キヤノン HDR撮影に関する新特許
概要
【出願人】
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
【技術分野】
本発明は、ハイダイナミックレンジ(HDR)画像を生成する撮像装置に関するものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ディベイヤー処理はベイヤー配列内で並んだRGGBの画素を注目画素として処理する場合に、周囲の別のベイヤー範囲の画素を参照して処理を実施する。そのため、参照画素範囲のベイヤー配列の画素信号が異なる合成比率で合成されていると、ディベイヤー処理結果に誤差が発生してしまうという問題がある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ハイダイナミックレンジ(HDR)画像を生成する場合のディベイヤー処理の誤差を軽減することができる撮像装置を提供することである。
HDR撮影時の画質を改善する特許か
キヤノンがデジタルカメラで撮影した画像について、よりHDR撮影時の画質を完全して撮影できるイメージセンサーに関する特許を出願しているようです。
今回の特許では、デジカメの新センサーの特許というより、HDR撮影時の画質を改善するための画像技術に関するもののようです。撮影されたベイヤー配列のデーターをデモザイク処理するときの補完や合成方法を調整することで、画像生成時の誤差を少なくする特許のようです。どのような技術なのか、さらに詳しく見ていきましょう(当サイトの解釈です)。
One Point!:HDR撮影って?
明るい部分と暗い部分を同時にきれいに写すための技術だよ。露出の異なる複数の画像を合成して、白飛びや黒つぶれを減らすんだ。
One Point!:デモザイク処理って?
ベイヤー配列で記録された色の情報から、最終的なフルカラー画像を作る処理だよ。1画素では色の情報が足りないから、周囲の画素を参考に色を補完するんだ。
HDRは明るい部分の白飛びと暗い部分の黒つぶれを抑えるために、露光時間の異なる複数の画像を組み合わせて1枚の画像を作り出す技術です。例えば、暗い部分をきれいに写すための画像と、明るい部分の白飛びを防ぐための画像を合成することで、通常より広い明るさの範囲を表現できます。
One Point!:白飛びって?
明るすぎる部分の情報が失われて真っ白になってしまう現象だよ。雲や照明などで起きやすいんだ。
One Point!:黒つぶれって?
暗い部分の情報が失われて真っ黒になってしまう現象だよ。夜景や逆光で起こりやすいんだ。
しかし、このようなHDR画像を作る際には別の問題も発生します。カメラの撮像センサーは赤・緑・青の色情報をそれぞれ別々に取得しているため、最終的なカラー画像を作るためには周囲の画素の情報を利用して色を補完する処理が必要になります。ところがHDR合成では場所によって画像の合成する割合が異なるため、隣り合う画素同士で合成条件が大きく違ってしまう場合があるようです。
その状態で色を補完する処理を行うと、本来は同じような色であるはずの部分に色のズレや不自然な色づきが発生する可能性があります。特に明るい部分と暗い部分の境界やコントラストの高い場所では、このような問題が目立ちやすくなるそうです。
今回の特許では、この問題を解決するために、色を補完する際に参照する周囲の画素について、HDR合成の割合をできるだけ揃える仕組みが提案されています。簡単に言えば、隣り合う画素同士でHDRの合成条件が極端に違わないように調整してから画像処理を行うという考え方です。
One Point!:色補完の誤差って?
HDRでは場所によって合成比率が変わるため、隣り合う画素で条件が違ってしまうことがあるんだ。その状態でデモザイク処理をすると色ズレや偽色が発生しやすくなるので、今回の特許は「周囲の画素のHDR条件をできるだけ揃えてから補間する」という技術と考えられるよ。
今回の特許はグローバルシャッターセンサーに限定されるものではありませんが、特許の説明ではグローバルシャッターセンサーを用いたHDR撮影の例が詳しく紹介されています。グローバルシャッターセンサーは全画素を同時に記録できるため、動く被写体でも歪みの少ない映像を撮影できる一方で、より広いダイナミックレンジを確保するために複数の露光情報を組み合わせるHDR技術との組み合わせが期待されています。
そのため、異なる露光情報を合成する際に発生しやすい色ズレや画質低下を抑える今回の技術は、グローバルシャッターセンサーを採用するカメラや動画機器との相性が良い技術と考えられます。将来的にグローバルシャッター機のHDR性能向上を支える画像処理技術の一つとして活用される可能性もありそうです。
この技術が実用化された場合、HDR動画や高コントラストなシーンの撮影時に、色の不自然な変化や偽色を抑え、より自然な映像を実現できる可能性があります。特に動画撮影ではリアルタイムでHDR処理を行う必要があるため、このような画質改善技術の重要性は今後さらに高まっていくかもしれませんね。
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