R6 Mark III vs R6 Mark II
要約
センサー
EOS R6 Mark IIIは3300万画素の新型表面照射センサーを採用、前モデルより約16%高い線形解像度を実現。読み出し速度は前モデルと同等。ただし、電子シャッター使用時は12ビット出力となるため、機械シャッターに比べて暗部ノイズが増加する。手ブレ補正機能はわずかに向上したが、拡張ISO感度は102,400にとどまり、前モデルより1段低い。
オートフォーカス
R6 IIIでは上位機種のEOS R5 Mark IIおよびEOS R1のアルゴリズムを採用し信頼性が向上。EOS R6 Mark IIIでは「人物優先登録」機能が追加、特定の人物へのフォーカス維持が可能となった。被写体検出と追尾を常時オフにできるモードが導入され、エリアモードの切り替えでの設定のリセットを防げるようになった。カスタムボタンに特定のフォーカス距離を割り当てる機能も加わっている。
端子とメモリーカード
EOS R6 Mark IIIはマイクロHDMIでなく堅牢なフルサイズHDMIを採用し、メモリカードの一つがCF Express Type Bスロットに変更された。ウェブカメラの出力がEOS R6 Mark IIが1080pまでの出力に対し、EOS R6 Mark IIIは最大4K 60pが可能である。USB-Cポートの転送速度もEOS R6 Mark IIの5GbpsからEOS R6 Mark IIIでは10Gbpsへと倍増している。
連写とプリキャプチャ
電子シャッターモードで最大40コマ/秒連写と約0.5秒のプリキャプチャは共通。しかし、プリキャプチャはEOS R6 Mark IIではJPEG記録ができない「Rawバースト」モードへの切り替えが、ソフトで事前処理が必要など制約があった。EOS R6 Mark IIIでは標準メニューに統合され、実用性が大幅に向上。ただし、両機種とも「H+」ドライブモードでのみ可能であり、低速連写時には使用できない。
動画
EOS R6 IIIはオープンゲート録画、内部RAW記録、波形モニタリングと上位機種並みの機能を搭載DCI RAWおよびオープンゲートモードでの7K記録が可能でEOS R6 IIの6Kオーバーサンプリング4K記録を上回る。EOS R6 Mark IIIでは前面タリーランプ、C-Log 2、カスタムLUTの焼き込み機能が追加され、撮影後のカラーグレーディング作業を簡略化できる。撮影画面の操作性も向上しており、パンチインによるフォーカス確認や、水準器の常時表示と改善されている。
まとめ
EOS R6 Mark III は、動画性能において前モデルから大きく進化している。一方で静止画機能の改善は歓迎すべきものだが、より段階的なアップデートにとどまっている。解像度の向上は確かに魅力的だが、現在 EOS R6 Mark II を所有しているユーザーにとっては、明確な動画目的がない限り、アップグレードを正当化するのは難しい。
新規購入者にとっても判断基準は似ている。主に静止画を撮影し、スポーツやアクション撮影における最高レベルのオートフォーカスや、わずかに高い解像度を必要としないのであれば、EOS R6 Mark III よりも EOS R6 Mark II と追加レンズを選ぶ方が理にかなっている。逆に、動画撮影を多く行う、特にソーシャルメディア向けに撮影する、あるいはカメラの性能を限界まで引き出すような使い方を想定している場合は、EOS R6 Mark III に追加投資する価値がある。
静止画メインのユーザーにはあまりメリットがない?
EOS R6 Mark IIIはEOS R6 Mark IIより500ドル高いだけの価値があるのかDPREVIEWが伝えています。上記は一部を引用して要約したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
日本国内での現時点でのカメラ価格の最安値ですが、EOS R6 Mark IIIが約39万円、EOS R6 Mark IIが約25万円となっており、その価格差は約14万円ということで、かなり大きな価格差になっています。この差額を支払ってまでEOS R6 Mark IIIを購入したほうがいいのかという判断になるわけですが、記事では動画の性能を求めない限りは積極的に買い換える必要はないとしています。
その理由としては、EOS R6 Mark IIと比較して動画性能はかなり向上しているものの、静止画の機能向上は段階的なものに留まるからとしています。センサーの解像度が増えることには一定のメリットがあるようですが、静止画の撮影がメインで画素数が2420万画素で問題ないようであれば、EOS R6 Mark IIで十分という考え方のようです。
動画を撮影する場合にはEOS R6 Mark IIIのほうが優れていますが、冷却機能がないためオープンゲート撮影などでは撮影時間が制限されることもあることから、動画を専門に撮影するような人にはEOS C50のほうが向いているようです。
標準LGOPでの4K 60pでは無制限に撮影可能ということですが、いくつかの解像度や圧縮方法などでは撮影時間に制限があるので、このことが製品の選択を複雑にしているという問題はあるかもしれません。
さらにキヤノンレンズの最新の噂を「年内にRF28-70 F2 L IIかRF 24-70 F2.8 L II発表との新情報が急浮上」で詳しくお伝えします。
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EOS R6 Mark III 最新情報
キヤノン 最新情報
EOS R6 Mark III 主な仕様
| センサーサイズ | フルサイズCMOSセンサー |
| 有効画素数 | 最大約3250万画素 |
| センサークリーニング | (不明) |
| イメージプロセッサ | DIGIC X |
| 手ぶれ補正 | ボディー内5軸手ブレ補正(IS)機構 |
| 手ぶれ補正効果 | 最大中央8.5段/周辺7.5段 |
| 高速連続撮影 | 電子シャッター:最大約40コマ/秒 メカシャッター、電子先幕:最大12コマ/秒 |
| 動画撮影 | 7K 60P RAW |
| シャッター速度 | メカシャッター/電子先幕設定時:1/8000~30秒 電子シャッター設定時:1/16000~30秒 |
| ISO(静止画) | 常用ISO感度:ISO100~64000(1/3、1段ステップ) 拡張ISO感度(相当):L(50)、H(102400) |
| フォーカスポイント | 測距エリア:横:約90%、縦:約100% ポジション数:[静止画]最大6097ポジション(91×67) |
| EVF | 0.5型 約369万ドット |
| 背面液晶 | 3.0型・約162万ドットバリアングル液晶モニター |
| メモリカードスロット | CFexpress Type B、SDメモリデュアルカードスロット |
| サイズ | 約138.4(幅)×98.4(高さ)×88.4(奥行)mm |
| 質量 | 約699g(バッテリー、CFexpressカードを含む |




コメント
コメント一覧 (1件)
買い替える価値があるかどうかなんて、ユーザーが決める事。適当な噂流したり、気に入らないメーカー(キヤノン)のイチャモン・ネガキャンしかしないカメラサイトにはそれがわからないかも知れないが。重要なのはEOS R6 Mark IIがまだ現役バリバリの内に新型を出しておく事。賞味期限が切れて買う価値が無くなった後に高価な新型出すんじゃなく、R6M2が賞味期限切れ及び終売になった時にR6M3が程よく値下がりしてるっのが最近の販売戦略なんだから。