なぜα7R VIの読み出し速度が遅いのか考えられる理由とは??

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α7R VI

α7R VI 積層型なのに読出し速度が遅い?

ソニーの新型デジタルカメラ α7R VIのイメージセンサーは積層型なのに同じ積層型のα1 IIとは読み出し速度がかなり異なるのではないかと海外のSNSやフォーラムなどで話題になっています。

実際の測定結果はまだ出ていないようですが、使用してみた体感として以下のような読み出し速度の違いがあるのではとの声があがっています。

α1 IIとα7R VI 読み出し速度の違い(推測)
  • α1 II 読み出し:約3〜4ms級
  • α7R VI:約17〜20ms前後

α7R VIのほうが画素数が多いため読み出し速度の時間も遅くなっているとの予測はありましたが、これほどまでに遅くなっている可能性があることについて驚く人も多かったようですね。

しかし、ソニーが提示しているイメージセンサーの概念図での表記がα7R VIでは少し異なっていることから、同じ積層型でも方向性がかなり異なるセンサー同士なのではないかとの意見もあがっています。

左がα7R VI 右がα9 IIのイメージセンサーの概念図
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上記は左側からα7R VI、α9 IIのイメージセンサーの概念図です。α9 IIのイメージセンサーの概念図はα9、α9 II、α1、α1 IIと同じと考えられています。概念図は、ほぼ同じように見えますが、実際には細かな部分で記述に違いがあることがわかります。

それが高速信号処理回路の内蔵メモリーの表記の有無です。両方とも同じ積層型センサーですが、α1 IIのイメージセンサーには(より多くの)内蔵メモリーがあることで、より高速処理を行うことができ、α1 IIの読み出し速度を実現できるのではと推測されています。

一方でα7R VIには内蔵メモリーの表記がないことからα1 IIの内蔵メモリーよりも容量が少なく、読み出し速度が遅いタイプの積層型センサーではないかと推測されています。

高ダイナミックレンジを実現するための積層化か

それでは、なぜα7R VIでは方向性が異なる積層型イメージセンサーではないかと考えられているのでしょうか?それはα7R VIがかなり画質重視で設計された積層型センサーであることが理由だと指摘する意見があります。

α1 IIは、もともとスポーツや報道用途を強く意識したカメラです。高速連写やブラックアウトフリー表示、電子シャッターでの歪み低減、高速フラッシュ同調などを成立させるため、センサー側もかなり“速度特化型”の設計になっていると考えられます。大容量DRAMや高速読み出し回路を積極的に使い、とにかく短時間でデータを吐き出す方向です。

一方のα7R VIは、約6680万画素という非常に高い解像度を持ちながら、高いダイナミックレンジや低ノイズ性能も重視したカメラです。つまり、単純な速度競争ではなく、「高画質を維持したままどこまで高速化できるか」という方向で設計されていると指摘されています。

その理由のひとつとして考えられるのが、デュアルゲイン系の読み出し処理です。近年の高画質センサーでは、暗部を低ノイズで記録する高ゲイン系と、白飛びを抑える低ゲイン系を組み合わせて使うことで、高いダイナミックレンジを実現しているケースが増えています。もしα7R VIがこうした高度なデュアルゲイン処理を積極的に使っている場合、センサー内部では扱うデータ量や処理量が大きく増えることになります。

One Point!:デュアルゲインって? 暗部に強い“高ゲイン”と、白飛びを抑える“低ゲイン”を 同時または切り替えて使う読み出し方式だよ。 ダイナミックレンジを広げるための重要技術なんだ。

もちろん実際には、単純に「1画素を2回順番に読む」というほど単純な構造ではなく、複数のアンプやADCを並列動作させる高度な処理が使われていると考えられます。ただ、それでもセンサー内部では追加の回路や転送帯域が必要になり、結果として読み出し速度や発熱、消費電力には不利になりやすいと言われています

One Point!:ADC(アナログ・デジタル変換器)って? 画素が受け取った光の信号(アナログ)を、 カメラが扱えるデジタルデータに変換する装置だよ。 並列化すると画質は上がるけど、処理量も増えるんだ。

特にα7R VIは、6680万画素という超高画素機です。そこに積層型、高速AF、高速連写、高ダイナミックレンジまで組み合わせているため、センサー内部では膨大なデータ処理が行われているはずです。そのため、単純に「速度だけを最優先した積層型」と比べると、読み出し速度がやや抑えられている可能性が考えられるようです。

そう考えると、α7R VIは積層型のメリットを読み出し速度に全振りしたわけではなく、高画素でも高速連射を可能にし、さらに読み出し速度の高速性を高画質を得る方向に振ったイメージセンサーと言えるのかもしれませんね。また、ここで記述されていることは現在では単に憶測であることを改めてご承知おきください。

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さらにデュアルゲイン出力の仕組みについて「なぜα7 VやS1IIがZ6IIIより階調が優れるのか 解明されてきた部分積層型の性能」で詳しくお伝えします。

