を判断しているのかというと、CMOSセンサーの前にカラーフィルターを設定して、そのフィルターを通じて光の強さを計測することで、各色の色の光の強さを判断しています。
例えば、赤色の光の強さを計測する場合には、CMOSセンサーの手前に赤色のフィルターを設置します。すると光の成分から赤色だけ通過させることができるので、その光量を計測することが赤色の明るさを測定することができます。
そのため一般的なCMOSセンサーでは以下のようにR、G、Bの各色のフィルターが設置され、それぞれの色の光の強さを計測しています。
白色を設定することで透過率が向上か?
これで各色の光の強さを計測できることができるようになりました。しかし、これでは本来の光の強さをR、G、Bの各色に割り振るために、例えば赤色を計測しようとすると緑と青の光は使われないことになり、明るさが目減りしてしまいます。またフィルターは透過率が100%ではありませんので、フィルターを通過するときに失う光もでてきてしまいます。
恐らく、これをなんとかして別の手段で回避して透過率を向上させたのがソニーの特許の目的だと思われます。
もういちどソニーのイメージセンサーの配列の様子をみてみます。
このように、従来のようにR(RED=赤)、G(GREEN=緑)、B(BLUE=青)という光の三原色が並んでいることがわかりますが、その間にC(CLEAR=透明or白)という色が設定されていることがわかります。
RGBの部分はそれぞれカラーフィルターがありそれぞれの色が減衰してしまいますが、Cの部分は恐らく何も設定されておらず光が直接的にセンサーに入っていくのだろうと思います。これにより、より多くの光を取り入れることができ、低ノイズ、広いダイナミックレンジの画像を得られることができるということなのだろうと思いますね。
ただ、これだとRGBの各色の間の距離が離れることになるので、それぞれの間の色のつながりを保管する必要がでてきます。いほゆるドット欠けになっている状況をデジタル的な補正で補完していく必要があるわけですが、そのあたりも様々な技術の進化や、C画素の光の強さから判断してうまく高解像度を維持することができるようになったということなのでしょうかね。
ここで記述していることは、あくまで上記で引用した内容から想像したことをまとめたものになりますので、間違っている可能性はかなりあるので、そのあたりはご容赦いただければと思います。
ソニーのカメラのその他の最新情報はこちらにもあります
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コメント
コメント一覧 (1件)
この特許はソニーのどの特許なのか分かりませんがフィルターが透明な素子を
埋め込み位相差センサーとして利用するという特許なら存在しますね。
特開2019-012968と特開2022-103180です。
後者は前者の分割特許です。
位相差検出素子を埋め込んだセンサーを安く作る方法として特許出願されています。
このセンサーは文中に2×2と言う言葉が何度か登場するのでクアッドベイヤー2×2
OCLセンサーかもしれません。
なお、前者の特許出願は拒絶と手続き補正を3回繰り返した結果、拒絶査定され
不服申し立てをしたらしく審判事件の結果でも拒絶されてしまいました。
後者は新規性を認められた部分だけ分割申請したのかもしれません。
請求項の書き方の難しいところです。