キヤノンに関連するコラム
キヤノンは価格でも、技術でも、世論でも負けているのではないか?そんな少し過激な意見が掲載されています。どうしてそのように思ったのでしょうか?それでは見てみましょう。
(前略)
このようにEOS R1は、価格面でも技術面でもキヤノンは勝てないという問題を完全に例示している。さらに悪いことに、ミラーレス時代における決断で、世論の舞台で顧客を失ってしまった。
従って、私はキヤノンのEOS R5 Mark IIのほうが、EOS R1よりもはるかに魅力的なカメラだと思うが、キヤノンのマーケティング資料と提供された撮影機会をみると、EOS R1のほうが明らかに優先されていたことがわかる。サンプルのカメラを渡される前に、複数のスライドで情報が提示され、EOS R1が1シリーズの遺産を引き継ぎ、キヤノンの技術の頂点であると伝えられた。
EOS R1が何を提供してくれるのか突き止めようと努力した結果、キヤノンが私たちを納得させようとしたほどのものは、このカメラにないことに気がついた。EOS R1を手に持ち、それが提供するものと価格を考えると「先を行く」という言葉は現実とは対立しているような感じがした。
キヤノンは価格で勝てない
(中略)
「価格」の観点からみるとEOS R1は競合しているカメラの中で最も弱い。解像度ではα9 IIIをのぞきすべてのカメラに負けており、私たちがこれまで見た中で最も速いローリングシャッターセンサーがあると信じているが、α9 IIIはグローバルシャッターがあり、キヤノンがEOS R1で目指しているものと同じ仕事に対してより適しており、しかも価格が安い。
キヤノンは技術で勝てない
(中略)
キヤノンは2024年にフラッグシップモデルというカメラが何を意味するのかについて混乱しているようだ。現在のフラッグシップは多用途であることを意味するが、残念ながらEOS R1は非常にニッチだ。それは特定の少数のプロフェッショナルメディアフォトグラファーのために設計されている。多くの素晴らしい周辺機能を備えているが、現在のカメラで最も重要な側面はセンサーであり、キヤノンはその点で他の競合他社に対して何らかの形で劣っている。
(中略)
キヤノンは世論に勝てない
EOS 5D Mark IIIは大ヒットとなり、キヤノンは写真家たちから多大な信頼を得ることができた。
(中略)
キヤノンはこの波に乗ってもう10年以上になる。先週、あるプロ写真家の友人と話したとき、EOS 5D Mark III以降、キヤノンのカメラに興奮したのはいつだったかと聞いた。彼は少し間をおいてからオリジナルのEOS R5はなかなか良かったと思うと答えた。私も同感だ。
しかし22年間で彼が名前を挙げられたカメラは1台だけ?他にもEOS 6DやEOS-1D X Mark IIIのように一部の写真家に愛された例があるのは確かだが、ほとんどの場合、キヤノンは2012年の勢いに頼ってきたと私は主張する。
その川は干上がった。ミラーレス時代のキヤノンの「ビジネス戦略」は高価格と技術の劣化をもたらし、写真家たちはそれに気がつき、感情が変わった。閉鎖的なRFマウントで写真家に高価なレンズを買わせること、新しいレンズの絞りリングを使うために新しいカメラを買わせること、または会社の弱い再生エネルギー目標などすべてが積み重なっている。
(後略)
上記は分かりやすく引用したものになりますので、詳細は本記事下部の記事元リンクから全文をご覧ください。
記事では、キヤノンは価格でも、技術でも、世論にも勝てないと断じています。
価格については、キヤノンは自社の製品に高い価格を設定することをためらわないとしています。それは特にレンズに関して述べているようで、カメラには比較的廉価なカメラがあるとしながらも、RFマウントは閉鎖的で特にフルサイズでは高いレンズを購入しなければならないとしています。
またカメラについてはEOS R1はα9 IIIやNikon Z 9と比較すると、より高解像度のセンサーを搭載したZ9よりも価格が高く、グローバルシャッターのα9 IIIよりも高いため、カメラの価格でも勝てていないと述べています。
