LUMIX Sは似たようなカメラだらけで価格は高価?
パナソニックのLUMIX S1IIの価格設定が間違っているし、製品の戦略そのものも間違っていると評価している人がいるようです。なぜそのように思ったのか、この記事で詳しくお伝えします。
(前略)
ところが、2018年にフルサイズカメラを投入してから、製品計画は完全に混乱していると私は思う。フルサイズへの移行は信頼性のあるオートフォーカスシステム無しに行われ、これは致命的な失敗だった。最初のカメラはソニーのαシリーズやGHシリーズと比較して大きく重すぎた。その結果、既存のマイクロフォーサーズの売上げは抑制され、GH6は大失敗に終わった。申し訳ないが、LUMIX S1IIもS5IIもありきたりな製品だ。
(中略)
キヤノンがEOS R5とEOS R6を出した2020年、ソニーが積層型センサーを搭載した8kのα1を出して、続いてニコンはNikon Z9を出した2021年、パナソニックはどこにいたのだろうか?S1の発売以来7年、ライバルの台頭に対して沈黙を貫いてきたのだ。そして、2025年、いきなりお祭り騒ぎのように新製品を大量投入した。しかし、それはただのクローン軍団ではないのか?
S5IIが複製されたかのように突然とほぼ同じカメラが5機種登場した。すべてが2400万画素で、同じ筐体のデザイン。これだけ似たモデルがあれば、ユーザは混乱するし、製品同士がシェアを奪い合うだけだろう。S5D、S5II、S5IIX、S1IIE、S1II、これらは互いに競合している。唯一必要だったのはS1IIだけで、それは3年前に発売するべきだった。初代のS5は後回しにして、EOS R6 Mark IIやα7 IVが登場する前に発売しておくべきだった。
S1RIIとS9も加えれば2年間で第2世代のLマウントカメラが7台となり、これは狂気の沙汰だ。
(中略)
そしてもう一つの大問題は価格だ。レンズキットでLUMIX S1IIが3600ポンド、LUMIX S1IIEが3000ポンド。ボディ単体でもそれぞれ、2899ポンドと2399ポンドだ。マイクロフォーサーズのG9IIやGH7も同じく高すぎる。
(中略)
だれが3000ポンド、レンズ付きで3600ポンドも支払って、ミドルクラスのLマウントカメラを購入するのだろうか?これはライカのSL3ではなく、単なる高速なセンサーを搭載したLUMIX S5だ。
(中略)
価格の話に戻るが、キヤノン、ソニー、ニコンであれば、この価格でも許されたかもしれない。でもパナソニックが3000ポンドでLUMIX S1IIを?彼らはフラッグシップセンサーも積層型センサーもなく、N-RAWやBRAWのような専用の内部RAW記録もない。なのに、なぜかそこそこなLUMIX S5IIをベースに未来のすべてのボディを構築するというのは愚かな判断だ。
そしてAFの問題だ。主要なミラーレスのブランドの中で最新のパナソニック機はまだ5番手だ。1位はソニー、2位はニコン、3位はキヤノンで、4位にOMシステムと続き、パナソニックはその下になる。オートフォーカスがもっと不安定な富士フイルムとシグマ、そしてミラーレスカメラではないペンタックスぐらいだ。
(後略)
S5のクローンばかりとの指摘
LUMIX S1IIの価格が高すぎるし、製品戦略自体も謎とする意見が公開されています。上記はたとえ話の部分を省略して引用したものになりますので、全文をご覧になりたい方は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
さて、記事では、まず似たような製品ばかりになっていて、シェアを奪い合っているのではないかと指摘しています。最近発売されたカメラのほとんどがLUMIX S5IIのクローンのようなもので、存在する必要があったカメラはLUMIX S1IIだけだったとしています。しかも、もっと早い時期に発売して他社と張り合うことができたのではないかと指摘しています。
SNSなどをみても、同様に思う人が多いらしく、それほど違いはないという人もいますが、実際には細かいところでの変化は大きく、CFExpress対応など地味に機能が向上することはしています。
