ニコンから次に登場するカメラは何か
ニコンからNikon Z50IIが予想通りに発売されました。Nikon Z50IIはUSB Micro-Bを採用していたため、2025年からは欧州で販売できなくなることが確定していました。そのため、2024年末までにNikon Z50IIが発売されるのではないかと誰もが予想していたわけですが、実際にその通りになりました。
これでニコンのカメラの上位モデルにEXPEED 7プロセッサが展開する形になり、ニコンのカメラはかなりAF性能が優れたカメラ、高速処理が可能なカメラになりつつあります。
それでは、Nikon Z50IIが発表されたいま、次に発表されるニコンのカメラは、どのようなカメラになるのでしょうか?ここでは、そのカメラと発売可能性について妄想していきたいと思います。
登場する可能性のあるカメラ
というわけで、ここでは次にニコンから登場する可能性のあるカメラと、登場する理由/登場しない理由について考え、A~Eで評価してみたいと思います。
Nikon Z5II
可能性が高そうなのは、なんといってもNikon Z5IIでしょう。Nikon Z6IIのままでEXPEED 7を搭載したカメラとして発売すれば、価格も安く高性能になり、かなり売れるカメラになるのではないかと思います。
可能性を高める理由としては、すでにNikon ZfというEXPEED 7プロセッサを搭載したカメラがあることで、そのままカメラ筐体のデザインをNikon Z6IIIスタイルか、Nikon Z50IIスタイルにすればいいだけですので、基本的には開発費は少なく製造することができそうです。Nikon Z6IIIが高額化し、クラスのワンランク一つ上に上がったと考えることができるため、ニコンには価格の安いエントリークラスのフルサイズミラーレスが必要なことを考えれば、可能性は非常に高いと考えられそうです。
一方で、Nikon Zfの機能でも満足だが、現代的なデザインのカメラのほうがいいということでNikon Z6IIIを購入している人も一定数いると思われます。Nikon Z5IIを発売してしまうとNikon Z6IIIの売れ行きが落ちる可能性があったり、性能的には同じNikon Zfの売れ行きも落ちる可能性があるため、Nikon Z6IIIとNikon Zfの人気がある程度下がらないと販売しないだろうと思います。
しかし、それも2025年内には十分に初期需要は満たされると思いますので、2025年内の発売の可能性は十分にあるのではないかと思いますね。
というわけで、次に発売されるカメラがNikon Z5IIになる可能性はかなり高いと思われます。
判定:A
Nikon Z30II
Nikon Z50IIが発売されたいま、Nikon Z50IIの中身としたNikon Z30IIの可能性も考えられそうです。このカメラは非常に人気のカメラとなっていて、刷新して機能を強化すれば、さらに売れ筋の商品になる可能性は考えられそうです。
しかし、Nikon Z50IIのようにある程度の価格の上昇は避けられないと思いますので、価格が高くなればそれだけ需要も減る可能性があり難しいところです。
また、Nikon Z50IIと機能的に被ることになり、シェアを奪い合う可能性がでてくるため、Nikon Z50IIの需要がある程度収まってから発売するか、またはEVFの有無は大きな差別化になりシェアを奪いあうことはないと判断して、早期にNikon Z30IIを投入するかどうかは意見がわかれそうです。
将来的に発売されることは間違いないと思いますが、Nikon Z50IIのすぐあとに登場するかどうかは難しい側面があるかもしれません。というわけで可能性はありそうですが、やや心配される部分もあり可能性はやや落ちるものとなりそうです。
判定:B
Nikon Z70
ニコンから発売して欲しい製品としていつも取り上げられるのが、APS-Cセンサーを搭載したAPS-CフラッグシップモデルのNikon Z70です。このモデルはNikon Z50IIにはないボディ内手振れ補正、より多くの画素数のセンサー、読み出し速度の速いセンサーがあることが期待され、特に野鳥の撮影など望遠レンズを利用するような撮影をする人に期待されているカメラです。
それだけAPS-Cのフラッグシップモデルに期待する人は多いと思うのですが、収益的に成功するかどうかは微妙なところで、どうせ価格が高くなるのだったらNikon Z6IIIやNikon Z5IIで撮影してトリミングすればいいのではと考えている可能性もあり、かなり微妙なところかもしれません。
