ED 150-600mm F5.0-6.3の噂の検証
OMデジタルから新レンズが発表されました。それが、M.Zuiko Digital ED 150-600mm F5.0-6.3です。
これまでOMデジタルからは、望遠ズームの噂が長らくでていました。それはレンズロードマップに2本の望遠ズームが掲載されていたからです。そのため、かつての噂では50-200mmと50-250mmレンズが発表されるという噂があったのですが、その噂に反して実際に発売されたのは150-600mmレンズでした。
そのためかなり驚きをもって迎えられたレンズということになるわけですが、いきなりレンズロードマップ外からのレンズが登場したこと、そしてロードマップに掲載されていた2本のレンズのうち1本が消えてしまうのど不自然な状況になってしまっています。
というわけで、2023年の後半から発売日までにでてきたOMデジタルのレンズの新製品に関する噂をまとめてみます。
- ロードマップにある2本の望遠レンズが2023年に発表される
- ロードマップにあるレンズの1本は50-200mm f/2.8 PROになる
- ロードマップにあるレンズの1本は50-250mm f/4.0になる
- ロードマップにある望遠ズーム2本にはIP規格の防水性能がありテレコンが使える
- 150-600mmの価格は3000ドルに近い
- 150-600mmはシグマ製になる
噂は正しかったのか検証
そして検証結果は以下の通りになります。
- ロードマップにある2本の望遠レンズが2023年に発表される
- × ロードマップのレンズは発売されずシグマ設計のレンズが発表された
- ロードマップにあるレンズの1本は50-200mm f/2.8 PROになる
- ? ロードマップにはまだ望遠レンズが1本あるため不明
- ロードマップにあるレンズの1本は50-250mm f/4.0になる
- ? ロードマップにはまだ望遠レンズが1本あるため不明
- ロードマップにある望遠ズーム2本にはIP規格の防水性能がありテレコンが使える
- × ロードマップにあるレンズは1本になってしまった
- 150-600mmの価格は3000ドルに近い
- △ 2697ドルで微妙
- 150-600mmはシグマ製になる
- ○ (恐らく)シグマ製
- × ロードマップのレンズは発売されずシグマ設計のレンズが発表された
まずロードマップにあるレンズは結局発売されていないので、2023年にロードマップにあるレンズがでてくるという噂と、それに関連する噂は基本的には全部間違いでした。そしてロードマップにあるレンズは2本から1本になってしまいましたので、2本の望遠ズームが発売されるという噂も間違いです。
しかし、ロードマップにはまだレンズが1本残っているため、それが50-200mmか50-250mmになる可能性があり、これらの噂はまだ可能性としては否定できません。
こうしてみるとこれまではロードマップ上にあったレンズの噂ばかりで、シグマの設計と言われている150-600mmレンズに関する噂というものは、実はあまり流れていなかったことがわかります。OM-1 Mark IIの噂とともに一緒にでてきたという感じで、2023年の夏頃から年末にかけてのレンズの噂に関しては、このシグマ設計レンズ以外のレンズの噂でしたので、それらはほぼ間違いということになります。しかも、2本が1本になったので半分はほぼ完全に間違いということになり、残りの1本が発売され、その噂が正しかった余地は残ってはいますね。
ここで気になるのは、なぜロードマップのレンズが減って、そしてシグマ設計のレンズが発売されたのかというところですね。OMデジタルがレンズの開発に失敗したのか、単純に売れないと判断して取りやめたのか、このあたりはよくわかりません。いずれにせよ、何らかの関係でロードマップに掲載されているレンズのうち1本を取りやめたことは決定事項です。
さらに「USB-C統一期限迫る2024年、対応遅れるOMデジタルのカメラはどうなる??」では欧州でOMデジタルのカメラを販売できなくなる可能性について詳しくお伝えしています。
焦点距離 | 150-600mm(35mm判換算300-1,200mm相当) |
---|---|
レンズ構成 | 15群25枚 (スーパーEDレンズ4枚,EDレンズ2枚,HRレンズ6枚,HDレンズ1枚) |
防滴性能 / 防塵機構 | 保護等級1級(IPX1):弊社の防滴ボディと組み合わせたときに性能を発揮します。/ 防塵機構 |
画角 | 8.2°- 2.1° |
最短撮影距離 | 0.56m(150mm時) 2.8m(600mm時) |
最大撮影倍率 | 0.35倍(Wide)/ 0.20倍(Tele) |
35mm判換算最大撮影倍率 | 0.70倍相当(Wide)/ 0.39倍相当(Tele) |
最近接撮影範囲 | 49.4×37.1mm(Wide)/ 88.6×66.6mm(Tele) |
絞り羽枚数 | 9枚(円形絞り) |
最大口径比 | F5.0(150mm時) – F6.3(600mm時) |
最小口径比 | F22 |
レンズ内手ぶれ補正機構 | あり(VCM機構) |
手ぶれ補正性能 | 5軸シンクロ手ぶれ補正 焦点距離150mm時 7.0段補正* / 焦点距離600mm時 6.0段補正*CIPA規格準拠 2軸加振時 (Yaw/ Pitch) 半押し中手ぶれ補正:OFF 使用ボディ:OM-1 Mark Ⅱ (OM-1 でも同等)レンズ手ぶれ補正 焦点距離150mm時 6.0段補正* / 焦点距離600mm時 5.0段補正**CIPA規格準拠 2軸加振時 (Yaw/ Pitch) 半押し中手ぶれ補正:OFF 使用ボディ : E-M10 Mark IV |
フィルターサイズ | Ø95mm |
大きさ 最大径×全長 | Ø109.4×264.4mm |
質量 | 2,065g(レンズキャップ、レンズリアキャップ、レンズフードを除く) |
レンズ構成図
MTF曲線
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コメント
コメント一覧 (2件)
最近買ったレンズにかなりの片ボケがありました。オリンパス時代は保証期間内なら調整可能だったものが、OMになってから仕様の範囲内で調整しないというものでした。(調整できないのではなく、やらないという内容)
徹底的な効率性重視なのか作業員不足なのか分りませんが、大手はそういったメンテナンスコストも価格にオンされているのだとサービスの良さから納得できますが、サービスが悪くなって値上げもする会社になったと感じるのは私だけでしょうか。
技術者の募集は行っているようですが、リソース不足はありそうですね。
オリンパスから分離した時に開発人員が減った(オリンパスに残った)か
分離と共に退職してしまったかどちらかかもしれません。
m4/3が消滅しないよう OMsystem には頑張って欲しいところです。