フィルムカメラブームは来ているのか?
スマートフォンでは表せない「レトロ感」があると昔ながらのフィルム写真に魅了される若者らが増えている。
家電量販店では、デジタルカメラの普及で高価格帯のフィルムカメラが姿を消す中、レンズ付きフィルム(使い切りカメラ)などの手軽なフィルムカメラの売り場が充実しつつある。
ヨドバシカメラマルチメディア吉祥寺(東京都武蔵野市)では、フィルムカメラの棚を新設。担当者は「生まれた時からデジタルで育っている若い人にとってアナログは新鮮に感じるようだ」と話している。
-JIJI.COM
フィルムカメラ売り場の拡充が進んでいるようです。上記の記事は一部引用したものになりますので、全文は記事元リンクからご覧ください。記事によれば、フィルムカメラに憧れる若い人が増えていて、使い捨てカメラなどのフィルムカメラ売り場が充実してきているそうです。
それでは、若い人はフィルムカメラのどのようなところを気に入っているのでしょうか?その理由には以下のようなものがあるようです。
・デジカメのほうが鮮明に写るがレトロな雰囲気が気に入っている
・中古を4万円で購入
・シャッター音もお気に入り
・すぐに見られないというのも楽しい
・撮影したときの気持ちをフィルムカメラのほうが覚えている
・コロナ渦で新しい趣味として始めた
・1枚撮影するのに時間をかけるので写真への愛着がわく
・予想外の写真が撮れるのが楽しみ
・現像に出すと3時間でスマホで閲覧可能
・フィルムカメラ専門店でも20代、30代の女性が倍以上に増えている
ただし、カメラの撮影に関しては人それぞれのようで、完全マニュアルの一眼レフのフィルムカメラを利用している人もいれば、露出、AFも自動のフルオートのコンパクトフィルムカメラも利用している人もいて、それぞれ楽しみ方が違うようです。
前者の人はシャッター速度や絞りからすべてを自分で設定し、フォーカスも当然マニュアルで、後者の人はシャッターボタンを押すだけで撮影できるようなオートカメラを利用しています。完全マニュアルで撮影している人は、自分でシャッター速度や絞りを決めて撮影することで楽しんでいて、コンパクトフィルムカメラで撮影している人は、現像してからでないと画像をみられないわくわく感といったものや、撮影された後の写真の粒子感といったものを好んでいるようです。
フィルムカメラブームをNikon Z fcにつなげられるのか
ニコンが先日発売して品薄状態になっているNikon Z fcですが、こちらはどちらかというと、シャッター速度や絞りを自分で設定して撮影を楽しむ人向けのカメラになっているのだと思います。ポストビューがすぐみられますし、EVFがあるので撮影後の画像はすぐに確認できてしまうわけですが、それでもある程度の撮影を楽しめるカメラではあると思いますね。富士フイルムの一部のカメラにもその楽しさはあると思います。そしてもちろん、単純にデザインが可愛いから購入したいという人にも向いていると思います。
明日にならないと撮影した画像をみることができないということも機能的には可能だと思います。例えば、「明日にならないと見られない」設定にして撮影した画像は24時間経過しないとみられないといったことも可能だと思いますが、ミラーレスにその機能を実装することは現実的ではないように思えます。
問題はそのようにフィルムカメラを購入したいなと思っている人とレトロ風ミラーレスを、どのようにすれば結ぶことができるのか?というところだと思いますね。なのでZ fcのようなカメラでも、自分でシャッター速度や絞りを変更して、マニュアルフォーカスでの撮影ができますよということを知ってもらうことが重要なのかな?と思います。
あと、個人的には富士フイルムのフィルムシミュレーションや、フィルムから現像した写真の粒子感などをシミュレーションする機能があればいいのになと思います。
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