EOS R1に不必要な一つの機能
EOS R1に不必要な機能がひとつだけあると考えている人がいるようです。どの機能が不必要で、なぜ必要ないと考えているのでしょうか?
この機能はEOS R5 Mark IIでは撮影後に1億7900万画素の画像を生成することができる。これは非常に印象的だ。しかしプロのスポーツ写真家として、私はこの機能をあたらしいEOS R1で使用する人がいるとは思えない。
キヤノンがEOS R1とEOS R5 Mark IIの両方にアップスケーリング機能を搭載するべきだと考えた理由はいくつかあると思うが、私はEOS R1にはこの機能は必要ないと考えている。スポーツカメラは速さを追求して設計されており、すべての瞬間を記録するために作られている。写真を撮影して9600万画素の画像を生成するのに10秒もかけるような撮影をするために作られているわけではない。つまり10秒というのは待つには長い時間ではあるが、より詳細なディテールを捉えるように設計されたカメラでは、その機能は理にかなっている。
例えばEOS R5 Mark IIの仕様は4500万画素センサー、8k動画、視線入力AFなど野生動物撮影に最適なカメラだ。また風景やポートレート写真家が2400万画素のカメラよりも4500万画素のカメラを使用して細かいディテールを捉えることができるので、1億7900万画素の画像を生成するために10秒以上も待つことは問題ではなく、日常のワークフローでこの機能を使用することは理にかなっている。
アップスケーリング機能は不必要
コラムでは、EOS R1に不必要な機能があるとして、それがアップスケーリング機能であるとしています。
アップスケーリング機能とは、AIにより解像性を高めた写真を撮影できる機能で、キヤノンは以下のように説明しています。
カメラ内アップスケーリング※
撮影後、縦横の画素数をそれぞれ2倍、全画素数を4倍に変換し、約1億7900万画素まで画像の拡大が可能。作品展などの大判出力にも対応できます。IBISハイレゾ撮影とは異なり1枚の画像で、高解像度な画像を生成。カメラ内で処理するためPCを介さずそのまま投稿/送信できます。トリミングと同時にカメラ内アップスケーリングを行うことも可能で、高解像度の画像を生成してからトリミングを行うよりも処理時間が高速です。生成時は、撮影画像の解像感を保ちながら、元画像から逸脱した画像を描写しないようにアルゴリズムをチューニングしています。
※ 対応画像:JPEG/HEIF画像。アップスケール済み画像をトリミングすることが可能です。RAW/C-RAW画像、同一機種以外のカメラで撮影された画像、カメラ内アップスケーリング済みの画像、動画撮影中静止画記録の静止画、画像サイズ:L以外、[静止画クロップ/アスペクト]:フルサイズ以外、RF-S/EF-Sレンズを使用しクロップされた画像はアップスケーリングすることができません。また、画像処理に時間がかかることがあります。
この機能を使用することで、センサーの画素の4倍のピクセル数の写真を撮影できるとしています。そのため、2400万画素のEOS R1でも9600万画素のjpeg画像を生成することが可能なのだそうです。
そして、EOS R1はスポーツ撮影や報道用のカメラであって、解像性を高めるために10秒も待つようなカメラではないため、アップスケーリング機能は必要ないとしています。
しかし個人的に思うのは、わざわざEOS R1向けにアップスケーリング機能を搭載したのではなくEOS R5 Mark IIなどキヤノンのカメラ全般向けへの機能として設計され、EOS R1のイメージプロセッサとEOS R5 Mark IIのイメージプロセッサが同じことから、別にわざわざ機能を無くす必要もなく搭載されただけなのではないかと思いますね。別に機能はあっても使用しなければ特に問題はないわけですし。
また撮影時にEOS R1しか利用できないときに、解像性を高める写真が撮影できるというのはひとつのメリットになると思いますね。別に本人が困らなければEOS R1で風景やポートレートを撮影しても問題ないわけですし、そのときにはアップスケーリング機能は役立ちそうです。
さらに「キヤノンがEOS R3シリーズ継続を明言!? R1発売で存在価値ないの声も」ではEOS R3の販売が継続することについて詳しくお伝えします。
(記事元)DigitalCameraWorld
- キヤノン RF50mm F1.4 L VCMを正式発表 妥協ない設計で高画質を実現
- キヤノン RF70-200mm F2.8 L IS USM Zを正式発表 エクステンダー対応
- 【速報】キヤノンRF70-200mm F2.8、50mm F1.4、24mm F1.4など4レンズを発表
- キヤノン 10月30日に5本のレンズを同時に発表か!? 発表されるレンズは何か?
