結局、ニコンのイベントは何だったのか
ニコンがスペインのランサローテ島で行ったとされる謎のイベントについて、その実態が注目されています。今回のイベントが新型カメラ「Nikon Z 6III」の発表ではないかとの憶測が飛び交っていました。しかし、実際のところはどうだったのでしょうか?
これを考える前に、このランサローテ島にまつわる物語を少しばかり解説します。
遠い昔でもなくつい最近、はるかかなたの銀河系ではなく地球で、2023年の年末に、ニコンがスペインのランサローテ島でイベントを行うという噂が流れました。その島は、かつてニコンがNikon Z 8の発表を非公開で実施した島に近く、このイベントはNikon Z 6IIIの非公開の発表の場ではないか?と噂されていました。
そして実際にランサローテ島では、ニコンによるイベントが開催され、インフルエンサーや写真家が集結します。ここまでは実際に確認できていることです。
問題はこのイベントは何か?ということになるわけですが、ここでランサローテ島を巡って争いが始まります。あるサイトでは、自分たちのスタッフは実際にランサローテ島に行っているが、Nikon Z 6III発表というイベントではないと言い、あるサイトでは、それならばなぜ情報が出てこないのだと舌戦が始まります。
この争いの結果はまだわからないわけですが、あるとき、このイベントはニコンが開催したウェディングフォトに関するイベントなのではないかという情報が伝わります。
その情報というのがランサローテ島で行われるニコンのイベントへの招待状で、そこには「THE NIKON WEDDING PHOTOGRAPHY SUMMIT 2024」と記述されていました。そして「IN LANZAROTE CANARY ISLANDS, SPAIN」という記述もあります。つまり、スペインのランサローテ島でウェディングフォトに関するイベントが行われたことは間違いなかったことが判明します。
ここまでがランサローテ島で行われたと言われているニコンのイベントに関する時系列です。
流れてこないランサローテ島の様子
ここで疑問が生じます。もし、単なるウェディングフォト関連のイベントだったら、それらの様子が流れていてもおかしくありません。ネット界隈を調べてみましたが、結局、ランサローテ島で何かしらのイベントが開催されたという情報しか検索に引っかからず、何が行われたのかといった情報はありませんでした。
もし、単なるイベントであれば、その様子が流れていてもおかしくないわけで、このことは参加者とニコンの間でどうやら秘密保持契約(NDA)が交わされていたことを暗に示していることになります。秘密にしておかなければならない情報というのは、どのような情報なのでしょうか?
そして、ここ最近になりNikon Z 6IIIに関する仕様の噂が流れてくるようになりました。しかも、それはちょうどランサローテ島でイベントが終了したと思われる後からです。ということは、仮にですがランサローテ島で秘密裏にNikon Z 6IIIがお披露目され、その仕様が参加者を通じて何かしらの人に漏れたとしたら、Nikon Z 6IIIの仕様の噂が流れてきたタイミングとちょうど一致することになります。やはりNikon Z 6IIIはランサローテ島でお披露目されていたのでしょうか?それとも単なる偶然なのでしょうか?
結局、真相は分からないのですが、イベントの内容が伝わってこないことが不思議です。何があったのでしょうか?
