不便なカメラアプリDispoが人気
大人世代には懐かしい、「使い捨てカメラ」を模した写真SNSアプリ「Dispo(ディスポ)」が、Z世代を中心に人気となっています。Dispoは写真の仕上がりが翌朝9時まで見られないことが特徴です。スマホやデジカメならその場で写真を確認できるので失敗はありませんが、Dispoはフィルムカメラのように現像されるまでわからない仕掛け。
「そんな不便な……」と、当時を知る大人は思いませんか? でも、Z世代は新鮮に感じるようです。
最近、何やら人気になっているDispoの話題です。Dispoはスマホ用のカメラアプリで、密かにブームになっています。現在、スマホ用には様々なアプリがあって、スマホに添付されている純正のカメラアプリで十分という人もいれば、シャッター音なしで撮影したいので無音カメラアプリを導入しているという人がいたり、様々な加工をしたいので専用のアプリを入れているという人もいると思います。
Dispoについては2月末頃に正式リリースされたのですが、その後、20代前半ぐらいの人々からSNS上で話題になり、急速に広まっていったようです。どのような特徴があるのでしょうか?
まず、DispoはDisposableの略で、いわゆる使い捨てカメラという意味の言葉の略称です。なので、基本的には使い捨てフィルムカメラを再現したアプリということが言えると思います。アプリを起動すると、画面上に小さなファインダーが表示され、それを除いて撮影するような感じになります。いわゆる使い捨てカメラの光学ファインダーを再現したような画面になっています。ファインダーは実際の使い捨てカメラのファインダーのように小さく、どのように現像されるのかは、ファインダーからはよくわからないようになっています。
そして、最大の特徴は撮影した画像は翌日の9時にならないと見られないというところです。撮影した画像はクラウド上に保存され、スマホ上にはデータは残りません。そして撮影した画像は翌朝の9時以降に公開され、公開された後であれば、まとめてスマホ上にダウンロードする形で保存することができます。
画像は以前の使い捨てカメラで撮影したようなエフェクトがかかった画像になります。ちょっとやわらかい画質になり、さらに使い捨てカメラ独特の歪みみたいなものも再現されていることがわかります。
このことから、撮影された画像がレトロな画像に見えるということで、いま話題の「昭和レトロ」な感じで面白いということのようですね。
不便さが楽しいに変わるとき
以前にもフィルムカメラで撮影するのが人気になっているというような報道もありました。そのときにも、やはりすぐに撮影した写真をみることができるのではなく、現像しないと写真がみられないということが、一枚一枚の写真の撮影に力が入るし、現像された後になってはじめて写真をみることができるので楽しみがあるという、新しい写真撮影の楽しみ方に関する記事でした。
それをスマホアプリで実現したのが、今回のDispoと考えることができるようです。現像するのにはお金がかかりますから、ならばそれをアプリ上でやってしまえというのは、いまのスマホ全盛の時代の新しい試みだなですよね。
しかし、本来はフィルムカメラで不便だった「現像が必要」のおかげでデジタルカメラの利便性が認められ、デジカメが発展していったのですが、今ではその不便があったほうが写真撮影が楽しく感じるようになるというのは、なんか矛盾していて面白いですよね。何が売れるのか、何が楽しいのかは本当に人によって異なるし、難しいものだなと改めて思います。
ただ、物理的なサイズについては、やはり小さくて軽量なほうがいいという方向性は変わらないように思えます。カメラは重くてかさばるし持ち運びが不便だけど、それだから楽しいという時代はくるのでしょうかね?
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