富士フイルムのカメラはバージョンアップするとAFが劣化する?
富士フイルムのカメラは新ファームを適用するたびにAFの性能が劣化する可能性があると指摘されています。どのような症状となって現れるのでしょうか?そして解決法はあるのでしょうか?
(前略)
問題の深層
- 昨年、富士フイルムのファームウェアアップデートは信頼性が低かった
- ファームウェア1.00を搭載したX-H2Sをテストしたとき、彼は驚き、富士フイルムがついに最高のレベルに追いついたと思った
- 彼はX-H2Sをいくつかのスポーツイベントや自転車レースで試した
- 彼は2300コマの写真を撮影し、そのうち27コマだけがピントがあっていなかった(98.3%がピントが合っていた)
- 時間が経過するにつれ、ファームウェアを更新するたびにオートフォーカスが悪化した
- 瞳の検出では目にピントが合っていると言っても実際には合っていないことがある
- 10~15コマ/秒ではヒット率が大幅に低下する
- スポーツ写真では5~8コマ/秒でのヒット率は80%から95%の間
- スポーツ写真では10~15コマ/秒でのヒット率は30%から50%の間
- スポーツ撮影の状況が特に厳しい場合(逆光や森の中など)ではヒット率はさらに低下する
- リニアモーターレンズは動画ではそれほど「リニア」にフォーカスしない。彼はリニアモーターの16-55mmと、リニアモーターの18mmを比較したが、16-55mmはスムーズだが、18mmはぎこちない
- ファームウェア7.00では改善され、ヒット率は上昇した。しかしまだ初期のファームウェアのレベルには達していない。
(中略)
富士フイルムの第5世代のオートフォーカスの最初のバージョンは堅実で、現在のものよりはるかに優れていることが示された。堅実な追尾、高速連写時の高いヒット率、滑らかなオートフォーカス、ほとんど脈動のない動作などだ。
従って解決策は実際には非常に簡単かもしれない。富士フイルムは古いAFアルゴリズムを取りだして、第5世代のカメラに戻すだけだ。
しかし現時点ではユーザが選択するのは、富士フイルムが無料で提供してくれたこの他の素晴らしい機能(Reala Ace、赤枠のインジケーターなど)を手に入れるために最新のファームウェアにアップデートするか、自己責任でダウングレードして、新しいフィルムシミュレーションを諦め、約2年前のすばらしいオートフォーカスに再び手に入れるかだ。
(後略)
記事によれば富士フイルムのオートフォーカスのヒット率が新ファームにするほど劣化するとしています。記事ではX-H2Sの例が提示されていますが、第5世代の富士フイルムのすべてのカメラに当てはまる可能性があるようです。
当初はほぼ100%のヒット率だったが、10コマ/秒以上で連写すると現在では50%以下のヒット率になってしまうとしています。これはおそらく瞳認識や顔認識で撮影していて、そのときのフォーカスの合焦率のことだと思われます。
当初は100%近かったのに、その半分以下になってしまうというのは、かなり衝撃的な結果かもしれません。ただ、実際にまったく同じ環境でテストしているわけではないでしょうから、数値では表現されているものの定量的なものではなく定性的である可能性が高いので注意が必要かもしれません。しかし、それでもかなりヒット率が低下していることがわかります。
何が理由だろうと思いX-H2Sのファームウェアの更新状況を富士フイルムのサポートページから確認してみると、AFに関しては様々な改善や変更点が加えられていることがわかりました。
- V2.00
- AF機能の追加と改善
- V3.00
- AIによる被写体検出機能の強化
- AFアルゴリズムの改善による動体追従性能の向上
- V5.03
- 以下のフォーカス設定と撮影条件において、AF合焦精度が向上しました。
- V7.00
- 瞳を検出しているにも関わらず、顔枠内の他被写体にピントを合わせてしまう現象を修正しました。
これ以外は被写体認識に関するような大きな修正項目はないようですので、おそらくこれらのAF機能の追加や、AIによる被写体検出機能の強化、AFアルゴリズムの改善などで、機能改善させているものの実際にはその性能が悪化してしまっている可能性が考えられそうです。
もしかしたら様々な機能を後から追加したことでイメージプロセッサの処理能力が限界になっていて、被写体検出時のフレームレートが低下してしまって、それで被写体認識機能が低下している可能性も考えられそうです。
せっかく新ファームを公開してくれているのにそれでAF性能が悪化している可能性があるとしたらちょっと残念ですね。
さらに「富士フイルム 大口径標準ズームXF16-55mmF2.8 R LM WR Mark IIを開発中!?」では富士フイルムの新レンズの噂について詳しくお伝えします。
(記事元)FujiRumors
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