Nikon ZR レビュー
すべての画像は修復不能なほど破損しているが、R3DとN-RAWはProRes RAWよりも良好な挙動を示している。片方がピンクがかるところで、もう一方は緑がかる。そのため、露出ラティチュードは8ストップが限界だ。R3Dの実装にはさらなる可能性があると思われるが、現時点では前述のようにハイライト側のストップが犠牲になっている。
文脈として、Panasonic LUMIX S1 IIはDR Boost「ON」で10ストップ(「OFF」で9ストップ)を記録しており、代償としてローリングシャッターは大きい。LUMIX S1 IIの結果をもう一度確認することを強く勧めたい。露出ラティチュードの性能において、LUMIX S1 IIがどれほど優れているかが明確にわかるはずだ。Sony A9 IIIはグローバルシャッターセンサーを搭載し、10-bit内部圧縮コーデックを使用して9ストップの露出ラティチュードを示した。そしてもちろん、露出ラティチュードにおける王者は依然としてARRI ALEXA 35であり、12ストップを記録している。
Nikon ZRは、画質の観点から見て、この価格帯では非常にバランスの取れたパッケージである。ローリングシャッターは非常に小さく、ダイナミックレンジは平均的だが許容範囲内。露出ラティチュードは平均的な8ストップで、フルサイズのコンシューマーカメラとしては中間的な位置づけとなる。REDCODE RAW NEによる内部収録とREDのカラーサイエンスにより、美しい映像が得られる(ただし、前述のように改善の余地はある)。内部RAW形式は3種類から選択可能で、R3Dワークフローを使用することで他のREDカメラとのマッチングも良好だ。
同価格帯のカメラではバランスが取れている
Nikon ZRの動画撮影におけるレビュー記事をCineDが公開されています。上記はまとめ部分を引用したものになりますので、全文は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
動画関係に詳しくないので、あまり評価することができないのですが、記事ではNikon ZRで撮影したR3DとN-RAWの露出ラチチュードは8段分が限界だとしています。これは、LUMIX S1IIとDRブースト時の10ストップ、α9 IIIの内部圧縮コーデック時の9ストップと比較すると低い結果となりますね。
しかし、価格から考えると、Nikon ZRは画質という意味でバランスが取れた製品で、しかもLUMIX S1IIと比較するとローリングシャッター歪みが少なく、ダイナミックレンジも平均的でまずまずという評価になっていますね。そしてR3Dのワークフローを利用すれば、他のREDカメラとほぼ同等の画質が得られるとしています。
REDのカメラは高価格ですので、Nikon ZRの価格で近い画質を得られると考えるとコストパフォーマンスはかなり高いカメラなのかもしれません。
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Nikon ZR 主な仕様
| 型式 | レンズ交換式デジタルカメラ |
| レンズマウント | ニコン Z マウント |
| 有効画素数 | 2450万画素 |
| 撮影素子 | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー(フルサイズ/FXフォーマット) |
| ボディー内手ブレ補正 | イメージセンサーシフト方式5軸補正 |
| シャッター | 電子シャッター、電子シャッター音あり |
| シャッタースピード | 1/16000~30秒 |
| フォーカスポイント | 273点(シングルポイントAF時)、299点(オートエリアAF時) |
| 連続撮影速度 | ・低速連続撮影:約1~7コマ/秒 ・高速連続撮影:約16コマ/秒 ・高速連続撮影(拡張):約20コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャー +(C15):約15コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャー +(C30):約30コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャー +(C60):約60コマ/秒 ・ハイスピードフレームキャプチャー +(C120):約120コマ/秒 |
| ISO感度(推奨露光指数) 動画撮影時 | 撮影モードM:ISO 100~51200、ISO 51200に対し約0.3、0.7、1段、2段(ISO 204800相当)の増感が設定可能 感度自動制御が可能、制御上限感度が設定可能(R3Dモードを除く)※動画記録ファイル形式R3D NE 12-bit(R3D)設定時は、ベースISO感度として低感度(ISO 800)または高感度(ISO 6400)を選択可能※階調モードHLG設定時は、ISO 400~51200※階調モードN-Log設定時は、ISO 800~51200 ISO800に対し約0.3、0.7、1段、1.3段、1.7段、2段の減感が可能撮影モードP、S、A:感度自動制御(ISO 100~Hi 2.0)、制御上限感度が設定可能オート:感度自動制御(ISO 100~51200) |
| ダイナミックレンジ | 15+stops(Log3G10) |
| 映像圧縮方式 | R3D NE(12bit)、N-RAW(12bit)、Apple ProRes RAW HQ、Apple ProRes 422 HQ、H.265/HEVC(8bit/10bit)、H.264/AVC(8bit) |
| 画像モニター | バリアングル式/4.0型LCDモニター(タッチパネル)、アスペクト比16:10、約307万ドット、表示最大輝度1000cd/m2 |
| 記録媒体 | CFexpress(Type B)、XQD、microSD |
| 寸法(幅x高さx奥行き) | 約134×80.5×49mm |
| 質量(重さ) | 約630g(バッテリー及びメモリーカード2枚を含む、ボディーキャップ、デジタルアクセサリーシューカバーを除く)、約540g(本体のみ) |




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