次に指摘されているのは価格です。パナソニックはコスパで定評があったのに、価格が高いと指摘しています。しかもLUMIX S5IIをベースに開発され、オートフォーカスにも問題があり、独自の内部RAW保存ができないのに、この価格はないだろうと指摘しています。
一方で、動画のフォーマットはかなり様々なフォーマットに対応しており、2.4:1のシネマスコープ対応や、アナモルフィックモードへの取り組みも良いことから、動画の撮影のことを考えればコスパはむしろ良いのではないかという指摘もあります。このあたりはどこに注目するかで異なってくるのかなという印象です。
というわけで、今回のLUMIX S1IIとLUMIX S1IIEに関しては、かなり賛否が分かれている状況で、判断するのは結構難しいのかもしれません。
センサーサイズ | 35mmフルサイズ (35.6mm x 23.8mm) 部分積層型CMOSセンサー |
画素数 | 約2,680万画素 |
センサークリーニング | センサーシフト方式、手動 |
イメージプロセッサ | 新世代ヴィーナスエンジン |
手ぶれ補正 | センサーシフト方式5軸補正 |
手ぶれ補正効果 | 中央8.0段・周辺7.0段 |
高速連続撮影 | メカシャッター:最大約10コマ/秒 電子シャッター:最大約70コマ/秒 |
動画撮影 | 全域読出し:6k 30p、5.1k 60p |
シャッター速度 | メカシャッター:60~1/8,000秒 電子シャッター:60~1/16,000秒 |
ISO | 標準:100 ~ 51200 |
フォーカスポイント | 像面位相差AF(最大779点) |
EVF | 5.0型 約576万ドット 有機EL(OLED) |
背面液晶 | 3.0型バリアングルチルト式タッチパネル液晶 約184万ドット |
メモリカードスロット | CFExpress、SDメモリデュアルカードスロット |
サイズ | 幅 約134.3mm×高さ約102.3mm×奥行約91.8mm |
重量 | バッテリー、 メモリーカード含む: 約800g |
(source)EOS HD
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コメント
コメント一覧 (7件)
この記事に同意します。
S1ⅡはS5ⅡXの改良版ともいえるもので、実質S5ⅢXでしょう。
それなのにZ6Ⅲよりも高価。
以前も書きましたが、6Kや8Kの動画を撮って編集までする人は、動画で生計を立てているプロか、YouTubeで小遣いを稼ぐセミプロだけでしょう。
Z6Ⅲも販売に苦戦しています。ニッチで高価なS1Ⅱが売れるはずがない。
S1ⅡEも実質S5Ⅲです。早すぎる登場で、あまり必要性を感じられません。
逆にOMDSにとってはチャンスではないでしょうか。
Lマウントで、積層型か部分積層型センサーを使った防塵防滴の高速連写機を出せば、チャンスがあるように思います。
EOSHDは過激で思い込みが強いと捉えているので話半分ですが、同意できる箇所もありますね。似たカメラばかり、とは感じます。
特にS1IIEとS5IIXは価格もかなり近いですし。
フラッグシップっぽい(実情は違う?)名前の機種が3種、S1Hも合わせれば4種というのも……ベースの無印と高画素のRまではわかるとして、ハイブリッド?のHに無印の機能縮小版のEまで。それならS1IIEとS5IIXを一本化してS3、ではダメだったのだろうかと。
価格や機能については、別記事への”ら。”さんのコメントを見て「静止画も撮れるシネマカメラ」を作っている、と捉えれば理解はできました。ソニーのFXやキヤノンのC系のようなシネマラインを設けず、1系統で全て賄う方針なのかなぁと。
それにしても他社とは比べ物にならないほど動画偏重に感じますが……
95%以上同意する
特に価格の問題
身の程知らずとしか言いようがない
性能とブランド力低いのに
しかもラインナップはかなりカニバる事は間違いない
S5シリーズとの棲み分け
S1ⅡEは特にその典型
年間フルサイズミラーレスが50万台以上売れてる様なメーカーのラインナップ
実際には5〜6万台しかフルサイズは売れてないメーカー(笑)
黙ってても1年後には大きく暴落するか、大型のキャッシュバックしないと全く売れない
それにしても、やる事が遅すぎる
その内容は2年前にやる内容
初代から6年後にやる内容じゃないな
次回更新、S1Ⅲ発売は2031年の話?
