キヤノンのローリング歪みの変化を低減する特許
キヤノンがーリング歪みの急激な変化を低減することを目的とする特許を出願していることが明らかになっています。どのような特許でしょうか?
【0002】
従来、撮像装置内の撮像素子と画像処理部との伝送路のレーン数を、画質及び、消費電力の両方の観点から制御する技術があった。例えば、特許文献1では、撮像素子内で撮像した画像データを撮像素子内で圧縮する場合に、その圧縮率に従って伝送路のレーン数を可変に制御する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-136603号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、画像データの圧縮率に応じて使用する伝送路数が決定される。そのため、圧縮率が大幅に変更された場合に、それに伴って伝送路数も変化する。そして、画像データの読み出し速度が増減し、結果としてローリング歪みが急峻に変わってしまう。
【0005】
本発明の目的は、画像データの伝送に使用する伝送路の数を変更しても、ローリング歪みの急峻な変化を低減することを可能にした撮像装置を提供することである。
キヤノンがローリンクシャッター歪みを減らす特許を出願していることが明らかになりました。
この特許はセンサーそのものの特許というよりも関連技術の特許となっているようです。特許によれば、これまでイメージセンサーで撮影したデータを圧縮し、伝送経路を経由して信号処理部に伝送していたそうです。しかし、圧縮後のデータのサイズは様々なので、それにより伝送時間がまちまちになり、その結果、読み出し部分によって歪みが増減してしまうという問題が発生してしまうようです。
なので、そのデータの伝送に必要な時間をデータの容量に関わらず一定にしようということが目的となっているようです。
先日、ソニーがα9 IIIでグローバルシャッターのイメージセンサーを搭載して話題になりました。
グローバルシャッターのセンサーを搭載すれば、高速に動く被写体の歪みやバンディングがなくなったり、フラッシュ同調速度が速くなったりなど撮影手法がより広がります。今回のキヤノンの特許はグローバルシャッターを実現する特許ではないようですが、キヤノンも同様にローリングシャッター歪みをできる限り少なくする様々な技術を開発しようとしていることがうかがえますね。
一部ではEOS-R1にはグローバルセンサーのイメージセンサーが搭載されるのではと期待する声もありますが、実際にはどのようなカメラとなるのでしょうか?
さらに次の記事「EOS R3キャッシュバックで見えてきたかEOS R1の発表時期」ではEOS-R1の発売時期の検証について詳しくお伝え。
- カメラのキタムラ売れ筋ランキング Nikon Z30が首位 EOS R5 IIが2位で猛追
- サムヤンのRF-Sレンズは正式認可を受けている!? キヤノンのレンズ戦略に変化か?
- EOS R1は報道スポーツ写真に理想的だが少し専門的になりすぎたかもしれない
- キヤノンが24-130mm f/4、24-80mm f/2.8のレンズ特許を出願
- キヤノン R6 III、積層センサーのR7 II、プロ向けRF-Sレンズ2本計画中か
- キヤノンRF50mm F1.4 L VCMの供給不足を告知 通常より時間がかかる可能性
- キヤノン EOS R1のテクノロジを解説する特設ページ公開 クロスAFの技術ほか
- RF70-200mm F2.8 L IS USM Zに白と黒のカラバリが設定された理由が判明
- キヤノンのRF200-500mmはf/4ではなくf/5.6になるという噂が急浮上
- RF35mm F1.4 L VCMは複雑なレンズで賛否両論になるのは明らか
(記事元)https://ipforce.jp/patent-jp-P_A1-2023-162708
Twitterいいねとリツイートのお願い
記事をよんで面白いと思ったら、Twitterでのいいねボタン、リツイートをしていただけると嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
コメント
コメント一覧 (1件)
特許を見るとRAW、M-RAW、S-RAWでローリング歪みの量が変化しないようにする
特許のように思われます。
キヤノンがミラーレスで最近一眼レフにはあったM-RAW、S-RAWを搭載してきたので
それに関する特許のようにも見えます。