GoogleがC2PAに参画へ
Googleは、画像データの改ざんを検出するC2PAのメンバーになったと発表されました。Android OSのスマホのカメラにも同技術が採用される可能性がありそうです。
画像データなど、デジタルコンテンツの来歴記録技術に関する国際標準化団体である「C2PA」は、2月8日(米国時間)、Googleが同団体のステアリングコミッティ(運営委員会)メンバーになったと発表した。
(中略)
Googleはすでに、生成AIについてDeepMindの「SynthID」という電子透かし技術を採用しており、YouTubeなどでも改変コンテンツや合成コンテンツを示すラベルなどを導入している。C2PAの来歴技術は、さらにそれらを補完するべく、並列で使われていき、情報の透明性担保を進めていくという。ただし、具体的にどのサービスに組み込むか、スマホでの写真撮影に来歴記録を組み込むかなど、詳細は明らかになっていない。
(後略)
Googleが画像が偽造されていないことを証明する技術に関するC2PAのメンバーになったことが明らかになりました。
様々なところで問題になっている生成AIによるフェイク画像ですが、その対策にGoogleも本腰を入れるようです。Googleはデジタルコンテンツの来歴記録技術に関する標準化団体のC2PAに参加することが明らかになりました。
GoogleはすでにbardなどのAIチャットを提供していて、そこでは画像を生成することができるようになっています。また自らもGoogleで画像検索を手がけていたり、youtubeによる動画配信、スマホのAndroidなどを提供していて、映像コンテンツには欠かせないプラットフォームを提供しています。
C2PAの技術ではカメラでの撮影時に、撮影者、撮影日時、使用しているカメラ、場所などのデータを画像に保存し、認証局からの証明書や、これらデータのハッシュ値などを記録します。もし、撮影者や撮影日時、そして画像そのものの変更がなされた場合には、それらデータから求められるハッシュ値と記録されているハッシュ値の値が不一致となるため、その画像が改ざんされたものであるかどうかがわかる仕組みとなっています。
これまでも画像にExifデータを記録することができましたが、こちらは改ざんしても変更されたことがわからないので問題があるわけですが、新しい技術では改ざんされたことがわかるため、真贋の区別がつくというわけですね。また、もし、仮にこれらのデータが記録されていない画像については、最初からフェイクの可能性があるとして判断をすることができるわけです。
今でもブラウザでWebサイトを表示させたときに、httpsを利用していないサイトの場合、注意喚起がされますが、それと同様に画像を表示させたとき、ビューワー側で画像が改ざんされている、もしくは来歴データが記録されていない旨が表記され、フェイクである可能性が指摘されるのだろうと思いますね。
Googleが参画する意味
Googleはこれまで自社の技術で生成AIが生成した画像に対して電子透かしによって生成された画像であることを示していたようですが、C2PAに参画したことで、これがさらに一歩進む形になりそうです。
というのもGoogleはAndroid OSを開発しているため、将来的にはスマホカメラでもC2PAの技術を搭載できるようになり、スマホで撮影した画像には漏れなく来歴記録が記録される可能性が出てきたことになるからです。これはカメラ界隈に与えるインパクトはかなり大きなものになるはずで、もしAndroid OSにC2PAの技術が採用されれば、アップルもiPhoneでこの技術を採用するでしょうし、カメラメーカが発売するカメラもエントリークラスのカメラであってもこれらの技術が採用される可能性もありそうですね。
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(記事元)https://news.yahoo.co.jp/articles/bd42be88d5f2e4d76869a26cb28f7762db965c4b


コメント
コメント一覧 (0件)
Googleが参入するとブラウザレベルでの対応も進みそうですし、いいことです。C2PAによって不利益を被るのは、普通に考えれば悪意を持つ側だけでしょうしね。
自身の写真の真正性を示す必要に迫られたことはないですが、流れてくる画像の来歴を見れれば情報の見極めに役立ちます。
私はいわゆる同人活動も趣味にしているのですが、この界隈では生成AI以降はAI絵であるか否か、のような叩き合いが無数に起きています。本記事では中略された部分には、C2PAを使ってAI生成を示すメタデータ付与をする方針と記載もあり、上手に活用されていくことを願ってやみません。