ニコンが24-80mm f/2.8-5.6と24-55mm f/1.8-2.8のフルサイズミラーレス用の新しいレンズの特許を得た。これはレンズロードマップの2020年または2021年の後に続くものになるだろう。これがオリジナルの特許情報からの追加情報だ。
24-80mm f/2.8-5.6 フルサイズミラーレスレンズ特許
・ズーム倍率 3.37
・焦点距離 1.00 1.53 3.37
・f値 2.89 3.57 5.87
・画角 44.0 30.8 14.8
・像高 0.81 0.85 0.89
・バックフォーカス 1.29 1.62 2.88
・全長 5.51 5.15 5.7224-55mm f/1.8-2.8 フルサイズミラーレスレンズ特許
・ズーム倍率 2.23
・焦点距離 1.00 1.46 2.23
・f値 1.85 2.40 2.81
・画角 41.6 33.7 22.1
・像高 0.772 0.917 0.917
・バックフォーカス 1.10 1.04 1.11
・全長 7.53 6.67 6.23(記事を一部意訳しています)
本当なら廉価ズーム発売で嬉しいところだが・・・
記事元によれば、ニコンの特許から24-80mm f/2.8-5.6と24-55mm f/1.8-2.8というフルサイズミラーレス用のレンズが発売されるとしています。先日、特許から廉価望遠ズームの特許が開示されましたので、「おっ標準ズームの特許も出願していたのか、ならば間違いないな」と思いました。
ですが、記述されている数値をみるとたぶんこの記事は誤報で、フルサイズミラーレスのレンズではないようですね。一つ一つみていきます。
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かなり極小サイズセンサー用のレンズ?
まず画角からみていきます。面倒なので24-80mm f/2.8-5.6のほうだけ取り上げます。画角ですが、広角端が44度、望遠端が14.8度とあります。これは画面中心からの角度を表しているので上下合わせると2倍の角度になります。なので88度~29.6度ということになります。広角端ですが、24mmレンズの画角が84度なので、概ね24mmで間違いないと思われます。望遠端は約30度ですが、75mmが32度、85mmが28度なので、こちらも約80mmということで間違いないと思います。なので、このレンズは間違いなく、35mm換算で24-80mmのレンズということで間違いないと思います。
ですが、問題は焦点距離、像高、バックフォーカスですね。焦点距離は実焦点距離で1mm~3.37mmとなっています。ものすごく短い焦点距離ですね。バックフォーカスも単位がmmですので、約1mmとなっています。さらに像高は約0.9mmということで豆粒並みのセンサーに対応したレンズのようです。ちなみに1/5型のセンサーでも焦点距離1mmの画角が約122度なので、このレンズの広角端の画角88度よりもっと広いです。なので、このレンズは1/5型センサーよりもさらに小さなセンサー用に開発されたレンズと言えそうです。
というわけで普通に考えると、この特許はフルサイズミラーレス用とは言えず、記事元の記事の内容はどうやら誤報というか特許の解釈に一部誤認があるように思えますね。
それでは、このレンズはなんなのかというと、これだけ小さいセンサーに対応した特許のレンズですので、例えばですが内視鏡など人間の体内で利用するタイプの医療用のレンズだったり、できるだけサイズを小さくしたい超小型ドローン搭載カメラ用レンズ、カプセル式の飲み込むタイプの内視鏡用のカメラなどが考えられそうです。
個人的には廉価標準ズームが発売される可能性があるのは嬉しいなと思ったのですが、もしまちがいであったらちょっと残念ですね。
詳細は本記事下部の記事元リンクからどうぞ。
(記事元)https://nikonrumors.com/2019/08/23/nikon-mirrorless-lens-patents-nikkor-24-80mm-f-2-8-5-6-nikkor-24-55mm-f-1-8-2-8-and-more.aspx/
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