また、これまでニコンはフラッグシップモデルを発売し、その後にエントリー、ミドルクラスの同様の性能のカメラを発売するという流れで製品を投入しています。Nikon Z50IIが発表されたいま、事実上、ニコンのAPS-CのフラッグシップはNikon Z50IIと考えることもでき、Nikon Z70の発売は難しいかもしれません。
判定:D
Nikon Z7III
これまでニコンは低画素の汎用機としてNikon Z6シリーズを、Z6より高画素のカメラが欲しい人にはNikon Z7シリーズを提供してきました。しかし、事実上、Nikon Z6IIIはNikon Z6シリーズよりも一段階高いクラスに位置するカメラとなっています。
また、Nikon Z7シリーズの画素数は、Nikon Z8とNikon Z9とほぼ同じ画素数で、高画素が欲しいという人にとってはNikon Z8でも事足りる状況になっていて、その存在意義がかなり微妙なカメラになってしまいました。
可能性としては、さらに高画素化して8000万画素クラスのカメラとして登場する可能性と、Nikon Z6IIIよりも低価格な非積層型センサーとEXPEED 7を搭載したNikon Z7IIIが登場する可能性があるのかなと思います。
つまりさらに高画素化させるか、それとも今後はNikon Z5シリーズとNikon Z7シリーズを兄弟の関係にするかといった選択になるわけですが、どちらを選択するかは意見の分かれるところになりそうです。EXPEED 7を採用した低価格な4500万画素機というのはニーズがありそうですが、モデル名からNikon Z6IIIの上に位置するカメラと判断されてしまいそうで、そのあたりも悩むところかもしれません。
また一部ではNikon Z7IIIの存在意義がなくなっているのではないかという意見もあり、実際に発売されるかどうかも微妙なところなのかもしれません。そのように考えると、やはり可能性はどうしても低くなってしまうのかなとも思いますね。
判定:C
Nikon ZfcII
Nikon Z50とNikon Zfc、Nikon Z30は中身が同じ兄弟機なわけですが、Nikon Z50IIが発売された今、Nikon Zfcの後継機がどうなるのかといったところも気になるところです。ほぼNikon Z50IIのものを流用できるのであれば、開発コストもさほどかけずに発売することができますし、レトロデザインは人気なので、そういうカメラが欲しいという人の需要を満たすことも可能です。
しかし、Nikon Zfcは国内では人気のようですが、海外での需要は正直言ってよくわからずマーケティング的に成功したのかどうかはよくわかりません。そのため世界的に考えたら後継機があるのかどうかは微妙なところかもしれません。
また、Nikon Z50IIと同じような機能のNikon ZfcIIを発売するとシェアを奪い合う可能性がありますので、発売されるとしてもNikon Z50IIの需要が一巡して落ち着いてからになることは間違いないと思います。Nikon Z50IIはまだ発売されてもいない機種ですし、かなり人気となりそうなので、次に発売される機種としては可能性はかなり低いのではないかと思います。
個人的にはもっとデザインをレトロ方向に思い切り振ったり、外装に金属を多用したり、ダイヤル類ももっと高級感のあるデザインの部品を採用したようなスペシャルエディションを高い価格で限定販売すると、また人気が出るのではないのかなと思いますね。
判定:D
Nikon Z9H
今年、一部で噂になっていた低画素、高連写タイプのNikon Z9Hですが、こちらの可能性はあるのでしょうか?キヤノンがEOS R1を低画素で発売し、スポーツやアクション写真の撮影に特化したプロフェッショナルカメラを発売しますが、Nikon Z9Hはそのニコン版のカメラという位置づけとして考えられているようです。
より低画素にすればデータ量が少なくて済みますので、高連写も可能になりますし、バッファがクリアになる時間も早くなったり、撮影したデータを短時間で転送できるというメリットがあります。また低画素となることで高感度体制が高まり、暗い室内での撮影でISO感度を上げたり、高速で動く被写体を撮影するためにシャッター速度を上げやすくなるというメリットもでてきます。
というわけで、報道向けにこのようなカメラが登場する可能性もあるわけですが、どの程度の需要があるのかはわからず、現時点ではNikon Z9がその役目を十分に果たしているようにも感じるので、どうなるかはまったく未知数といったところではないかなと思いますね。
判定:?
