ニコンとRED社の結婚
ニコンがRED社を買収することになりました。このことが超高速カメラと言われているNikon Zhの噂と関係がある可能性も考えられるようです。どのような関係があるのでしょうか?
(前略)
最新のハイブリッドカメラのNikon Z 9とNikon Z 8の登場以来、ニコンは写真撮影に加え、プロフェッショナルな映像制作のための高度で深い選択肢を提供している。特にN-RAW(TicoRAWに基づく)という圧縮RAW動画フォーマットを使用しており、これがニコンとRED社を接近させたものだが、必ずしも最良の条件ではなかった。
(中略)
買収額はニコンとRED社が明らかにしていないが、プロフェッショナル向けのカメラやVlog向けのカメラに既に注力しているニコンにとって、単なる製品の拡充以上のものだ。これは動画技術をエコシステムにより深く統合する戦略的な前進だと思われる。ニコンは、特に議論の的となっていたRAW動画圧縮技術やカラーサイエンスなど、RED社のシネマカメラに関するノウハウを活用することができる。
(中略)
ニコンは今やRED社の全ての特許、特に4k、6k、8kのRED社のカメラの画像に含まれる膨大な情報を管理するためのREDCODE RAWに関する特許を保有しているようだ。メーカはそれらを自社のハイブリッドカメラに統合することができるだろう。他のメーカにRAW圧縮技術をライセンス供与するかどうかは、今後の問題となるかもしれない。
(中略)
またニコンは、V-Raptor(X)やV-Raptor(X) XLのようなカメラに搭載されている最新のグローバルシャッターセンサーを利用することができるかもしれない。もしかすると、このタイプのセンサーを搭載したと噂されているNikon Zhに関する噂は、RED社の買収時に漏れた噂話から来ているのかもしれない。
(後略)
Nikon Zhの噂との関連性
海外のカメラ関係のサイトでもニコンとRED社の今回の買収に関しては興味の的となっているようです。上記は一部を引用したものになりますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、フランスのphotorendによれば、ニコンはシネマカメラ市場への参入に遅れていていたとしています。そして、いまはスマホカメラに押されている静止画用のカメラは、動画にシフトすることで生き残りを図っていると指摘しており、そのためにニコンもシネマカメラ市場への参入は必要だったはずだという意見のようです。
今後、市場が縮小する可能性があるシネマカメラ市場の参入に否定的な意見もありますが、こちらの記事はどちらかというと肯定的に捉えているようですね。
また、ニコンが完全にシネマ市場に参入して自社だけのエコシステムを構築しようとしている場合には、今後のRED社のカメラはZマウントになることは間違いないだろうとしています。この場合、RED社が保有しているREDCODE RAWに関する特許の技術利用を他社に認めるかどうかが問題になるだろうとも指摘していますね。
もし最大限に利益を得ようとする場合には、他社への特許の使用を拒否するという選択肢もあるのかもしれません。また、これはニコンだけで決めることができるわけではなく、株主の存在も考えなければならない問題です。というのも、株主によっては短期的な利益を最大限に求める人もいるわけで、もしそのような株主が多いようであれば、逆に利益相反ということで他社に特許技術を認めるという選択をした経営陣が訴訟される可能性もあるかもしれません。
この記事でニコンユーザにとって興味深いのは、Nikon Zhに言及しているところかもしれません。このNikon Zhはグローバルシャッターセンサーを搭載したα9 IIIと同等の機能があり、ひょっとしたらグローバルシャッターセンサーを搭載しているかもしれないと噂されているカメラです。
このカメラの噂は、ニコンがRED社を買収するということから流れてきた噂である可能性を指摘しています。つまり、ニコンがRED社を買収するのではという噂があり、そこからニコンがグローバルシャッターセンサーを搭載したカメラを発売する可能性があるのではと考えた人がいたのではないかということですね。
もちろん逆のパターンもあるかもしれません。ニコンがRED社を買収することがほぼ確定していて、それならRED社のグローバルシャッターセンサーを利用してカメラを作ろうと考え、その情報が漏れて噂として流れている可能性もあると思います。
これらは、当然ですが、筆者や、この記事の「妄想」なので確かかどうかわからないのですが、妄想好きにとってはとても面白い話だなと思いました。
さて、ニコンによるRED社の買収でシネマカメラ市場にニコンが参入するのか、そしてグローバルシャッターセンサーを搭載したカメラをニコンが発売する可能性があるのかどうか、非常に興味深いですね。
さらに「ニコンの新型カメラNikon Zhの噂の全貌 これまでの噂を徹底解説」では、これまで流れていたNikon Zhと思われる噂について詳しくお伝えします。
(記事元)photorend
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コメント
コメント一覧 (3件)
CP+では新型機のカケラも発表されず、少々拍子抜けな気もします。
Z9hやZ50ii、そしてZ6iiiと本体もレンズも音沙汰なしです。
そろそろ動きを見せてほしいですね。
買収の発表があった以上、今後のカメラ、早ければ直近の
Zh や Z6III に RED の技術が含まれる可能性もありそうです。
ファームアップでの噂でアナモルフィックレンズへの対応や LogC4 への対応がありましたがこれらは RED 社の技術に依るものかもしれませんね。
RED 社のグローバルシャッターセンサーは高ダイナミックレンジでその分カメラの値段も法外に高いので
α9III のセンサーとは分けて考えた方が良さそうです。
REDの技術を組み込んだニコン機が出るとしても暫く時間が掛かるでしょうから、この噂は時期尚早のような気がします。
センサーサイズも違いますしね。
とはいえ、REDが提唱する『1台のカメラで静止画も動画も撮影できる』ことを意味するDSMC(Digital Still Motion Camera)はまさしく今のミラーレスカメラ(フランス記事的にはハイブリッドカメラ)なので、ニコンとRED両社の長所を生かし相乗効果で良いカメラが出てきてほしいものです。