タムロン買収後の3つのシナリオ
要約
シナリオ1:タムロンは従来どおり事業を継続する
ソニーは実質的にタムロンを傘下に置きつつも、半永久的に比較的独立した企業として存続させ、他マウント向けレンズの製造や他社向けOEM業務を続けさせることができる。ある意味では、これは理にかなった選択にも思える。なぜなら、企業を買収しておきながら、その売上の30%を自ら失わせる理由はないからだ。
いくつかの利点もある。まず、価値あるパートナー企業に外部勢力が干渉することを心配しなくて済む。また、タムロンの開発状況についてより深く把握でき、自社製品の投入計画をそれに合わせて調整できるようになる。さらに、光学技術に関する専門知識を他社デジタルカメラ向けレンズにも活用できるため、これまで不可能だった形で利益を得ることも可能になる。
このシナリオには潜在的な欠点もある。ソニーは、タムロン製レンズへのアクセスをEマウントカメラ購入者だけの特典にする機会を活用できない。また、競合企業に買収されたとなれば、タムロンと他社との関係がまったく変わらないとは考えにくい。ニコンも、タムロンをOEM供給先として選ぶことを再考するかもしれない
もし買収が避けられないのであれば、このシナリオが写真家にとって最良の結果だ。ソニー以外のユーザーも引き続きタムロンのレンズの恩恵を受けられ、市場における競争力として機能し続けることで、他のレンズメーカーにも製品改善を促す圧力をかけられるからだ。
シナリオ2:タムロンは存続するが、ソニー向けレンズのみを製造する
もちろん、ソニーはタムロンというブランドを維持しながら、同社がEマウントレンズのみを製造するようにすることもできるが、ソニーが自社カメラを強化するためにそうする必要があると主張するのは難しい。
前述の通り、タムロンのレンズはすべてソニー機で使用できるし、ソニー自身や他社からも数百種類のレンズが提供されているからだ。しかし、これは競合メーカーにとっては打撃となるだろう。キヤノンやニコンはより制限的なライセンス方針を採っており、すでにユーザーの選択肢は限られている。そこからタムロンが提供する数少ない選択肢まで失われれば、その状況はさらに悪化する。
これはカメラ業界にとって望ましいことではない。写真家には、選択肢は少ないよりも多いほうがよいと考えている。
シナリオ3:タムロンが巨大企業の中に吸収されて消える
タムロンは分割され、医療部門や自動車部門はソニーの対応する事業部へ組み込まれ、レンズ事業もソニーのレンズ部門へ統合される可能性もある。これはソニー側にとっては話を単純化する。二つの別ブランドが部分的に競合するという煩雑さを避けながら、タムロンの設計資産や知的財産の恩恵を得られるからだ。
しかし私たちから見ると、それは少し奇妙な判断にも思える。ソニーはレンズ設計能力に困っているわけではない(もっとも、生産能力を拡大するための動きである可能性はある)。さらに、その場合は1950年代にまで遡る歴史を持つブランドの価値までも放棄することになる。
すべてはソニーの思惑次第
ソニーがタムロンを買収したあとのデジタルカメラ業界の今後のシナリオについての記事をDPREVIEWが公開しています。上記は一部を引用し要約したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
記事では、ソニーのタムロン買収後に考えられる3つのシナリオについて紹介されています。当サイトでもいくつかのシナリオを考えていましたが、内容的にはほぼ同じということになりそうです。まとめると以下のようになる可能性があるとしています。
- これまでと変化なし
- ソニー向けのレンズのみ製造する
- ソニーに吸収される
この場合、デジカメ市場にとっては1が最も最善で、2と3はユーザーにとって不利益になる可能性があると指摘しています。
この中で面白いなと思ったのはシナリオ1です。タムロンがソニー傘下に入るということは、タムロンが製造するレンズについてソニーから技術を提供したり、どのようなレンズを開発するのかソニーが指示をすることができるようになるという指摘については、なるほどと思いました。
ソニーは高機能高価格のレンズだけ製造するので、タムロンは廉価なシリーズを開発してほしいとか、このような仕様のレンズが欲しいので開発してほしい、今度このようなカメラを作るのでそれに合わせたレンズをお願いしたいとか、今後のソニーの開発計画に合わせたレンズの開発を依頼できるというのは、ソニーの強みになるかもしれません。
もし2や3のシナリオになった場合、キヤノンとニコンはタムロンからのレンズ供給を受けることができなくなるため、特にAPS-Cにおいてレンズラインナップが魅力的ではなくなってしまうというリスクが発生するかもしれません。またレンズをOEMにより供給を受けていた場合には、キヤノン、ニコンの技術仕様やノウハウなどがソニーに流れてしまう可能性があるため、カメラメーカー側からOEM供給を取りやめるといった可能性もあるかもしれません。
そうなると特にニコンではレンズのラインナップを維持することが難しくなり、他の委託先を探したり、自社で製造するレンズを増やすなどの対策が必要になるかもしれません。
さらにソニーはタムロンからのレンズ供給を受けることができますので、よりEマウントのレンズラインナップが魅力的なものになり、結果、キヤノンやニコンのデジカメが売れなくなってしまうということも考えられそうです。
このことから、海外ではキヤノンはシグマを買収したらどうかとか、ニコンはどうせ特許問題で争っているのであればViltroxを買収すればいいのではといった意見も流れており、ちょっとした話題となっています。
すべてはソニー次第ということになるわけですが、もしタムロンが買収に応じた場合、ソニーの決断によってはデジタルカメラ市場は非常に混乱する可能性もあるのかもしれませんね。
ミラーレスカメラ情報Xで最新デジカメ情報を入手できるよ!
