XF23mmF2.8 R WRレビュー
XF23mmF2.8 R WRの登場により、富士フイルムのユーザーは軽量な撮影システムを組む際に、2本のコンパクトなパンケーキレンズから選択できるようになった。この23mmレンズは従来のXF27mmF2.8と同様の魅力がある。サイズが小さく目立ちにくい一方で、光学性能はそのサイズ以上に力を発揮している。
全長はわずか23mm、質量90gという軽さで、バッグやポケットに気軽に入れて一日中持ち歩くことができる。X-E5などの小型カメラだけではなく、X-T5のような大型カメラにもよく合う。
ただ、27mmと同様にフォーカスにおいては若干の課題もある。オートフォーカスがやや遅く、フォーカスブリージングも見られる。とはいえ、これらは致命的な欠点ではなく、撮影者があらかじめ理解しておくポイントに過ぎないと思う。
最終的にこれらのレンズを選択するときには、機能性や光学性能の面では非常に似ているため、焦点距離の違いが最も重要な選択基準となるだろう。どちらが正しいということはなく、完全に好みの問題だ。ちなみに私個人としては27mmを選択する。
- 長所
- 非常に優れた光学系
- 非常に小型で軽量
- 防塵防滴性能
- 短所
- オートフォーカスは最速ではない
- フォーカスブリージングが目に付く
小型軽量で非常に優れた光学性能
XF23mmF2.8 R WRのレビューをAmateurPhotographerが公開しています。上記はまとめ部分になり、より詳細なレビューや作例がありますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
XF23mmF2.8 R WRの最大の魅力は、その驚異的な携帯性にあるとされています。長さわずか20mm、重さ90gという薄型の「パンケーキ」デザインは、日常使いや旅行、ストリートフォトグラフィーにおいて、軽量で目立たないレンズを求めるXシステムユーザーにとって理想的で、小型のX-E5から大型のX-T5まで、どのようなカメラボディにも快適にマッチするということです。
光学性能についても、パンケーキレンズの従来のイメージを覆す品質を誇るという評価です。6群8枚のレンズ構成(非球面レンズ2枚含む)により、現行の40MPカメラにも対応できるクリアで精細な画像を提供し、特にf/5.6まで絞ると画面全域で驚異的なシャープネスを発揮するということです。
また、11枚の曲面絞り羽根が美しいアウトフォーカス領域(ボケ)を生み出すとされています。焦点距離は35mm判換算で35mm相当と、汎用性の高い画角だという指摘です。さらに、ソフトウェア補正機能により、肉眼では周辺減光や樽型歪曲収差を意識することなく、均一で幾何学的に正確な画像が得られる利点があるとのことです。
一方で、そのコンパクトさを実現するために、いくつかの妥協点が見られると指摘されています。オートフォーカスは一貫して正確なものの、超高速ではないということです。フォーカスモーターの動作音がわずかにするため、高速スポーツやアクション撮影には不向きであるとされています。
また、レンズがピント合わせのために群全体を動かすユニットフォーカス設計であるため、目に見えるブリージング(焦点距離が近いほど画角が狭くなる現象)が発生するとのことです。これは写真家にとっては大きな問題ではないものの、動画撮影中にフォーカスを送る用途には理想的ではないと示唆されています。
近接撮影時の画質も、現代のレンズとしては特有の弱点だとされています。最短撮影距離では補正が効きにくく、絞り開放では球面収差による「輝き」によって細部の描写が損なわれることがあるという評価です。ボケ味についても、f/2.8で四隅に光源がレモン状に現れたり、ハイライトの周りに明るいエッジが出たりして、クローズアップ撮影では背景がやや雑然とした印象を与えることがあるということです。
しかし、全体的にはこれらの欠点については特徴を理解すれば問題なく使いこなせるということですし、スナップや風景で高速なオートフォーカスは必要ないと思いますので、そんなに気にする必要はないように思えまする代わりに小型軽量で、その割には優れた性能のレンズを手に入れることができるということが魅力のレンズということになりそうです。
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