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α7R VI 主な仕様

α7R VI 主な仕様
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センサーサイズ35mmフルサイズ Exmor RS CMOSセンサー
画素数静止画時: 最大約6680万画素
センサークリーニングアンチダスト機能
イメージプロセッサBIONZ XR2
手ぶれ補正センサーシフト方式5軸補正 
手ぶれ補正効果中央最大8.5段、周辺最大7.0段
高速連続撮影電子シャッター 最大約30コマ/秒
メカシャッター 最大約10コマ/秒
動画撮影最大8k 30p
静止画シャッター速度電子シャッター 1/8000-30 秒 メカシャッター 1/8000-30 秒
フラッシュ同調1/250 秒
ISO標準:100 – 32000 拡張:下限ISO 50、上限ISO 102400
フォーカスポイント静止画時: 最大759点
EVF0.64型 約943万ドット
背面液晶3.2型3方向タッチパネル式液晶 約209万ドット
メモリカードスロットSD (UHS-I/II)カード、CFexpress 2 Type Aカード用マルチ デュアル
サイズ約132.7 x 96.9 x 82.9 mm
質量バッテリーとメモリカードを含む 約713 g

コメント

コメント一覧 (14件)

  • OM-1の積層型センサーも、内部にDRAMがなく、積層型にしては速度があまり速くないと言われています。
    α7Ⅵも似たタイプなのかもしれません。
    ただ、OM-1はセンサー面積が小さいので、クアッドピクセルで画素が実質4倍になっても、そこそこの速度が出ていますが。

  • こんなに読出し速度が遅いのに70万で売り付けるとか詐欺じゃねーかと言われても仕方ないと推測されますねwww

  • 概ね記事の内容で合ってると思う。
    これで詐欺って言ってるような層は顧客じゃないので気にしなくていいでしょう。
    他メーカーはまず6000万画素台のカメラ出すのが目下の課題だろう。高解像度の市場はもうソニーの独壇場になったね。

  • これは従来の部分積層に置き換えるセンサーなのかもしれませんね。電子シャッターで1/8000と言うような話もあります。α7Vが/16000なので簡易型フル積層センサーなのかな。やっぱり部分積層と言うのはネーミングが悪い。

    価格も70万ってことは60万前半で出てくる。α7RⅤより10数万高いだけなのでこんなものだろう。ま、私には買えないけど。問題は電子シャッターでストロボが使えません。これはフルサイズなので仕方ないのかな。E-M1Ⅱは普通のセンサーだけど電子シャッターでストロボが同調します。センサーの大きさは大きいのかな。

    これだったらもしかしたらこのセンサーのAPS-C機が出てもおかしくない気がする。これももしかしたらこれから出すセンサーのすべてをこれに置き換える?少しα6700後継機がこれで出てくる可能性もあるのかも。

    私は別にこんなセンサーでなくても高速化させてくるなら普通の裏面でもかまいません。その分価格を抑えられる。やっぱりα6700の手ぶれ補正は弱い。G9Ⅱでブレないシーンでブレてしまう。このセンサーのAPS-C機が出るのを期待してます。

  • 現在ミラーレス世界シェア一位はキヤノンが独走中。
    ソニーは再び首位に戻りたいがために、無理くりにでもスペックの数字もりもりしときゃいいだろ的なアレだろう。
    まあそれは、一眼レフ時代にニコンがやって駄目だったことだし、もっとスペックの数字ではないところに気をつかわないと、キヤノンを再び抜いて首位は厳しい。

  • 部分積層に匹敵するコストで簡易型フル積層をと言うことなのかな、α7VはR6Ⅲ対抗で予定よりも早く出荷、結果この積層が間に合わなかった?結果的にはR6Ⅲを出し抜いたので大成功なんだろう。α7V、素晴らしいカメラだと思う。α7RⅥは買えない。

    そしてこれがα7RⅥに間に合った格好だろう。私はキヤノンとかニコンに全く興味ありません。キヤノンはあまりにもレンズが高すぎる。庶民には高根の花です。プロは大喜びで買うんだろうけど。私はキヤノンで始まったけど。今や見向きもしないメーカー、コンデジは何台か持ってるけど。世界シェアなんてどうでもいいこと。

    コストを抑えたフル積層で、これから出すカメラにはローコスト機を除いてすべてこれを載せてくるのかもしれない。そうなればα6700の後継機にもこれが乗るかも。ユメじゃないよ。6400後継機、さらにその下には従来のセンサーだと思う。

    これがセンサーを自前で用意できるメーカーの強味でしょうね。センサーの技術じゃキヤノンは勝てない。中上位機種のすべてにこれを搭載すればキヤノン、キヤノンと言う向き以外には大きなセールスポイントになるでしょう。

  • ハイエンドでいくらスペック盛っても数が出ないんだから本気でシェアを取りに行くならローエンドを取る必要がある。ハナからシェアを取りにいく機種じゃない事くらいちょっと考えりゃ分かるだろうに…キヤノンと違って不味いローエンド拾わなくてもソニーは困らないだろうからね