技術についてはキヤノンはソニーのようにイメージセンサーを製造できるメーカであるとしながらも、EOS R1のセンサーの選択肢を失敗したと述べています。それは昔のフラッグシップという意味と今のフラッグシップという意味が異なってきているからだとしており、EOS R1は特定のニッチの市場であり、同世代のカメラと同じような解像度がなければ今のフラッグシップにはならないとしていますね。
また世論については、キヤノンは世の中のニーズにマッチするカメラを作れていないとして、過去にヒットしたEOS 5D Mark IIIの人気の波に乗っているだけだとしています。その後に本当に写真家が欲しいようなカメラを作り出せておらず、写真家もそれに気がつき始めているとしています。
なかなか厳しい意見ですね。フラッグシップの定義の問題になってしまいますが、その定義が変わって、ある程度の高解像度のカメラで汎用性がないとフラッグシップではないということなら、確かにEOS R1はフラッグシップではないのかもしれません。
しかしどなたかのレビューにもありましたが、フラッグシップと名乗るのはメーカの自由なので、報道向け、ジャーナリスト向けに最も向いているカメラをフラッグシップと呼んでも問題ないように思えます。しかし、それが世論のズレているという指摘なら、それはもう受け入れるしかありませんね。皆さんは何を持ってフラッグシップだと思うでしょうか?
そしてEOS R1は高速連写性能や報道向けに作られていて、本来ならグローバルシャッターも検討されていたけど画質のために諦めたとしているのですが、このあたりはバランス感覚なのだろうとも思いますね。
しかしまさかキヤノンもEOS R1を発売して、こういう反響が返ってくるとは思っていなかったでしょうね。メーカも大変です。
さらに「キヤノンが静止画向けの大口径広角単焦点Lレンズを計画中との噂」ではキヤノンの新レンズ噂について詳しくお伝えします。
(記事元)PetaPixel
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コメント
コメント一覧 (5件)
またこの毎度御馴染みのクリス・ニコルズの与太話に付き合う必要、価値ってあるの(笑)?
解像度厨みたいだけど、今回のアップスケーリング機能の存在は無視?
45MPなら約180MPに、24MPなら約96MPと4倍になる機能があるのにまだイチイチ文句言うかな
勿論R1はかなり高額商品だとは思うけど、R5Ⅱとかはプロが使う分には十分な機能と価格だと思うけどね
買う価値は十分あるし、コレなら修理しながら8年とか使えるし、4年後もアメリカでも30%買取りにはなるでしょ
しかも絶対ではないが、3年後にはキャッシュバックはするだろうし、その上値段も10〜15%は下がるでしょ
「フラッグシップモデルというカメラが何を意味するのかについて混乱」から1番遠いのがキヤノンだと思いますが……自社のフラッグシップの意味を変えた(「混乱」かどうかは後世の判断待ち)のはニコンですね。
この方はニコンが変えたようにキヤノンにも変えてほしかったのかもしれませんが、R3があの形で出てきて、それが1DX3の顧客層に一定以上受け入れられた時点で、R1の形はある程度定まっていたように思います。
キヤノン機って、なんというか発色がいいんですよね。
Jpegでパッと撮ったときの色味。
Rawで撮ってレタッチするにしても自分の好みの発色に近いほうがやりやすいし。
キヤノンの色が好きな人はやっぱりキヤノンみたいなところがありますね。
ただ、僕は芸大の写真コースに通信教育で土日にスクーリングに通ってますけど。
参加者の持って来るカメラは圧倒的にソニーです^^;
あと、若い人に人気なのがニコンZfcだったりします。
おじさんはニコキャノで、それも一眼レフが多いです。
女性はキスデジの人が多いかな・・・って感じです。
PetaPixel の記事は単なる閲覧数稼ぎじゃないかなと思います。
内容からしてレビュアーさんに技術的知見があるわけでもなく
それぞれのスペック表に示されている数値比較なのであまり
気にしてもしょうが無いかなと思います。
海外でも予約が始まったでしょうから予約数がどの程度でしょうね。
ここがニコン贔屓のサイトだとわかっていても、こんな記事を取り上げるのはキヤノンに対して悪意を感じますね。