RF200-800mm F6.3-9 IS USMの設計に問題!? 真っ二つになる事例が複数報告

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RF200-800mm F6.3-9 IS USM
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RF200-800mm F6.3-9 IS USMの設計に問題か?

キヤノンのRF200-800mm F6.3-9 IS USMが破損しやすいという報告があり話題になっています。この記事ではどのように破損してしまうのか詳しくお伝えします。

キヤノンのRF200-800mm F6.3-9 IS USMは非常に売れ行きの良いレンズだ。私たちもその性能とコストパフォーマンスの高さを高く評価していた。多くの写真愛好家が車や家を売ることなく、手の届く価格で超望遠撮影を楽しむことができるようになった。

しかし残念ながら最近、このレンズの構造上に潜在的な弱点があるとの複数の報告があがっており、過酷な環境下での使用には適さない可能性が浮上している。

何があった?

当サイトでも記事を執筆している写真家は現在、過酷な環境で知られるスバールバルで撮影中だが、彼のRF200-800mm F6.3-9 IS USMがバックパックの中で二つに分かれる事態が発生した。

この200-800mmレンズは非常にシャープな描写が可能で、予算内で超望遠を求めるユーザにとっては驚異的なコストパフォーマンスを提供している。しかしLシリーズではないため、同様の耐久性は期待できない。レンズは落下させたわけではなく、スノーモービルのカメラバッグに安全に固定されている状態だった。内部構造がマグネシウムではなくプラスチック製であることが決定的な違いとなったようだ。

画像タップで拡大します

引用:Wild Nature Photo Travel

単独の事例ではない

同様にレンズが2本に分かれた事例が他にも2件が報告されている。1件目はザンビアでサファリ車両の側面にぶつかったときにレンズの前部が車外に落下したケースだ。サファリ車両内でレンズがぶつかることは珍しくなく、迅速な移動や狭い空間での作業が必要になる場面も多々ある。

3件目の報告では、フロリダの湿地帯で野鳥撮影中にレンズが破損したが、撮影者は原因がわからないと述べている。バッグ内で何かにぶつかった可能性があるということだ。使用中ではなくバッグを開けたときに破損していたことを発見した。キヤノンはこのケースについて保証での修理に対応している。

問題の本質

レンズの前後を固定している部品には標準的なプラスチックが使用されているようだ。これは非Lレンズでは珍しい材料ではない。これは設計上の欠陥だろうか?それともRF100-500mm F4.5-7 IS USMのようなレンズと同じ基準で作られていないと理解すべきなのだろうか?Lレンズは内部構造や使用する材料、レンズ部品に対してより多くのコストがかけられているのだ。

非Lレンズなので注意が必要

キヤノンのRF200-800mm F6.3-9 IS USMレンズが破損したという報告が複数あがっているようです。記事では3例が報告されており、上記の画像のようにレンズの前半部分と後半部分がポッキリと半分に割れてしまうとしています。

この理由について、前後のレンズを固定する部品がプラスチックとなっており、これが原因で強い衝撃を与えると半分に割れてしまうという現象が発生してしまうとしています。

RF200-800mm F6.3-9 IS USMは名称からわかるようにLレンズではなく、価格も安いので耐久性はLレンズと比較して低いことはある程度仕方がないことだと思いますので、取り扱いには十分に注意が必要というところなのかもしれません。引用外ですが、記事元でもRF200-800mm F6.3-9 IS USMは悪いレンズではなく批判するつもりもなくて、とにかく取り扱いに注意しないと事故になる可能性があると指摘しています。

すべての事例をみればわかりますが、スノーモービルに固定されて移動していたり、サファリ車両にぶつけたりと、かなり派手な振動や衝撃が加わるシーンで利用されているため、ある程度は仕方がない側面があるのかもしれません。それでもせっかく購入したレンズが不注意で真っ二つになっていたら、真っ青になってしまいますよね。普段からの取り扱いも十分に注意する必要がありそうです。

さらに「キヤノン f/1.2のLレンズ2本を開発中!? 既存レンズ後継か新焦点距離か??」ではキヤノンの新レンズの噂について詳しくお伝えします。

RF200-800mm F6.3-9 IS USMの主な仕様
画角(水平・垂直・対角線)10° ~ 2°35′・7° ~ 1°40′・12° ~ 3°05′
レンズ構成11群17枚
絞り羽根枚数9枚
最小絞り32(200mm時)、51(800mm時)
最短撮影距離0.8m(200mm時)、3.3m(800mm時)
最大撮影倍率0.25倍(200mm時)、0.2倍(800mm時)
フィルター径95mm
最大径×長さ約φ102.3mm×314.1mm
質量約2,050g

MTF曲線

レンズ構成図

(source)CanonRumors

RF200-800mm F6.3-9 IS USM

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コメント

コメント一覧 (0件)

  • フードが取り付けられた状態で折れたのなら径が絞られている部分には
    大きな曲げモーメントが発生するからエンジニアリングプラスチックでは
    かなり厳しい状況になるでしょう。
    フードが外した状態であれば折れなかったと思います。
    見た目で判断する限り最大曲げモーメントが約40%に低減するはず。
    キヤノンも収納した状態はフード無しとして強度設計していると思います。
    一つ気になるのは折れた左側部分の右端の手前にこじったような後がある
    ことかな。
    何某かの物体を入れてこじった様に見えます。
    キヤノンが強度上問題があると判断すれば改設計するでしょう。
    キヤノンもたまにヘマをしますね。(ボディで体験済み)
    望遠 Lレンズの伸縮部の構造を見たことがありますが多数のデルリン製
    リンクに囲まれていて簡単には壊れそうもない構造をしてました。
    コストの点で並レンズでは無理そうですが。

  • 熱心なメーカーファンにとっては受け入れがたい事象かもしれませんが、実際に現場で使っている者からすると伸縮ズームは結構気を遣います。伸ばした部分は経が細くなりますし、この部分が弱いのは素人が見ても分かります。さらに最近の安価な望遠ズームは大抵エンプラ採用ですから元から耐久性に不安を抱えています。
    わずかですが使った感じやはり全長が長くかなりヘビーなレンズです。このサイズになると重量増はやむを得ませんが、部材をより耐久性のある物にするか、インナーズームを検討すべきだと思います。
    他社ではインナータイプが主流になりつつあるのは良い傾向ですね。

  • こりゃまた見事にポッキリと。見た目が白くても所詮並レンズ、ってことですかね。2000ドルをたかだかと表現するには些か抵抗がありますが。
    無償修理対応なら使用者側の重過失ではないのでしょうし、頻発するならリコールもあるかもしれませんね。

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