というわけで、ここまでニコンから次に発表される可能性があるカメラについて見てきました。最近のニコンは、APS-Cとフルサイズで最上位機種からエントリーに向けて順番に製品を発売するという戦略ですので、その順番からはNikon Z5II、Nikon ZfcIIがもっとも考えられそうとは思いますが、他に何かしらのサプライズも期待したいところです。
さらに「Nikon Z7II 海外でまさかの15万円引きセール中 Nikon Z7III登場の前触れとの憶測も」ではZ7IIが大幅割引きされていることについて詳しくお伝えします。
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コメント
コメント一覧 (3件)
Z5は2020/8発売で4年経過
Z7Ⅱは2020/11発売で4年経過
その意味でタイミングを失ってる
Z50ⅡにしたってEU規制の関係でギリギリに出してるニコンのだらしなさ
こういう企業にマトモな製品ライフサイクルの概念がきちんと存在するとは思えない
製品には寿命があるから
Z50Ⅱが折角出たから、まだ製品ライフサイクル使えるのはZfcⅡとZ30Ⅱ
この2つについてはマトモに管理出来る素地がまだある
上記2つのフルサイズは暇な時になるべくEXPEED8の時代になってから出さないと早い段階で陳腐化する
APSCの2機種はEXPEED7で出す価値がまだある
しかもZ7Ⅲに力入れるより今はZ9Ⅱの開発に力を入れたい時期になるだろう
プロセッサーの世代の関連もあって、余計なフルサイズ出して力を削ぐより、今はZ6Ⅲをどうやって売るか考えるべき時期
にしても、センサーはそんなに仕入するのが未だに大変なのかな?
当面は何も出ないんじゃないでしょうか?CP+に向けてレンズが数本は出そうな感じ。
Z50Ⅱも当初の噂からEUの期限内いっぱいまで引っ張りに引っ張り倒しましたし、新機種を安定供給させるので精一杯というような状態です。レフ機時代の隆盛とは程遠くなりました。
記事の中ではZ5Ⅱが一番可能性ある程度ですかね。他は望み薄。
なぜか記事では触れられていませんがZ9Ⅱがサイクル的にも確度が高く、そして登場時期も来年末くらいじゃないかと思います。
フルサイズを推したい思惑とは裏腹にAPS-C機とレンズを使いたいユーザー側の要求も根強いので無視するのは難しく、近い将来、拡充を迫られることになるでしょうね。特にハイエンドAPS-C機とレンズは早急に用意する必要があるでしょう。
いままで野鳥を撮るミラーレスカメラがNikonにはZ9とZ8くらいしか無かったものが、ここにきてようやくZ6ⅢやらZ50Ⅱが発売されてきて、ユーザーもNikonにとっても一段落といったところでしょうか。
Nikonの会社事情などもあるでしょうから、来年また新しいミラーレスを発売しなければならないとは言いませんが、大手カメラメーカーとして、大勢のユーザーに手の届くフルサイズミラーレスと、Aps-cのフラッグシップを是非作ってください。
せっかく素晴らしい超望遠レンズ群がたくさんあるのですから。