Z 85mm f/1.2とZ 135mm f/1.8 Plenaの対決
Z 85mm f/1.2とZ 135mm f/1.8 Plenaのボケはどちらが優れているのかというレビューが公開されています。この記事では、このレビュー内容について詳しくお伝えします。
ニコンの象徴的なレンズのボケ味を比較した。ニューヨークのミートパッキング・ディストリクトの街並みを背景に、ポートレートで求められるクリーミーなボケを生み出すのに、どちらがより適しているのかを検証する。勝つのはどちらだろうか?大口径のNIKKOR Z 85mm f/1.2 Sか、それともボケの表現で名高いNIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plenaか。
(中略)
ニコンにはNIKKOR Z 50mm f/1.2をはじめとして複数の大口径レンズがあるが、私が最も関心を持っているのはNIKKOR Z 85mm f/1.2とNIKKOR Z 135mm f/1.8 Plenaだ。2本のうち私の好みとしては85mmの焦点距離で撮影することだ。それは被写体により近づくことができるからだ。85mm f/1.2は間違いなく心地よく柔らかな背景を作り出すが、Plenaはピントが外れた部分をいかに美しく描写するかを強調して発売されており、その性能上のメリットが、被写体からより離れなければならないというデメリットを補うほどの価値があるのか興味があった。両方のレンズとも大きく重く、デザインも似ているが、奇妙なことに85mmのほうがサイズが大きい。どちらもNikon Z9に取り付けたときのバランスは同じように良好だ。
(中略)
結果を確認すると、どちらのレンズでも背景のボケは心地よく、目はシャープに写り、背景は時に判別不可能なほどにボケていた。これは画像全体ではなく特定の要素に視線を集めたいときに望ましい描写だ。
(中略)
どちらがより魅力的な描写かは主観によるだろう。両レンズとも素晴らしい結果を出し、最新のAF技術により開放からでもシャープな画像を得られる。私は35mmでの撮影を好むので、135mm Plenaでモデルから離れなければならないのは好ましい状況ではなかった。85mmでも同じ問題があり、距離があるとモデルとのコミュニケーションが難しくなるが、その程度は軽くなる。
(中略)
撮影後に写真を見直すと、85mmと135mmの差は微妙ながら、135mmはニコンの宣伝通り、より美しいフォーカス外の描写を示していた。そのため実用的なシーンは限られる特別なレンズであるにもかかわらず、私は135mm Plenaを購入するだろう。
このレンズは顔のクロップなどタイトなポートレートや、ファッション撮影でアイメイクやネイルデザインを撮影するのに最適だ。身長の4分の3や全身のポートレートにも利用できるが、135mmの焦点距離は前述の問題からベストな選択とは思えない。コンサート撮影のように撮影距離が偶然にも135mmに適した状況では有用だが、撮影距離を自由に選べるわけではない。
(後略)
ボケ対決の結果は?
Z 85mm f/1.2とZ 135mm f/1.8 Plenaのボケ味はどちらが優れているかというレビューをAmateur Photographyが掲載しています。上記は一部の引用になり、画像の比較などもできますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
レビューでは非常に気になる問題として、Z 85mm f/1.2とZ 135mm f/1.8 Plenaのどちらがボケ味に優れているかという点が挙げられており、両方のレンズでテストした印象が述べられています。
Z 85mm f/1.2は焦点距離が短いながらも大口径で、大きなボケが期待できそうです。一方でZ 135mm f/1.8 Plenaは開放f値はf/1.8ながらも焦点距離が長いことから被写体までの距離が長くなり、こちらも大きなボケが期待できそうです。またPlenaについては、フォーカス外のボケの描写性能に特化しているということで、Z 85mm f/1.2との比較は非常に気になるものになると思いますね。
実際の画像は記事元からご覧いただくとして、撮影シーンでは背景までの距離の違いでかなり差が出ることと、135mmのほうが圧縮効果で背景がより大きく写ることがよくわかります。
この記事では、Z 85mm f/1.2のほうが被写体の近くで撮影できるためコミュニケーションがしやすく、また撮影シーンをあまり選ばずに使える汎用的なレンズと考えているようです。一方で135mm f/1.8は状況によって使用できる撮影シーンが限られる可能性があるものの、ピントが外れている部分の描写が美しく、Plenaを選択するだろうとしていますね。
このように焦点距離が長いレンズの場合は被写体との距離が必要となるため撮影シーンが限られるものの、条件が合えば素晴らしい写真が撮影できるということになるようです。特にPlenaのようにボケの描写に注力して開発されたレンズであれば、なおさらということになるのでしょうか?
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コメント
コメント一覧 (1件)
85mmは4.25mから、135mmは6.75mから撮影すると180×120cmに撮れます
180×120cmは身長160cmの人がほぼぴったりのサイズに撮れます
身長180cmの人なら200×133cmサイズがギリギリで、その場合、180×120cmの撮影距離よろ10%後ろの下がれば対応可能なので、180×120cmサイズに撮れる撮影距離が分かると目安になる
180×120cmに撮れる撮影距離の簡単な求め方は焦点距離を20で割ると分かる
85mmの場合なら、
85÷20=4.25m
135mmの場合なら、
135÷20=6.75m
と誰でも簡単に計算可能
あくまでフルサイズのカメラで縦位置撮影する場合の計算方法
当然クロップすれば撮影距離は1.5倍にニコンの場合なら、伸びます
ないしは同じ位置からならば120×80cmとアップに写ります
被写界深度の浅さとボケの大きさは別物
ちなみに180×120cmサイズに撮った時、F1.8だと被写界深度は25cm
F1.2だと被写界深度は約15cm
F1.2で被写界深度25cmになる場合は、225×150cmサイズに撮る場合ですね
いずれにしても、180×120cmサイズに撮る場合の撮影距離は2.5m、85mmと135mmは違うので、経験上は屋内で撮るのと屋外で撮る場合のちょうど分岐点的な感じ
屋内でもホールで撮影する場合なんかは135mmは有効ですが、ホールの明るさに余裕があるなら、クロップすると焦点距離は約200mmになるので撮影距離10mから180×120cmに撮れ、APSCになってもF1.8のままなら被写界深度35cmとそれでも結構浅いので、悪くないですが、そんなに被写体から遠くに離れる訳にはいかないので、ホールなんかだとそれでも比較的近くから撮影する事にはなります
屋外の囲みの撮影で人気のモデル撮影する時何かは有効ですが、そこまで人が多いケースは稀でしょうね
135mmF1.2で被写界深度25cmになる撮影距離は
F1.8の場合の1.25倍離れるので、撮影距離8.1mからになります
被写界深度25cmは人の体の厚みに該当する長さなので、コレより短くなる事は勧めにくい
どちらにしても、絞って撮ることも視野に入れないと扱いにくいのは確か
結局ソニーの50-150mmF2はそういう意味で最強のポートレートレンズなのは間違いない
キヤノンからも早くその手のレンズ出る事を望みたい