f/1.4のレンズで十分だ f/1.2が有利に働くシーンはごく限られている?

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解放f/1.2のレンズは多くの人にとって過剰!?

要約

写真はトレードオフの芸術である。シャッタースピードを上げれば、絞りは絞らなければならない。ISO感度を上げれば露出は稼げるが、画質は低下する。最大開放F値が明るくなれば、コストも重量も増える。すべてはギブ・アンド・テイクの関係に基づいており、これらの要素のバランスを取ることが成功の鍵となる。

写真は複雑な芸術であり、習得までの道のりは険しいが、大きな誤解のひとつが、「高価なレンズほど写真が良くなる」という考えである。これは特にf/1.2の単焦点レンズについて語る際に顕著である。

明るい単焦点レンズというと、一般的には85mm、50mm、35mmを指すことが多い。これらはいずれもf/1.2まで設計可能であるが、同時にf/1.4でも広く製品化されている。そしてこのf/1.4とf/1.2の差において、より明るいレンズの恩恵は急激に小さくなる。

f/1.2まで追い込まれたレンズについては、得られるものがわずかであるにもかかわらず、サイズと重量の増加、そして価格の大幅な上昇が主な問題点だと感じている。

光学的な利点も実際にはごくわずかである。f/1.4からf/1.2への差は、わずか1/3段分の光量増加に過ぎず、被写界深度の差もほとんど知覚できない。私自身、多くの状況でf/1.4すらあまり使わない。むしろ被写界深度を深くしたい場面のほうが多いからだ。

かつて高感度性能が低かった時代には、わずかな光量増加が切実に必要だった。しかし現在では高ISOでも十分な画質が得られるカメラが一般的であり、以前なら躊躇していた数値までISOを上げることができる。

ポートレート写真では浅い被写界深度が好まれることが多い。私も必要に応じて85mm f/1.8程度のレンズは持っていたいと思う。しかし多くの場合、被写体の目がセンサー面と完全に平行でなければ、f/1.8でも片目がピントから外れてしまう。鼻がぼやけるのもあまり好みではないし、斜め構図の撮影はさらに難しい。私のポートレート撮影の多くはf/4やf/5.6で行っており、その場合f/1.8ですら過剰である。

もちろん、f/1.2が有利に働く場面も存在するが、それはごく限られていると考える。スタジオ環境で創造的に極浅被写界深度を使うプロであれば、その追加コストを受け入れる理由もあるだろう。しかし多くの人にとっては、f/1.2がもたらすわずかな利点のために、増加する重量と価格を受け入れる価値があるかどうかを慎重に考えるべきである。

浅い被写界深度が必要な場面に備えてf/1.4の単焦点レンズを検討するのは大いに賛成だ。しかし、f/1.2がもたらす差が本当に必要かどうかは一度立ち止まって考えてほしい。レンズ選びは常に「適材適所」であり、本稿があなたにとって最適な道具を見極める一助となれば幸いである。

自分にとって必要かどうかが重要!?

解放f/1.2のレンズを購入する前に、もっとよく検討してみてほしいとPetaPixelが伝えています。上記は一部を要約したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。

記事では写真が「トレードオフの芸術」であるという指摘がされていて、このあたりは確かに様々なトレードオフがあるなと感じます。絞り、シャッター速度、ISOに関しては完全にトリレンマとなっていて、何かを犠牲にしないとならないシーンはよくあると思いますね。暗いところであれば、絞りを開けるか、シャッター速度を長くするか、ISO値を高めに設定するしかありません。

解放がf/1.2のレンズにも、このようなトレードオフがあり、より解放f値が小さくなるものの、価格や重量、サイズといったものが増加するというデメリットを抱えてしまいます。また、それに対してf/1.4レンズの差が1/3段であることを考えると、それに合うメリットがあるかどうかを考えなければならないのは、その通りなのかにとも思います。

とはいえ、f/1.2レンズの魅力がまったく無いかというと、決してそんなことはありません。特に、光量が極端に少ないシーンでの撮影や、背景を極限までぼかして被写体を際立たせたいとき、f/1.2の明るさと浅い被写界深度は確かな武器になりますし、f/1.2ならではの描写に拘る人も多いと思いますね。

さらに最近では解放からも非常にシャープなレンズが増えていますので、価格や重量、サイズが気にならなければ十分にf/1.2も選択肢に入ってくるのではないかと思います。

結局は、そのレンズでどのような表現をしたいのか、自分にはどのレンズで十分なのかをよく考えようということになるのでしょうね。

PetaPixel

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コメント

コメント一覧 (6件)

  • 記事に完全に同意します。

    「レンズでどのような表現をしたいのか、自分にはどのレンズで十分なのか」ということなのですが、f1.2とf1.4の描画の差はないに等しいです。

    現在のカメラであれば、f1.2とf1.4で高感度の差もありません。

  • 誰が考えてもこれが「RF45mm F1.2 STM」の事を言ってるのがわかりますね。キヤノンアンチのPetaPixelらしい記事。

  • 本当は自分の撮る程度の写真ならf/1.8で十分なんでしょうが、やはりf/1.4あるいはf/1.2の世界を見てみたいと思い気が付けば恐ろしくて楽しいレンズ沼にズブズブとはまっているのが現状です。
    ミラーレス一眼になってマウントの制約が少なくなったのでなおさらです。

  • 重要なのはF値というよりレンズのグレードだと思います
    高いレンズでしか表現できない写りもあります
    その一要素として明るいレンズを買ってしまうのです

  • F1.2は確かに中途半端な感じがします。
    どうせならF1.0まで明るくしないとF1.4との差は小さく恩恵も少ないですね。
    F1.2が高級ラインでF1.4が並レンズだったら明るさ以外の要素も踏まえてF1.2レンズのほうを選ぶ理由になりますが、F1.4レンズも高級ラインだと大きく重く高価なF1.2レンズを選ぶ理由はだいぶ少なくなりますね。

  • 理論的な必然性を問われると難しいですね。1/3段が被写界深度やボケの大きさ、ISO感度の差に及ぼす影響は大きくないです。
    とはいえボケ質の差だったり、重さにしても気にならない場面は多々あったりで、変える気は特に湧かないです。無邪気に周りに勧めようとも思いませんがね。
    F1.4とF1.8だって数値上は2/3段差しか無く、使い方次第で差が出る場面もあれば出ない場面もあります。「f/1.4がもたらす差が本当に必要か〜」でもあるのかな、と。

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