フォローしてね!
タムロン 関連情報アーカイブ !
タムロン 最新情報
現在噂されている新製品情報
ニコン
| カメラ | |
| Nikon DL復活? | 時期不明 |
| Nikon Z9II発売延期? | 2027年はじめ |
| フルサイズコンデジ | |
| Nikon Z8II | 2026年末までに |
| Nikon Z90 | 2026年~2027年 |
| 新製品の認証登録 |
キヤノン
| カメラ | |
| PowerShot | 2026年9月 |
| EOS R8 Mark II | 8月25日 |
| EOS R7 Mark II | 2026年内の発売はない |
| EOS R3 Mark II | 2026年 |
| EOS R10 Mark II | 2026年内 |
| レンズ | |
| RF400mm F2.8 L IS USM後継 | 2026年発表 2027年初め登場 |
| RF600mm F4 L IS USM後継 | 2026年発表 2027年初め登場 |
| RF300-600mm F5.6 L IS USM(またはVCM) | 2026年9月 |
| RF500mm単焦点レンズ(おそらく F5.6 L IS) | |
| RF105mm F1.4 L VCM |
ソニー
| カメラ | |
| 2台の認証カメラ(FX、RX100、ZV-E10??) | 数か月以内(2026年4月時点) |
| α6900 | 2026年内 |
富士フイルム
| カメラ | |
| X-H3 | 2027年 |
| X-T6 | 2026年9月第1週 |
| X-Pro 新型機 | 2026年後半 |
| 1インチセンサーコンデジ | 2026年 |
| 1億画素のGFX | 2026年 |
| レンズ | |
| XF50-140mm f/2.8 R LM OIS WR II | 2026年9月第1週 |
| XF400mm f/4.5 R LM OIS WR | 2026年9月第1週 |
OM SYSTEM
| カメラ | |
| PEN新製品 |
パナソニック
| カメラ | |
| 新レンズロードマップ公開 | |
| 新製品2台を認証登録 | 数カ月以内に登場か(2026年2月8日時点) |
| LUMIX S1H II | |
| LUMIX GX9後継 |
リコー・ペンタックス
| カメラ | |
| 一眼レフ | すでに生産中? |
シグマ
| レンズ | |
| 85mm f/1.2レンズ | 2026年9月 |


コメント
コメント一覧 (4件)
タムロンに吸収されたブロニカが跡形も無いように
シナリオ3:タムロンが巨大企業の中に吸収されて消えると言うのが一番困るシナリオです。
吸収合併して数年はタムロン製品のアフターサービスなども受けれますが修理部品保管期間を過ぎたころからタムロン色が消えて行くことになるでしょう。
SONYとってはあまり不都合なことがないためこのシナリオの確率が高いように思います。
ニコン愛用者としては困りますね。まあOEM製品は残るでしょう。
今回の拘束のない買収提案はTAMRONの筆頭株主に近づく物言う株主への抵抗や牽制もあるのかなと思ってます。
それであれば吸収合併はない……のかなと思いますがどうなんでしょうかね
タムロンのオリジナルとソニー向けOEMは残るでしょう。
減るのはソニー純正レンズのミドル以下。タムロンへ置き換えが進む。
ニコンやフジ向けOEMは、依頼が減り縮小化する。
買収の意図他の背景がよくわかりませんが、競争が減るかもしれずであまり面白い話ではないのは確かですね。ソニーのこのレンズに対抗してタムロンにはこういうレンズを出してほしい、との妄想がしづらくなるのが一番ですが。。。BCN AWARDではすでにレンズメーカー時代になって3年が過ぎ、2年連続でタムロンが1位で、OEMを含めるとタムロンはより大きいでしょうし、タムロンには実力&意思があるので独立してやっていってほしいですが。