ニコンの車載カメラの仕組みが判明
以前にニコンが発表した三菱ふそうとの共創で実現した車載カメラについて、どのような技術なのか次第に明らかになってきました。この記事では、ニコンの車載カメラの仕組みについて詳しくお伝えします。
望遠レンズと広角レンズが一体化したレンズとは
以前にニコンが発表した望遠レンズと広角レンズが一体化した車載カメラについて、どのような技術なのかわからず、かなりもやもやしていた人も多かったのではないかと思います。今回、海外のニコンのサイトで、このカメラについて説明した動画を発見したのでお伝えしたいと思います。
動画はYoutubeなどではなく、サイト上で公開されており、当サイトでシェアすることができないため、動画の視聴は本記事下部の記事元リンクからご覧ください。
この車載カメラについて、ニコンはプレスリリースで以下のように説明をしていました。
1. 望遠レンズと広角レンズの一体化を実現
望遠レンズと広角レンズの一体化を実現し、遠方と周辺を同時に撮影することが可能。遠方と周辺の光軸が同一のために視差が生じないことから、車載カメラであればAIが車両周辺の情報を画像認識する際に、遠方で認識した標識や他車をトラッキングしても、対象を見失ったり二重に認識したりする問題を減らすことができます。
このように望遠レンズと広角レンズの一体化を実現したと記述されていて、光軸が同じなので視差が生じないなどのメリットが説明されていることがわかります。
単純に望遠レンズと広角レンズで撮影した画像を合成するだけでは、そのレンズの取り付け位置の違いや、振動などでカメラの取り付けバランスが崩れてしまった場合には、合成した画像に同じ人が複数写り込んだり、一時的に撮影されていた人が消えてしまうなどの問題がありました。しかし、1つのレンズで広角と望遠を実現することができれば、そのような問題がなく一つの画像として処理をすることが可能になります。
そのような仕組みをどのように実現しているのかが問題なわけですが、それを説明したのが上記の画像です。
画像をみると、画角の狭い赤色の光はまっすぐすすみ右側にあるイメージセンサーが受光していることがわかります。一方で、画角の広い青色の光は、途中で斜め45度に設置されたミラーで上部に反射され上側にあるセンサーが受光していることがわかります。それにより広角部分と望遠部分を別々のセンサーが受光することで、望遠レンズと広角レンズを一体化することができているようです。
このミラーについては、真ん中な穴があって中央部分(望遠部分)だけがまっすぐ進むようになっているのか、ソニーのトランスルーセントミラーのように半透明になっていて光の一部が反射せずまっすぐ進むようになっているのかは不明です。
レンズについては、おそらく周辺部分が広角レンズになっていて、中央部分だけが望遠レンズとなっていて、それぞれセンサーに導かれて合成されるという仕組みとなっているようです。
以下に実際に撮影された画像がありますが、画像の中央部(下記の写真では画像の中央上部=横断歩道の下あたり)だけちょっと色味が違うことがわかります。この部分が望遠部分になっていると思いますね。
こうすることで中央部は望遠レンズなのでより遠くまではっきりと撮影でき、距離があっても人がいることや車がいることなどを認識できるようになるという仕組みになっているようです。
これで広角と望遠が一体化している仕組みについて、なんとなくわかった感じがしますね。ちょっとスッキリしました。
さらに「ニコン フルサイズのローエンドモデル Nikon Z1(仮称)を計画していた!?」ではニコンのエントリークラスのフルサイズカメラの噂について詳しくお伝えします。
(source)ニコン
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コメント
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原理としては RICOH THETA のようなカメラに画像認識とデジタルズームを
搭載したようなカメラですね。
レンズは超広角レンズを前後2個でターゲットをデジタルズームで拡大している
ようです。
ニコンもこういう車載用カメラを出す時代になったんですねぇ。
上側が広角域、直線上のが望遠域をカバーしているという感じでしょうか。
分光させた後に異なるレンズを配置して2つの焦点距離に対応したのは面白いですね。
確かに高い認識能力を発揮するためにはそれぞれで分けて高精細に写した方が効果的でしょう。