LUMIX G9IIが大きなサイズになった理由とは
小型軽量なシステムが魅力のマイクロフォーサーズカメラであるG9 IIがなぜフルサイズと同じサイズになったのでしょうか?パナソニックの説明から読み解きます。
(前略)
先月、日本の横浜で開催されたCP+のミーティングでパナソニックが語ったところによると、意図した使用目的と写真撮影に焦点を当てるためにG9 Mark IIはより大きく、フルサイズのS5 IIおよびS5 IIxと同様のサイズである必要があったと説明された。
「ある人々はG9 Mark IIはマイクロフォーサーズにしては大きすぎるのではないかと述べた。しかし我々は両方のカメラの特性を考えると、同じデザインを共有できると考えた。」とパナソニックのイメージングビジネスユニットのマーケティングスーパーバイザーは説明した。
またパナソニックはその決定を下す際に野生動物の写真家を念頭に置いていたと説明した。
「動物検出機能と高速連写のプリキャプチャ機能の進化も考えていた。それは特に野生動物を撮影するユーザをターゲットにしている」
(中略)
「G9 Mark IIは望遠撮影に非常に優れており、その場合レンズも大きくなる。G9 Mark IIはストリートフォト向けのカメラではないので、望遠撮影に適したデザインを試みる必要があった」
(後略)
野生動物撮影向けの設計
パナソニックへのインタビューが公開されています。より詳細な説明がありますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
インタビューでは、なぜパナソニックのLUMIX G9 IIがフルサイズミラーレスのカメラと同じデザインで大きくなっているのかについて説明をしています。
その説明によれば、LUMIX G9 IIは野生動物を撮影する用途向けとして設計されているので望遠レンズを使用することを前提としているとしています。その場合、レンズの重量とのバランスを考えると、LUMIX G9 IIはマイクロフォーサーズセンサーではあるけれども、フルサイズミラーレスカメラと同じようなサイズや重量にならざるを得なかったということを述べていますね。
もしG9 IIがそのような目的で設計されていたとしたら、確かにサイズを大きくしたかった理由もわかりますね。また、フルサイズのS5 IIとデザインが同じということで、それぞれセンサーサイズごとに使い分けしても操作性が変わらないということも魅力的になるのかもしれません。
しかし、ちょっと気になったのは、野生動物撮影向けということを特段にアピールしていないところでしょうか?LUMIX G9 IIのサイトをみてもモータースポーツの作例はいくつかありますが、ポートレート的な写真やスナップ写真の作例も多く、野生動物向きという雰囲気ではありません。
もっと野生動物の撮影に特化した作例を提示して機能説明をすれば、野生動物向けなのでこのサイズになったのだということばわかりやすいのかなと思いましたね。
さらに「LUMIX S 28-200mmの開発舞台裏 小型ながら光学手振れ補正を搭載できた理由」では、小型軽量なレンズに手振れ補正を搭載できた理由について詳しくお伝えします。
(記事元)PetaPixel
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コメント
コメント一覧 (7件)
パナソニックの技術力が特に低いとは思っていませんし、ロードマップの残り2本のレンズにも期待していますが、パナソニックの現在までの戦略には大いに「?」と思っています。そしてインタビュー等における回答には、毎度のように、またテキトーなことを言っている、としか思えず残念です。種々レビューでは比較としてR7やOM-1、α6700等が挙げられるのが普通だと思いますが、R7やOM-1のように、フルサイズよりは小さい、しかしグリップは大きめが良いのではないでしょうか。個人的にはソニーには、小型への拘りでα6700ではまたグリップを作り替えたのだの、α7CRではエクステンショングリップ同梱など、これもちょっとなあとは思っていますが。
パナの宣伝下手っぷりは今に始まったことではないですが、変わりませんね。製品トップページを見ると上からモタスポ2(+動画サムネ1)、ポトレ、飛行機、ストリート、電車です。野生動物は……?
ボディの大きさについても特長ページには特に記載無しです。「望遠撮影に最適なボディサイズを追求」と書かないのはなぜか。
まぁ素直に「コストカットのためS5IIと筐体を共通化しました」とは言いづらいでしょうし、ボディだけ見ればそのS5IIと3〜4万しか変わらないというのも厳しい目を向けられる理由の1つかもしれません。
パナソニックはDMC-G1から使っていて撮れた写真の色合いが
好きで今はG7まで所有しています。
実際の所、少し小さめのボディが気に入っていたのでボディが
大きくなってからは買わなくなりました。
今は選択肢はG100のみですね。
パナソニックの説明はどうかと思いますが、センサーサイズが小さいとボディを小さく作ることはできても、使いづらいほど小さくする必要はなく、用途に応じたサイズのカメラを作れば良いと思います。
富士のX-H2もフルサイズよりも大きいくらいですが、個人的にはG9IIを含めて手に馴染む大きさで、どのセンサーサイズのカメラもこの大きさのものが良いと感じています。
一方でGM1も現役でこれはこれでTPOに応じて使えます。
G9ProIIユーザーですけど、これが望遠カメラだというのはどうかと思いますね。まさにテキトー(笑)
LEICA DG 200mm F2.8もテレコンバーターもディスコンになってしまい、肝心の超望遠レンズも無理やりテレコンバーター対応したLEICA DG 100-400mm F4-6.3 II と、どこが変わったんだかわからない2xテレコンバーターの再投入と最低限の手当だけはした感じですが、M.ZUIKO 300mm F4やM.ZUIKO 150-400mm F4.5 TC 1.25xをつけて使えというのでしょうか(使えるけど)
このカメラはGH6でいまひとつだったセンサーの改良版が出来たので、GH7のプロトタイプに高速連写などをつけて静止画フラッグシップと名乗っているだけだと思うので、S5IIのボディ流用も含め出来るだけ開発費を節約してG9の後継機に仕立てたのは、よく頑張ったというところでしょうか。
この件についてそれほど強い意見を持っていなかったのですが、
コメント欄でなるほどいろんな見方があるものだと思いました。
ニコンがもし D500 後継のAPS-Cハイエンドミラーレス機を Z6III と同じフォームファクターで開発しているとしたら、ここのコメント欄をしっかり読んで墓穴を掘らないような売り出し方をしたほうが良さそうです。
YWさんのおっしゃる通りパナに超望遠も呼べるレンズは1〜2本しか無いのが実情です。なのでこれは建前でプラットフォームを共通化して部材費を削減したというのが本音でしょう。上記の本音が本当なら別にユーザーにも価格として転嫁されますし隠すことでも無いと思うんですけどね。そもそも上位機が動体向けの性能になるのは当たり前のことなんですから。
OMのM.ZUIKO 300mm F4やM.ZUIKO 150-400mm F4.5 TC 1.25xを使えば良いという意見もありますが、他社のレンズ・ボディの組み合わせでは防塵防滴の保証がされていませんから業務で使うのは個人的には厳しいですね。