    積層型センサーをある程度のスピードと高画質の両立という、単なる高速読み出し合戦に留まらない提案ができるのがソニーのセンサー技術の強さという事なんだろう

  • まあローエンドがいりませんとかいう前に、根本的にソニーにとってはカメラなんぞ捨ててもいいものでしかないけどね。
    もはやエンタメで稼ぐ企業だし、センサーも他社に売りつけだけやっといて自分とこで使う意義は薄い。
    キヤノンはたとえ他の部門がどれだけ稼ごうが、カメラだけは意地でも捨てない魂はあるからその差はでかい。
    所詮ソニーは、ミノルタ魂を捨て去った企業でしかないからねえ。

  • ソニーとしては従来通り超高速性は1と9で、7Rは高画素高画質ということなのでしょう。
    高速読み出しに特化した積層型センサーは画質が犠牲になるというのは周知の事実で、α7RVIは画質重視で読み出し速度を最低限まで上げたといったところでしょうか。
    1と9とは方向性の違う機種なので画質重視の上位機が欲しかった人にはα7RVIは待ちに待った機種になるのかもしれませんね。

  • あくまでも個人的印象ですが、キヤノンニコンペンタックスはフィルム出身のスチルカメラメーカー。対してSONY松下はビデオ出身のビデオカメラメーカーで、出身からの思想がゼロではないようにも感じます。自分はカメラ分野でのSONYには全く興味はなく購入対象ではありませんが、今回は「バランス良くまとめてきたなぁ」という印象です。ミノルタ、、良いカメラでしたね

  • メーカーに取って捨ててもいい製品ってないと思うよ。私はLにEにMFTと3マウント使っていてパナにはやきもきするけど中でやってる人は一生懸命やってる。

    キヤノンはカメラやプリンター、半導体で稼ぐ企業、カメラはキヤノンの命綱、そりゃ必死にソニーに負けまいとやってるだろう。そしてソニーもキヤノンに負けまいとやってるだろう。だからα7Vはキヤノンに負けまいと前倒しで出してきた。良いライバル同士で切磋琢磨して欲しい。キヤノンがいるからソニーも本気でやってくる。逆もそう。ユーザーには良いことだ。お互いを認めあう事が重要。

    センサー外販も商売の一部、そして自社のカメラには特別なセンサーを付ける。そこが強味である。負けまいとするならソニーに委託して独自センサーを作ってもらう。フジのようにフジのセンサーはソニーが作ってもフジのものだけ。作ってもらって全量を買い取れば他社には流れない。ソニーのカメラもセミコンからセンサー全量買い取りでソニー機だけのもの。

    ソニーはミノルタの魂を発展させた企業。なんでそんなに意固地になるかねえ。

  • 積層センサーにしても部分積層センサーと同等の読出し速度しか出ないのなら、部分積層センサーの価格で売らないとな
    だから25万円は高いよこのカメラ
    フル積層ならば、フル積層らしい読出し速度出せって話だから

    • そんな話どこにもないですけどね。
      記事でもコメ欄でも再三言われてるけど 画質>読み出し速度 を取ったセンサーなんだから。
      まあメーカーもそういう所をもっと押し出さないと勘違いされる人も出てくる。

      あとこっからは持論なので返信ではないです。
      ソニーは将来的にフルサイズ機はほぼ積層、部分積層にしたいんじゃないかな。
      こういうのって最初は高価だけど量産化出来ればコストも下げられる。
      キヤノンはまだ積層型センサーを高画素にするのがやっと(これはおそらくAF方式も関係している)だし。読み出しやAF面でも積層にするメリットは大きいので、エントリーまで部分積層が降りてくれば他社を大きく突き放せる…と考えているのでは?と想像してみました。

  • 17〜20msならα7Vよりやや遅く、(他社ですが)12bitRAWのR6IIと同等ですかね。
    製品の立ち位置を考えれば十分な性能に聞こえます。今まではちょっとした動き物さえ歪んでいたものがそこそこなら歪まなくなり、それでいて画質を洗練、本当の動体用は1か9を買ってね、と。積層技術を画質方向に使うってやり方もあるんですねぇ。
    α7RVが予想56万→50万だったので、こちらは74万→66万前後ですかね? にしても高いのは事実ですが……まぁ為替が10〜15円変わってればそうなるのもやむなしか。

    私もキヤノンユーザーですが、ちょくちょく無理筋な擁護や飛躍した賞賛をする人が現れるので勘弁してほしいと感じています。
    現状のセンサー技術は明らかにソニーが上(かけられる金も作る数も段違い)ですし、高価格帯フルサイズのシェアもソニーのが上。
    かといってダメダメでもなく、レンズが高い・サードお断りなのは「それでも/その方が稼げる」の判断からでしょう。Eはサードが安いのであってソニー自身はキヤノンと大差ない(ドル建てでは)ものも結構ありますし。
    愛着あるメーカー・製品が劣ってるように見える悔しさから来るものなのか……何にせよ、他山の石として自分も気をつけないと。

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