- キヤノンQ3決算発表 “R5 IIは想定以上の注文 EOS R1はいまプロがテスト中”
- APS-CのEOS R7が新ファーム適用でISO性能がフルサイズ並みに!?
- キヤノン マクロで初めての機能を搭載したマクロレンズを2025年に発売するとの噂
- EOS R5 Mark IIは革新性なく感銘を受けなかったR6 IIIには期待したいとの声
- キヤノン 2025年にR7 II、R10 II、高画素化したEOS R1Xを発表する?
- キヤノン R5 IIの全機能の使用に必須な新バッテリーLP-E6Pの供給状況を調査
コメント
コメント一覧 (6件)
私はスポーツ写真も撮りますが、いくら決定的瞬間であってもトリミングして画素数の小さな画像では報道通信社は受け取ってくれません。
ニュースではなく、雑誌掲載で時間のある時には大変有効な機能だと思います。
こんな不毛なこと言う人すら居るんですね
動画取らない人にとっては動画機能全部いらないんですよね。
動画も手ブレ補正もチルト液晶も 最初はいらないと言われてたけど今じゃ必須になっているので、この人も時期に手のひら返すでしょ
チルト/バリアンのようなハード面や、ソフトでも特定の設定に連なって勝手に有効化されてしまう……とかならともかく、自分で使うか決められるんですから要らないなら使わなきゃいいだけですよね。
そうまでしてR1を貶めたいんでしょうか。
様々な瞬間で被写体に近づけず望遠が足りない事もあるでしょう。
その時には便利かなと思います。
またカメラ内でのアップスケーリングはデータに後加工してない
といった証明が付けられるんじゃないでしょうか?
専門家ではないので詳細はわかりませんが。
いまはフェイク画像が氾濫しているので場合によっては有効な
機能かもしれません。(事件及び犯罪現場等にて)
記事の解説通りR5Ⅱとハード面・ソフト面での共有化による副産物で搭載された機能かと
この件に限らずいつも感じるのですが何故使わない機能に対して不要と声高々に発言する人多いのでしょうか。その機能を引き算すれば数円でも安くなると考えているのであれば、それは多くの場合で間違いです。
搭載してあったとしても使わなければいい話です。全ての機能を余す所なく使い切っているユーザーなんてプロであっても一部です。
ツッコミドコロ満載で腹痛いわ(笑)
そもそも画素数がR5Ⅱの半分ちょっとしかないR1だからこそ画素数増やす機能は必要でしょ
しかもR1はスポーツ撮影には向いてるが、実際このカメラ使う人はスポーツしか撮らない訳じゃないだろうし、スポーツ以外しか撮らない人もまあまあいるから、必ずしも速写性は問われないケースもある
バッテリーグリップあると縦位置撮影しやすく、人物撮影は縦位置撮影が相対的に多くなるから、後付けのバッテリーグリップもあるが、最初から付いてる方が便利と考える人もいるから、それが理由で購入する人もいるのでは?
R1使う方は望遠レンズ使用する人も多いと思うが、その場合焦点距離足りなくてトリミング耐性強いカメラは助かるのでは?
毎度毎度足りない訳じゃないから、必要な時にだけアップスケーリング使えば良いし
先ずは一旦データ収めて、その後採用する写真決まってから、トリミングする時にだけアップスケーリング使う運用方法もあるでしょう
その上、将来的にはアップスケーリングするのにもっと時間が短くなる可能性もある
それが5〜6秒で出来るなら、かなり多い枚数も対応出来る
100枚の写真に17分かかったのが、9〜10分になったらかなり違うから
いずれにしても、今回は珍しくスレ主と意見が合うな(笑)
「別にわざわざ機能を無くす必要もなく搭載されただけなのではないかと思いますね。別に機能はあっても使用しなければ特に問題はないわけですし。」
このくだりは賛成だし
そもそもヒエラルキーとして下のグレードのカメラにあって、上のグレードのカメラにないのは、フラッグシップもあって不都合
しかもこのAIノイズ除去機能もアップスケーリング機能も、R1発売後に他のカメラにもファームアップされるか、これから発売されるカメラの多くには採用される可能性は高い
特に画素数増やしにくいAPSCとか
R3は難しいが、R6Ⅱとかは対象になる気がする
R3にやるとR1が売れにくくなるから(笑)
本来ならR3にはプリキャプチャーはファームアップで搭載しても良いとは思ってるけど
まだ1年半近く販売するんだろうから