LUMIX S9はなぜマイクロフォーサーズではなかったのか?
小型軽量なカメラにするのであれば、フルサイズよりもマイクロフォーサーズのほうがメリットが多いはず。しかしLUMIX S9は小さいフルサイズカメラとなりました。なぜパナソニックはLUMIX S9をフルサイズとして発売したのでしょうか?
マイクロフォーサーズはカメラリテラシーの低い人には理解しにくい:パナソニック
パナソニックがLUMIX S9を発表したとき、特に結果として録画に制限があることを考えれば、なぜフルサイズセンサーが必要なのかと質問する人がいた。日本の小売店とのインタビューでパナソニックはフルサイズが初心者にとって理解しやすいからだと説明している。
BCN+Rという、アメリカのBestBuyに似た日本の電子機器小売業者に対して、パナソニックコンシューマーマーケティング日本本部の製品マーケティングセンター、イメージマーケティング部門、製品マーケティング部門のセクションマネージャーは、フルサイズセンサーが選択されたのは、初心者がそれをスマホと区別しやすいからだと述べた。
「明らかにフルサイズセンサーのカメラは理解しやすい。なぜなら背景をぼかしやすく、写真のノイズが少ないからだ」と言う。
パナソニックはフルサイズカメラとマイクロフォーサーズの両方を製造している。しかしセクションマネージャーは、後者が初心者、また彼が「カメラリテラシーが低い」と呼ぶ人々にとって理解しにくいことを認めているようだ。
「フルサイズのカメラでは得られない何かを体験してほしい。マイクロフォーサーズの利点を理解できるのはカメラに詳しい人々で、カメラリテラシーの低い人々にとってマイクロフォーサーズは理解しにくい。もしボケやノイズがフルサイズのセンサーなら、それらの人々も乗りこなすことができるだろう」
セクションマネージャーの発言は間違っていない。マイクロフォーサーズの利点はそれほど明白ではない。読み取り速度の速いセンサーや、より多くのビデオコーデックの選択肢、そして同等の性能を持ちながらも小型レンズを望む理由を説明することは、ノイズのない写真やボケの深さを説明するよりもはるかに難しい。スマホから移行する人々にとって、後者のほうがすぐに魅力的だとわかる。
カメラ愛好家の間でも、マイクロフォーサーズは現代の写真撮影や動画撮影には必要ないという主張をする人がいる。フルサイズという選択肢があるときに、メディアにも2024年にフルサイズより小さいサイズのセンサーは「最悪」と主張する人もいる。この意見はまっ違っている(異なるカメラシステムは異なる用途に適している)、しかし、これらの声高な主張の存在は、新しい写真家がもし小さいセンサーを使ったLUMIX S9のようなカメラを試すことを思い留まらせるのに十分だったかもしれない。これは基本的にパナソニックは、それを補完するために性能を犠牲にしながら、センサーに対して「大きいほど良い」というアプローチを採用せざるを得なかったのだ。
以前、パナソニックの関係者がマイクロフォーサーズの利点を理解するには、カメラリテラシーが低い人には難しいという発言して、ちょっとした話題になりました。当サイトでも以下で記事にしています。
この発言については、その内容よりもリテラシーという言葉の使い方が良くないという指摘が結構ありました。単純に、カメラをこれから始めようという人にはノイズの少なさやボケが大きなフルサイズセンサーのほうが分かりやすいといった内容の発言にしておけば、おそらくそんなに問題視されなかっただろうと思いますね。
そして、この記事では、フルサイズ至上主義のようなものがあって、フルサイズセンサーを搭載していないと、初心者の人に手に取ってもらえないかもしれないから、仕方がなく性能的に制限がありながらもLUMIX S9にフルサイズセンサーを搭載したのだろうと推測しています。
しかしやはりマイクロフォーサーズセンサーを採用したLUMIX S9のようなカメラの登場に期待する声は結構、多くありました。マイクロフォーサーズにすれば価格がもっと安くできたり、同じ価格でボディ内手ぶれ補正を搭載できたかもしれないという声もありました。
今回はパナソニックとしても廉価なフルサイズカメラに対して市場がどう反応するかを見たかったという側面もあるのかもしれませんね。
(記事元)PetaPixel
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コメント
コメント一覧 (4件)
>マイクロフォーサーズにすれば価格がもっと安くできたり、同じ価格でボディ内手ぶれ補正を搭載できたかもしれない
ボディ内手ぶれ補正を搭載するとしたら、GX7MK4になると思いますが、GX7MK3がほとんど売れなかったのは事実で今更後継機を発売するのはリスクがあると考えるのが普通かと思います。
X-T50が22万円ですが、マイクロフォーサーズだから安くしなくてはならないということもないので、同じ20万円ならフルサイズの方がユーザー側にもお得感があるのではと思うのですが。
DC-S5M2 → ボディを流用してDC-G9M2 の流れはあったので、DC-S9のボディを流用してMFT機を出してもいいとは思いますが、順序としては35mmフルフレーム機を先にしないともうやっていけなさそうですね。
インフルエンサーの中にはフルサイズを強調される方もいますし、以前よりセンサーサイズを気にされるユーザーが増えたこともあると思います。
個人的には機能があれこれ足りないフルサイズ機よりも、同価格帯で機能が充実しているAPS-Cやマイクロフォーサーズのカメラが長く使う上では良いように感じます。またそれとは別にパナのフルサイズ用レンズがきちんとエントリー層にアジャストできるラインナップになっているのかも重要な要素かと思います。
マイクロフォーサーズはセンササイズが小さいこともあって
レンズも小さく、少しでも荷物を軽くしたい時に便利です。
それぞれ自分の用途に従って使いこなせば良いのではと思います。
DMC-GM5のようなファインダー付きの小型機が復活して欲しい
です。