RX1R IIIは魅力的なカメラか?
RX1R IIIに関する考察が公開されています。この記事では、その考察の内容について詳しくお伝えします。
(前略)
ソニーがRX1Rシリーズの将来について沈黙を貫いていた10年以上の年月を経て、RX1R IIIの発表は旅行写真家における大きな転換点になるはずだった。このカメラに関する説明会を心待ちにしていた時の気持ちは、控えめにいっても「興奮している」では済まされないほどのものだった。しかし、終わってみれば落胆のほうが大きく、説明会に参加していた他のレビュアーたちも同様だった。
代わりに登場したのは、時代遅れのレンズを搭載し、ない機能も多く、価格に見合う価値を感じにくい「高級カメラ」だった。まるで、ソニーの工場にある既存の部品を寄せ集めて作られたかのような印象を受けた。
(中略)
そして現在、仕様表だけを見るとRX1R IIIは一見すると非常に有望に見える。α7R Vから継承した6100万画素のセンサー、ポップアップ式をやめて内蔵されたEVF、新たに採用されたディスプレイを回転させるユーザーインターフェースはインスタやTikTok用途に便利そうだ。
しかし、レンズはRX1R IIと同じツァイスの35mm F2をそのまま流用。古いレンズだからといって必ずしも悪いわけではないが、RX1R IIの発表以降、レンズ技術は大きく進化している。特にコーティング、AFモーター、開放時の解像力などが向上しており、5000ドルのカメラに対してユーザーが現代的な改善を期待するのは当然のことだ。リサイクルされたレンズでは満足することはできない。
さらにボディ内手ぶれ補正が非搭載である点も問題だ。RX1R IIにもボディ内手ぶれ補正はなかったが、現在ではボディ内手ぶれ補正は標準機能となっている。ミラーレスでボディ内手ぶれ補正をソニー自身が先駆けて搭載したにもかかわらず、この価格帯でそれを省いていることは明らかに退化に思える。
(中略)
操作性や使い勝手の改善も一貫性に欠ける。固定式のファインダーは歓迎される変更だが、チルト式モニターが省かれたことは不可解だ。RX1R IIには搭載されていた機能なのに、このカメラでは省かれている。これは、より多くを求めながら、実は少なくなっていることの一例に過ぎない。
最も疑問を呼んでいるのは、その価格戦略だ。RX1R IIIは5000ドルで、同じセンサーを搭載し、より高機能なα7CRよりもはるかに高価だ。α7CRはレンズ交換式で、手ぶれ補正があり、操作性にも優れている。携帯性と性能のバランスで高く評価されているα7CRのほうが、むしろRX1R IIの正統な後継機種と感じられるほどだ。
(後略)
コンパクトさを求める人には魅力的なカメラ
ソニーが発表したRX1R IIIに関する考察をImagingResourceが伝えています。上記は一部を引用したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
記事では、RX1R IIIには性能が進化した部分もあるが、RX1R IIという古いカメラから進歩していない機能や、逆に省略されている機能があることを指摘しています。当サイトではRX1R IIIに関するレビューをいくつか紹介していますが、機能についての指摘は他のレビューとほぼ同じです。それは、価格が高いこと、レンズが古い設計のレンズであること、チルト式でなくなった背面液晶、高価格なのにボディ内手ぶれ補正がないことなどを指摘している点です。
しかし一方で、レンズを含めてこれだけ小型化しつつα7CRに近い性能を実現していることは評価していて、よりコンパクトなカメラや、シンプルな操作性のカメラが好きな人には向いているかもしれないと評価しています。このあたりも他のレビューとほぼ同じですね。
結局は、価格があまりにも高い設定なので、このような評価になっている印象です。価格がある程度安ければ、「安いから仕方ないよね」という話になったかもしれません。しかし、今現在、このようなカメラをこの仕様で作ったらどれだけの数量が売れるかを判断して決定した価格だと思いますので、この価格は仕方がないのかなと思いますね。むしろ、ソニーですから、また長い間製造し続けて、将来的にはかなり価格が下落する可能性もあり、そうなるとお買い得のカメラになるのかもしれません。
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センサーサイズ | 35mmフルサイズ Exmor R CMOSセンサー |
画素数 | 静止画時: 最大約6100万画素 動画時: 最大約5080万画素 |
レンズ | ツァイス ゾナーT* 35mm f/2 |
センサークリーニング | - |
イメージプロセッサ | BIONZ XR |
手ぶれ補正 | 電子式 |
手ぶれ補正効果 | - |
高速連続撮影 | 約5コマ/秒 |
動画撮影 | 最大4k 30p |
シャッター速度 | メカシャッター:1/4000-30 秒 電子シャッター:1/8000-30 秒 |
ISO | 静止画撮影時: ISO 100 – 32000 |
フォーカスポイント | 静止画時: 最大693点(位相差検出方式) |
EVF | 0.39型 約236万ドット |
背面液晶 | 3.0型 タッチ式約236万ドット |
メモリカードスロット | SD(UHS-I/II対応)カード用スロット |
サイズ | 113.3×87.5×67.9mm |
質量 | バッテリー、 メモリーカード含む: 約498g |
コメント
コメント一覧 (2件)
ソニーは交換レンズでも大きい売り上げがあるようですし
噂通りなら新しいEマウントボディを作り溜めしておく必要があるでしょう
生産ラインをレンズ固定式に取られても旨みがないので
力を入れていないのでしょう
ツァイス ゾナーの写りを楽しめないなら買うべきではないですね。
不思議なハーフトーンの表現や絞りによる写りの違いを楽しめないなら
買うべきではない。
これはコシナNOKTON とは違うかもしれませんが楽しみ方は同じ。
解像力一辺倒の方達には良さは分からないでしょう。
ただし高価なので買いにくいカメラではありますね。