ソニーへのインタビュー記事
ソニーのレンズ開発に関するインタビュー記事が掲載されています。とても興味深い内容なので要約して引用してみたいと思います。
それではみてみましょう。
- ソニーのレンズ戦略は?
- レンズラインナップを継続的に強化し地位を築いてきた
- ユニークで高付加価値商品の投入が成長につながっている
- 1つのマウントでフル、APS-C、静止画、動画、シネマカメラをカバー
- レンズ市場は成長し、この傾向は今後も続く
- 既存のレンズを更新するのか?珍しい焦点距離を拡充していくか?
- 6年前の24-70mm、70-200mmは好評だった
- 6年で技術が進歩し顧客は光学性能、AF追従速度向上、軽量化を望んだ
- より優れた動画機能の更新も必要で、新バージョンを発売した
- 新レンズを作る動機は古い設計を更新することが目的ではない
- 目的は顧客に新しい撮影体験を提供することだ
- 技術向上で以前は作れなかったレンズを作りたい?
- 技術向上でこれまでではなかった体験を味わってもらいたい
- 幅広い使用状況と顧客の要求があり様々なレンズで需要をサポートしたい
- 旧レンズの70-200mm F2.8 GM OSSは併売されているが?
- 今後の開発戦略は具体的に話せないが、幅広い顧客がおり需要も異なる
- 様々な選択肢を提供したいと考えており、それから検討したい。
- 50mm F1.4 GMの開発動機は?
- 動機は先の説明通りだ
- 高い光学性能とコンパクトな24mm、35mm F1.4 GMが好評だった
- このコンセプトで50mm f/1.4も作ってほしいという要望があった
- 50mm F1.4 GMを可能にした技術は?
- 50mm f/1.4をこのサイズで実現することは容易ではない
- 光学設計、機構設計、パッケージング技術、制御の最適化などを融合した
- 機構設計、フォーカスドライブ?
- XDリニアモーターを2基搭載しレンズの小型化に貢献している
- 他のアクチュエータは電力損失、機械的ノイズがあり、多くの空間が必要だ
- XDリニアモーターは効率が高く思いフォーカス群も駆動できる
- 50mm f/1.4 GMのフォーカス群は重いレンズを使用でき収差補正力が高い
- レンズ市場の競合他社をどうみているか?
- 他社の戦略についてはコメントできない
- Eマウントには幅広い顧客がいて、いくつかはフィードバックを受けている
- 最新技術の導入で顧客の尽きない要求をサポートしていく
- 今後も小型化、軽量化、光学性能の高さの要望は続くだろう
- フォーカスブリージングを最小化するのはどれほど困難か?
- 光学設計の観点から簡単に無くすことは出来ない
- 適切なアプローチをすれば完全ではないが最小化することは可能だ
- 周辺技術の開発で設計の制約解消し、問題をいくつか取り除くことができる
ソニーのレンズ開発戦略
インタビューは非常に詳細な記述がありますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
さてインタビューによれば、ソニーレンズの強みとして、幅広いレンズラインナップがあることだとしています。さらに同じレンズをAPS-C、静止画、動画、シネマカメラに利用できるということで柔軟さを挙げていますね。
今後、どのようなレンズを発売するかは答えられないとしながらも、古くなったから新しくするということを目的にするのではなく、顧客が求めるものを作るということを目的とするとしています。インタビューする人は、新レンズと併売している旧レンズの発売を続けるのか、それとも在庫限りになってしまうのかと聞いているのですが、しっかりとした返答はもらえなかったようですね。安くレンズを供給するために作り続けるか、最新レンズに集約させるかどうかは、今後をみてみないとわからないようです。
また既存の技術では様々な理由で設計できなかったレンズは多くあったようで、最新技術の投入で新たに作成できるレンズが今後も発売される可能性は高そうです。今回の例ですと、周辺技術としてリニアモーターを新開発した結果、これまで不可能だった重量のレンズを駆動させることができるようになったそうです。そのため素晴らしい光学性能のレンズを取り入れることができ、性能が向上したということもあるようですね。
こうしてみると周辺技術を最適化することで、どんどん性能の高いレンズが作れる可能性が広がるものなのですね。よりコンパクトなものを作りたいというのはソニーらしさを感じます。
(記事元)https://www.imaging-resource.com/news/2023/04/04/cp-2023-interview-sony-lens-strategy-and-more
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