確かに高い気はしますね。ただ、売値が確定してはいないようではある。
まだ予約注文とかは出ていないので実売価格はどうなのか。
似たようなカメラと言うけど、αだって似たようなカメラばかり。
α7シリーズも9、1シリーズも私には見分けが付きません。
キヤノンのR6・R5も対して変わらない気がするけどね。ボディはね。
私が買うとしたらS1ⅡEでしょう。S5ⅡとS1ⅡE、どちらを買うかと言うなら
価格で選ぶならS5Ⅱ、ただS1シリーズのボディは魅力的なのでEかな。
S1Ⅱは売れないと思う。Z6Ⅲと同じ。S1Ⅱ買うならRを買う。
S1Ⅱ出すくらいならS1HⅡでフル積層センサーで出せば良い。
その方がプロは喜ぶと思う。60万くらいで。満を持して出てくるだろうけど。
価格が高いのは暮れには落ち着くと思います。値落ちが激しいので
落ちてから考えます。値落ちしたらRも視野に入ってくる。
他機種では真似できないハイレゾとかいろいろありますから
AFはS5でも気にならない動きものを撮らない私には十分でしょう。
私は他社のカメラよりもLUMIXに魅力を感じます。
キヤノンはレンズが高すぎて対象外・ニコンは普通すぎる。でもZ5Ⅱは気になる。
ソニーは持ってるのでα7Ⅴが出たら気になるけど手持ちハイレゾとか無いしね。
フジはデモ機を触ってみたけどなんだかブラックアウトと撮影が遅い気が。
T5が気になるんだけど。素早いシャッターが切れなかった。何故?
しかし馬鹿高いEOSHDが価格で他社の文句言うなと思うけどね。
文句言うのはLUMIX使ったことの無いやつばかり。
LUMIX買ったばかりに他社に乗り換えられない奴です。
あくまでも個人としての偏見ですが、
Lumixカメラはパナライカレンズを使いたい人が買うカメラであり、動画編集でパナソニックのLUTを使いたい(システムを統一したい)人が買うという偏見を持ってます。
また、フルサイズLumixは早々と値崩れすると、思ってるので自分は気にしてなかったのですが…
まぁ、しいていえば、生産効率を進めてる(レイオフもしてる)ニュースを見てるので、同じガワにして生産効率を高めるのは、今のパナには仕方ないところ。なんとなく察せます。
ただ、それならもっと安くメーカー希望小売価格だせたのになぁ…とは思います。強気なメーカー希望小売価格は戦略ミスな気はします。
まぁ、Lumix自体、数が売れるとは思えないので厚利少売で行くしかないんでしょうね。
Leica SL 化に先行して Lumix のラインナップを揃える必要があったのかもしれないですね。
逆に言うとDC-S5M2がお安く、良く出来ていたのでしょうね。
私もDC-S1M2ESは、なぜ出したのかは疑問ですが、Panasonicが他社ならばミドルハイクラスのカメラをフラッグシップと言って売らなければならないのは仕方がないかなと思います。
主なターゲットユーザーは動画クリエイターだと思いますが、それだけでは数が出ないので可能な範囲でスチルのスペックを頑張ったうえで、AFは発展途上ということでしょう。
DC-S1RM2はAFがけっこうまともになっているようなので、できればDC-S5M2やDC-G9M2/DC-GH7などにフィードバックしてほしいのですが、もし放置されるようなら今後は厳しいものがありそうです。
もちろん、DC-S1RM2以降、ヴィーナスエンジンが新しくなっていて対応不可ということもあるかもしれませんが。