現在、Nikon Z 6IIIの噂は主に3つの異なる情報筋からのものとして流れています。いずれの噂もそれぞれ内容的に異なる部分があり、確定した情報とはいえないようです。
しかし、ニコンが外付けの縦グリップを認証登録していることから、何かしらのカメラが発表される可能性は高いと考えられます(既存の縦グリの後継機種でなければ)。
もし、2月22日に開催されるCP+でZ 6IIIが発表されるとしたら、今週にもティザーが公開されてもおかしくありません。しばらくは見逃せない日々が続きそうです。
情報筋からの噂 | 中国のSNS | 読者投稿 | |
コードネーム | N2214 | N2214 | |
センサー | 新しい2450万画素裏面 | 高速化された240万画素裏面 | 低照度、高い高名ミックレンジに特化した高速積層型 |
プロセッサ | EXPEED 7 | ||
動画 | 6k 60p N-RAW、4k 120p(クロップ)、4k 60p ProRes RAW | 6K/60p、4K/120p 12Bit N-RAW および記録。4K H.265 10Bit MOV動画。6Kから4K FX、または最大120p DXをオーバーサンプリング可能。4K ProRes 422 HQ 10 ビット MOV動画、最大4K/60p。 | 6k 60p全画素、4k 120p全画素。6Kから4K 24/30/60pへのオーバーサンプリング。Full HD 180/240p |
EVF | 576万ドット | 高輝度 | |
液晶 | 改良型バリアングル | マルチアングル | |
連写 | 20コマ/秒 静止画RAW 14bit、120コマ/秒 静止画jpeg | フルサイズ40コマ/秒、APS-C120コマ/秒 | |
シャッター速度 | 1/16000秒 | ||
シャッター | メカ/電子 | ||
AFポイント | 299点 | ||
AF | デュアルデータストリームAFシステム。改善されZ 8/Z fより強力 | ソニーのAFに似ている。AFポイント少なくZ 8より優れる | |
手振れ補正 | 8段 | 7段、動画はZ fより最適化 | 動画時の補正効果向上 |
ピクセルシフト | あり | あり | |
ダイヤル | PSAM | ||
操作系 | グリップボタンはZ 8に似ている。コマンドダイヤルはZ 6IIと同じ | ||
メモリ | CFExpress+SD | CFExpress+SD | |
デザイン | Z 6とZ 8のハイブリッド。Z 8のデザインを継承。Z 6よりエルゴノミクスが優れる | Z 8スタイルを継承。最適化されたボディフィーリング | |
寸法 | Z 6IIに似ているが数mm大きい | Z 6IIIと比較し10~15%大型化 | |
ロゴ | Z 8/Z 9と同様に上部にある | ||
正面Zロゴ | Z 8に似ているがZ 6IIのフォーカスセンサーの下 | ||
重量 | Z 6IIより30~40g重い | ||
バッテリー | EN-EL15 | ||
バッテリーパック | MB-N14 | ||
発表 | 2024年1月~4月 | ||
その他 | Z 8/Z fの機能も導入 | ファインダー角度オプション、プロジェクト フレーム レート、撮影フレーム レートが分離 | 優れたダイナミックレンジ。ISO12,800のα7S IIIと同様の低照度性能 |
無線 | WiFi 2.4/5Ghz、Bluetooth LE | ||
端子 | USB-C充電、HDMI Type-A | ||
価格 | 2999ドル | ||
冷却 | パナソニックのようにファンが搭載(50%の確率) |
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コメント
コメント一覧 (4件)
Nikon Z 6III の仕様は Zf を参考にすれば良いのかなと思います。
恐らくヨドバシ価格で30万円台の中頃程度でしょうから多くを
望んでも無理のような気もします。
センサーは恐らく Zf と共通かと思います。
ランサローテ島で撮られた映像が編集されてプロモーション映像の一部になるのでしょう。
Z8 の時は GW 開けに発表、予約、発売でしたが、CP+ でも何かの情報が出るらしいことを考えると、決算年度が切り替わった4月早々に予約開始になるかもしれませんね。
イベントの様子が流れて来ないということは情報統制が敷かれているということでしょう。まあテスト機の試写会的なのはあったのかもしれませんが結局は知る由もない話です。
もう何度も言って疲れてしまったのですが、
今のところの噂ではZ6Ⅲのセンサーは新型2450万画素とありますしZfと同じものではないでしょう。そもそもZfと同様のセンサーだと3代続けて同じセンサーの使い回しになりますしさすがにあり得ないでしょう。
Zfの仕様と同じでないと不平等感を感じるユーザーもいるのかもしれませんが(それもよく分かりませんが)、それではマーケティング的にも訴求力がありませんし、対応メディア、動画性能、EVF解像度諸々性能は底上げしてくるでしょうね。Zfと対になるのはZ5Ⅱとかになるのでは?
正直今の積層センサー搭載機はメーカー問わず高感度ノイズがよく出るのであまり良い印象がないんですよね。
個人的には値段の問題がクリアするのだとしても搭載してほしくないのが本音だったりします。
だからといって既存機の裏面照射センサーでは読み出し速度の問題で競合他社機相手には不利なこともよくわかります。
なので噂の内容が本当なのだとしても、ここはどうか手直しのされた新型裏面照射センサーでありますように。