動画生成AI Sora 発表の衝撃 一方、ディープフェイク対策で世界IT20社が協業

当ページには広告が含まれています。
  • URLをコピーしました!

生成AI Soraの衝撃

OpenAIが新しいAIモデル「Sora」を発表しました。これはテキストから1分以内の動画を生成する技術で、複雑なシーンやキャラクターをリアルに描き出すことが可能です。一方で、フェイク動画の悪用を防ぐ対策が重要視されており、出所を証明する電子透かしの開発などが進んでいます。信頼できるメディアからの情報の重要性が増しています。

OpenAIは米国時間2月15日、シンプルなテキストプロンプトから最長1分の動画を作成できる新しい生成AIモデル「Sora(ソラ)」を発表した。ただし、この注目が集まるOpenAIの新システムのリリース日はまだ決まっていない。

OpenAIによると、Soraによって生成された動画は「極めて詳細なシーンや、複雑なカメラモーション、そして感情を活き活きと描き出す複数のキャラクター」を特徴としており、その例として東京の街を歩くおしゃれな女性や架空の映画予告編を含む一連のSoraが生成した動画がツイートされた。

(記事元)https://forbesjapan.com/articles/detail/69191

AIチャットや生成AIの開発に取り組むOpenAI社がSoraという動画生成AIを公開しました。これは入力したテキストをもとに動画を生成するAIで、最長1分までの動画の作成が可能で、他の同様なシステムを開発している他社を動画の長さ、動画のクオリティという面で圧倒していると言われています。

そのSoraで作成された動画が以下の動画です

上の動画は、「何頭かのケナガマンモスが、雪に覆われた草原を歩いて近づいてくる。彼らの長い毛が風にわずかに揺れながら歩く姿、遠くには雪に覆われた木々と壮大な雪をまとった山々が広がる。うっすらとした雲と高く輝く午後の太陽が暖かな光を放っている。」と入力して生成されたもので、下の動画は「30歳の赤いウールで編まれたモーターサイクルのヘルメットを身につけた宇宙飛行士の冒険を描いた映画の予告編。青い空と塩の砂漠を背景に、映画のようなスタイルで展開される。35mmフィルムで撮影され鮮やかな印象的な色彩。」という文章から生成されたようです。

実際に動画をみるとCGっぽくはありますが、それでも非常にリアルに作られていることがわかりますね。

進むフェイク動画対策

この動画生成AIは、まだ今のところ悪用される可能性があるとして一般公開されておらず、テスト段階のようです。恐らく有名人を利用できなくしたり、暴力的、性的な描画などもできないようにしていくのだろうと思いますね。

一方で、SNS大手やAI技術を開発している企業は、ティープフェイク対策に躍起となっています。

 【ニューヨーク=小林泰裕】生成AI(人工知能)を悪用した「ディープフェイク」と呼ばれる偽動画などが選挙に影響を及ぼすことを防ぐため、世界の主要IT20社が16日、協業することで合意した。今年は11月の米大統領選など大型の選挙が予定され、業界横断で偽情報の拡散防止を図る。

 16日にドイツ南部ミュンヘンで開幕した「ミュンヘン安全保障会議」に合わせて合意を発表した。「チャットGPT」を開発したオープンAIやマイクロソフト、グーグルなどのほか、メタ(旧フェイスブック)やX(旧ツイッター)などSNS運営大手が名を連ねた。ソフトバンクグループ傘下の英アームなど半導体関連企業も入っている。

 20社は今後、情報を共有しながら動画の出所を明示する「電子透かし」の開発や、SNS上で偽情報を検出する技術の向上などを進める。

(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/f97706837fbd4aee027ff7a1e0a1591a211c15d6

手法としては、AIが生成した動画や画像に出所を記載する電子透かしを開発したり、SNSを運営している企業はフェイクニュースの検出技術や偽情報に適切に対処するなどを実施していくそうです。

とはいっても、いまはPCの性能も向上していますし、個人が自宅のPCでディープフェイクを作れてしまいます。この場合には電子透かしには対応していないため、見分けることができません。むしろ信じてもらいたくてフェイクを流しているのでしょうから、わざと電子透かしに対応しないはずです。

そうなると、今後は、むしろ信頼できる報道機関やメディアが提供している動画や静止画だけしか信頼することが出来ないという時代になるのかもしれません。流れている動画や画像を見て、出所を証明する何らかの改ざん不可能な署名がなければ、それらの動画や静止画はすべてフェイクだと判断しなければならない時代になってしまうのだと思いますね。

そういう意味では、キヤノン、ニコン、ソニーなども加盟している撮影や編集の来歴履歴が保存される仕組みも、今後はすべてのカメラに搭載されるかもしれません。

むしろすべての報道機関やメディアは、このC2PAの技術を搭載したカメラでなければ使用できない(使用しない)ということになると思いますね。

さらに「ニコン フランス通信社とフェイク画像でないことを証明する機能を検証へ」ではフェイク画像を証明する機能をニコンが検証することについて詳しくお伝えしています。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメント一覧 (0件)

  • 私の友人は趣味でAIを駆使しテキストから画像を作っていますが
    見事な出来です。(動画ではありません)
    たまに送ってくれますが驚く綺麗さです。
    動画では政治家に好き勝手な事を言わせることが出来ます。
    これからは真贋をどう見分けるのか早めの対策が必要ですね。

CanonX50 へ返信する コメントをキャンセル