EOS R5 Mark IIの在庫不足が深刻
欧州各国ではEOS R5 Mark IIの入荷が限定的になっている可能性があるようで、なかなか入手できない状況が続いているようです。この記事ではEOS R5 Mark IIの供給状況について詳しくお伝えします。
EOS R5 Mark IIは顧客や小売り業者にとって、その在庫状況はフラストレーションがたまる発売となった。世界各国でまだ長い予約待ちリストがあり、キヤノンからの情報提供が不十分であると感じている人も多い。
EOS R5 Mark IIの注文は手に入れるまで6ヶ月以上かかる可能性があるという新しいニュースもあった。キヤノンはサプライチェーンの問題が原因だと公表したが詳細を述べていない。どういうわけか、キヤノンは供給状況のお知らせから、このサプライチェーンの問題に関するコメントを削除した。最後の更新は9月9日だった。イギリスでは少数のカメラが倉庫に届いたということだが、長い予約待ちリストをカバーするには不十分だ。イギリスは他の国々と比較して初期の割り当てが非常に少ないようだ。
EUの小売業者にも少数のカメラが届き始めており、在庫がある小売業者は注目されている。北米でもカメラが届き始めているが、予約注文に回っているようで、リストは先月ぐらいから再び増加している。
6ヶ月待ちというのは新規注文に対する最悪のケースかもしれないが、来年3月前に問題が解決することを期待している。
供給不足の理由は何か
記事ではEOS R5 Mark IIの供給状況があまりよくないことを伝えています。当サイトでも以前の記事で指摘していましたが、EOS R5 Mark IIの供給状況のお知らせには、当初、世界的な供給不足の表記がありましたが、今ではその表記は削除され、想定を上回る注文のみが供給不足の理由となっています。
また先日は、EOS R5 Mark IIのバッテリーが供給不足になっていることも確認されています。
まず供給状況のお知らせから世界的な供給不足といった言葉がなぜ削除されたのかは現在のところ不明です。実際にはサプライチェーンに問題を抱えていなかったため削除して可能性もありますし、責任を他人になすりつけるように思われる可能性を排除したかった可能性もあるのかもしれません。このあたりは想像するしかありません。
またEOS R5 Mark IIとバッテリーが供給不足になっていることについては、単純にそれぞれの製造に必要な部品や、バッテリーを他社に製造依頼している場合には、その委託先が何らかの理由でバッテリーを供給できない可能性も考えられると思います。一方で、バッテリーそのものがボトルネックになりEOS R5 Mark IIの出荷にも影響を与えている可能性も考えられそうです。
バッテリーを同梱せずに発売するわけにはいかないため、どうしても入荷したバッテリーの数しか製品を発売することができなくなってしまいます。バッテリーが供給不足になっている理由はわかりませんが、バッテリーがないのでEOS R5 Mark IIの出荷が少数に留まっている可能性は考えられそうです。
また国によって供給の濃淡もあるうです。欧州では比較的少数で北米では最初の入荷は欧州と比較すると供給数量が多かった可能性が指摘されています。この理由について、製品は発売日までに各国の店舗に供給する必要があるわけですが、工場から遠い国には時間的に優先して製品を輸送しているはずです。その途中で部品不足になり生産数が制限された場合、最初に輸送した国に対しては供給が潤沢で、工場から近い国への供給は少量になってしまったという可能性も考えられるのかもしれません。このため欧州と北米で供給数が異なる可能性も考えられそうです。
いずれも結局は想像するしかないわけですが、それでもバックオーダーがどんどん積み上がり、またそれを解消できるだけの供給ができていないことは事実のようです。キヤノンがそれまで想定していた月産の生産台数を大幅に下回る数量しか供給できていない可能性もあり、しばらくは供給不足が続くのかもしれません。
EOS R5 Mark II | EOS R5 | |
センサー | 裏面照射積層CMOSセンサー | CMOSセンサー |
---|---|---|
アクセラレータ | 搭載 | |
静止画記録タイプ | JPEG、HEIF、RAW、C-RAW | JPEG、HEIF、RAW、DPRAW、C-RAW |
