シグマ 20mm F2 DG DN|Contemporaryを正式発表
昨夜行われたシグマのオンラインイベントで、シグマは20mm F2 DG DN|Contemporaryを正式発表しました。発売日は2月25日で、希望小売価格は9万7900円(税込み)だそうです。対応マウントはソニーEマウント、ライカLマウントです。
新レンズについては、すでにシグマのWebサイトに製品ページがありますので、詳しくはそちらをご覧ください。
年内に新マウントへ参入することを合わせて発表
このレンズの発表以上に驚いたのは、シグマが年内に新たなマウント用のレンズを発売すると発表したことです。そのあたりの発言を引用してみます。
山木氏は「なるべく多くのマウントをサポートしたい。どのマウントかは申し上げられないが、今年は最低でも一つのマウントを追加したい」とコメント。同配信中ではXマウントを要望するユーザーが多かったというが、果たしてどのマウントが追加になるのか。時期はいつなのか。「同社公式発表をお待ちください」と山木氏は締めくくった。
-ImpressWatchより
まず、これまでシグマがミラーレス用に発売しているレンズは、ソニーのEマウント、ライカのLマウント(パナソニックのフルサイズミラーレス用のマウントでもある)、キヤノンEF-M、マイクロフォーサーズです。
そして、発言中には、”最低でも一つのマウントを追加したい”という記述があることから、複数のマウントに参入する計画があることがわかります。その中でも最低でも一つのマウントの新製品を出したいということを述べていることが発言からわかりますね。
となると、仮にミラーレス用のマウントに参入すると仮定すると、ニコンのZマウント、キヤノンのRFマウント、富士フイルムのXマウントとGマウントだけが考えられる状況です。
このなかからどのマウント用のレンズが発売される可能性があるのかというのは非常にきになるところですが、まあ、もっとも可能性が高いのはXマウントだと思いますね。
まず、その理由として、すでにタムロンが富士フイルムのXマウント用のレンズを発表しています。それが、18-300mm F/3.5-6.3 Di III-A VC VXD (Model B061)というレンズになります。通常ですと、互換レンズメーカが、メーカの発売するネイティブレンズをリバースエンジニアリングして互換レンズを作るのですが、以前の記事によると富士フイルムはXマウントの仕様を互換レンズメーカに提供していることを公式に認めています。それを紹介したのが以下の記事になります。
そうなると、富士フイルムがタムロンだけに仕様を公開する理由はないので、シグマにもマウント仕様を開示していて、それに従ってシグマがXマウント用のレンズを製造したと考えてもおかしくはないと思います。
通常であれば、互換性の問題から様々なテストを入念に行ったり、場合によっては特許の侵害で訴えられる可能性がありますので、そのあたりを十分に回避する必要があるなど、互換レンズを作るのは非常に面倒です。しかし、仕様を公開してくれるということであれば特許の問題もある程度はクリアできますので、言葉は悪いですが互換レンズメーカにとっては「おいしい製品」と言えるかもしれません。
ただ、このマウント仕様の公開が無償なのか有償なのか、そのあたりは不明ですし、様々な条件がある可能性もあります。そのあたりは考えておかなければならないかもしれません。
で、このような状態になるとRFマウントとZマウント用の互換レンズを発売するメーカはあるのかどうか?というところが気になる人は多いと思いますね。
ニコンは、他社のサードパーティー製レンズをODMとして発売することを選択しています。タムロンの旧仕様のレンズをZレンズとして発売することで、他社の廉価なレンズをニコンのレンズのラインナップの一つとして取り込もうとしています。たぶんニコンとタムロンは、このままお互いにこのような協力関係を維持していくのではないかなと思いますね。
そうなるとRFマウント用の互換レンズを、シグマ、タムロンは発売する可能性があるのか?Zマウント用のレンズをシグマは発売する可能性があるのか?といったところが、今後のレンズ界隈の見どころになるのではないのかなと思います。
たぶんミラーレス化によって、まうんとまわりは特許でがんじがらめになっていると思うので、キヤノンと互換レンズメーカ、またはニコンと互換レンズメーカが話し合ってメーカ側の許可をもらわないと互換レンズを発売するのは非常に厳しいのではないのかなと想像しています。
キヤノンやニコンにとっては、安いレンズを発売してもらってユーザを取り込むことにメリットがあるかもしれませんが、高いシェアを得たときには今度は逆に互換メーカの存在が、自社のレンズ発売によって得られる利益を損なっていると考えるようになるかもしれないので、このあたりの契約はみっちり考え抜いて行わないといけないのだと思いますね。
さて、話がちょっと長くなりましたので閑話休題です。
少なくとも新たに複数のマウント用レンズを発売しようとしていることが明らかになったシグマですが、実際にはどのマウント用レンズを発売するのでしょうか。Xマウントは確定事項として、あとはキヤノンなのか、ニコンなのかということになるのだと思いますが、非常にこのあたりは気になりますね。続報を待ちたいと思います。
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コメント
コメント一覧 (3件)
シグマが次に参入するのは X マウントというのはおっしゃるとおりで確度が高そうです。
その次についてはニコンがタムロンとシグマで対応方針を変える強い理由が無いのと
シグマがタムロンと同様に ODM で Z マウントで参加するとしたら、ここで公言するような参入とはいえないことから Z マウントではなさそうに思います。
キヤノンはレンズ供給に課題を抱えているのに対してボディの供給力には余裕があること、ニコンに比べるとレンズへのこだわりが弱いようにみえることなどから、シグマの RF マウントへの参入を許すことも可能性は十分ありそうだと思います。
RF マウントはフランジバック 20mm 、 E マウントは 18mm、L マウントは 20mm なのでキヤノンから見た時にはシグマしか光学系の転用を期待できる相手がいない、というのもありますね。
早々とシグマにはXマウントのレンズを出して欲しいですね。その時には噂に上がった古い単焦点の3本ではなく、18-50mm F2.8 で。Eマウント18-50mm F2.8 は、対タムロン他ではかなり戦略的レンズのような気もします。EF-M系はもう出さなくてよいので、複数マウントでタムロンとズーム系で張り合って欲しいです。そうならば、次は超広角系ズームでしょうか。タムロンにも、もっと頑張ってもらって、APS-C専用で50-400mm F4.5-6.7 なんてどうでしょう?(妄想です)
SONY用20mmは純正を既に使っていますのでこのレンズを導入する予定はありませんが、新マウントはRFレンズであって欲しいです。RFレンズはAF関連については満足していますが、解像力という点では満足するものが少ないのです。