動画記録タイプ | RAW、XF-HEVC S YCC422 10bit、XF-HEVC S YCC420 10bit、XF-AVC S YCC422 10bit、XF-AVC S YCC420 8bit、News Metadata | ALL-I、IPB、RAW |
フォーカスブリージング補正 | 対応 | |
視線入力 | 対応 | |
AFエリア分割数(動画) | 最大975分割(39×25) | 最大819分割(39×21) |
測距輝度範囲(静止画) | EV−6.5〜21 | EV‒6.0~20 |
測距輝度範囲(8k動画) | EV−4.5〜21 | EV‒3~20 |
AFエリア | スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、全域AF、フレキシブルゾーンAF(AF1、AF2、AF3) | 顔+追尾優先AF、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、ゾーンAF、ラージゾーンAF(縦)、ラージゾーンAF(横) |
測光センサー(静止画) | 6144分割(96×64)測光 | 384分割(24×16)測光 |
シャッター(静止画) | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター、撮像素子によるローリングシャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
電子シャッター(静止画) | 1/32000~30秒(条件あり) | 1/8000~30秒 |
電子シャッターシンクロ同調 | 1/160秒 | - |
電子先幕シンクロ同調 | 1/320秒 | 1/250秒 |
高速連続撮影 | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約30コマ/秒(電子シャッター) | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約20コマ/秒(電子シャッター) |
メカシャッター連続撮影可能枚数 | RAW:約230枚 | RAW:約66枚 |
手振れ補正効果 | 最大8.5段 | 最大8.0段 |
マルチアクセサリーシュー | 対応 | |
8k動画(最大) | 8k 60p | 8k 30p |
USB通信 | USB 10Gbps(SuperSpeed Plus USB/USB 3.2 Gen 2)相当 | SuperSpeed Plus USB(USB 3.1 Gen 2)相当 |
サイズ | 約138.5×101.2×93.5mm | 約138.5×97.5×88.0mm |
重量 | 約746g(バッテリー、カードを含む) | 約738g(バッテリー、カードを含む) |
WiFi 6Ghz | 対応 |
(記事元)CanonRumors
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コメント
コメント一覧 (3件)
単純に月当たりの生産台数(16,000台)以上に初期の注文が大きすぎるだけかと
思います。
当該台数を世界中にばらまいたら各国の入荷数など極僅かです。
バッテリーは関係ないと思います。
ヨドバシのバッテリーの入荷時期を見てもつじつまが合いません。
生産台数は当初の予定から増やすことは事実上困難です。
カメラ一つ作るのにキヤノンを頂点として多くの協力工場があり
ピラミッド構造のようになっているので当初の予定を変更すると
混乱します。
末端の企業は最悪、最初の波が去った後、設備投資を回収できず
倒産することもあるかもしれません。
協力工場の経営の安定のためには初期需要対応は難しいです。
月産16000台しか作らなければ全然足りない
仮に3ヶ月分初期ロット用意しても、あっという間になくなる
発売すぐに欲しい人は20~25万人はいるのでは?
1年から1年4ヶ月分に相当
そこから初期ロット3ヶ月分引いても9ヶ月から1年1ヶ月は残る
多分2万台とかに増やしてる可能性はあるが、それ以上は難しいのかも知れない
長く作って長く売りたい企業のスタンスだから
月産5万台も作れば仮に初期ロットが5万台であっても殆ど納期待ちも発生しないで手に入れられるんだろうけど、そうすると1年経つとパタッと売れなくなるのは見えてる
個人的には最初の1年間は通常の2倍生産して、2年目からは半分に減らすやり方は悪くないと思うけどね
毎年1〜2台は新カメラ発売するんでしょうから