なぜEOS R3はEOS R3なのか
なぜEOS R1と呼ばないのか?
R3がEOS-1D X Mark IIIでできることの、ほとんどすべてを実現できるできることを目的にしていくと見られるならば、なぜキヤノンはEOS R1と呼ばないのだろうか?私の考えでは3つの可能性がある。
推論1 EOS-1D X Mark IIIはまだ新しすぎる
EOS-1D X Mark IIIはまだ輝きを得ていない。キヤノンは伝統的にハイエンドのスポーツカメラをオリンピック前に発売してきた。しかし、2020年の東京オリンピックはまだ実施されていない。EOS-D X Mark IIIは、まだ日の目を浴びていないことになる。オリンピックの開催日が遅れたにも関わらずEOS R3の開発は続けられていたので、EOS-1D X Mark IIIの購入者が彼らの資金を使う良い機会の前に登場してしまった。
推論2 EOS R3は高速モデル、EOS R1は高解像度モデルになる
2つめの可能性は、R3が高速モデルに対して、R1は高解像度モデルになるというものだ。フルサイズの1Dsをプロフェッショナルに必要な高解像度として、そしてスポーツ向けに高速なAPS-H 1Dを提供していたような、キヤノンのこれまでのアプローチと一致するものだ。これらは比較的高解像度で、高速かつフルサイズセンサーを提供するEOS-1D Xに統合されていったように見られるが、高解像度の定義が高速カメラでは対応できないほど高くなっており、キヤノンが2台のカメラにするという戦略を決断することは、恐らく理にかなっている。
推論3 R3は優れているように見えるが、R1には完璧が必要
3つ目の可能性は、キヤノンがEOS-1D X Mark IIIをすべての面で超えることできるまで、「1シリーズ」という名称を使いたくないということだ。これまでに発表された仕様は、EOS R3がEOS-1D X Mark IIIに匹敵することを示しているが、究極のテストは1D XユーザがEOS R3で同じように仕事をし、信頼できると感じるかどうかだろう。
なぜEOS R3はEOS R1という明証できないか?という意見が掲載されています。上記は一部を引用したもので、全文は長文でとても面白いので記事元リンクからご覧ください。
EOS R3は、ほとんどEOS-1D X Mark IIIの性能に近いばかりか、それ以上の性能の部分もあることから、なぜEOS R1という名称にしていないのか?ということは以前から噂になっていました。
ちなみにロシアのキヤノンによれば、EOS R3はフラッグシップではなく、EOS R1こそがフラッグシップであり、EOS R5とEOS R1の間を埋めるものがEOS R3だとしています。
■ なぜEOS R1ではなくEOS R3なのか?
キヤノンは、このカメラはEOS Rの新しいシリーズであると述べている。それは、EOS R5と将来のフラッグシップカメラとの間を埋めることになるだろう。EOS R3はEOS Rのフラッグシップではない。
上記の推論を、ざっくりまとめると以下のようになるようですね。
・EOS-1D X Mark III発売(とオリンピックの開催)から早すぎる ← 経営上の都合
・高連写モデルと高画素タイプに分かれる ← カメラの仕様上の都合
・EOS R1はより高いところを目指す
さて、どれが最もらしいでしょうか?
ソニーのα1に触発?
キヤノンがEOS R3の開発発表をしたのが、4月14日。そして、α1が発売されたのが3月19日です。EOS R3はα1の発売から1ヶ月後に開発発表があったということになります。ちなみにニコンがZ 9の開発発表をしたのが、3月10日です。
つまりキヤノンがEOS R3の開発発表した段階で、ソニーのα1はすでに発売されていたので、キヤノンはα1の仕様のすべてを理解していたことになります。逆にZ 9は開発発表の段階ですので、Z 9のすべての仕様をキヤノンが知ることはできていません。
このことから考えると、たぶんキヤノンはソニーのα1の仕様をみて、α1を超えるような製品を作りたいと考えたであろうことは容易に理解できるところです。また、ニコンがZ 9の開発発表をしたので、対抗上、何かしらの対抗製品の存在をちらつかせておく必要もあったと考えたと思います。
そうなると、それまでキヤノンが考えていたR1の仕様では、α1を圧倒的に超えるというところまではいかないので、ひとまずR3として発売し、後にα1をベンチマークとしてさらなる性能の製品を投入したいと考えたのが実際のところではないのかな?などと想像しています。
そうなると、上記で引用した推論では、たぶん推論3に当てはまるのではないのかな?と思いますね。キヤノンではEOS Rでも、先にEOS Rで様子をみて、あとからEOS R5で性能的にかなりすごいものを出してきたということがありましたので、EOS R1でも同様の流れになる可能性はあるのかなと思います。
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コメント
コメント一覧 (9件)
>ひとまずR3として発売し
キャノンがそんないい加減な考えでフラッグシップ機を作るわけないでしょう。
視線入力を入れてきたことからもはじめからR3として計画していたことは明らかです。
銀塩時代の歴史を把握してる人には自明です。
キャノンが絶対の信頼性が必要になるR1に使えるかどうかわからん視線入力をいきなり入れるわけないでしょう。
1D X IIIにいきなりスマートコントローラーを搭載してきたりしてるので仮に絶対の信頼性が必要になるフラグシップ機R1にいきなり今までにない新機能を搭載してくることも有り得ると思いますよ。
ただR3は最初からR3(フラグシップ機R1ではない)として作られてたとは思いますが。
スマートコントローラーは使い物になるかどうか比較的簡単に検証できるから、
AI等もからんで複雑な処理のいる視線入力と同列に語れないでしょう。
80万もするR3で実験しないで欲しい。
>スマートコントローラーは使い物になるかどうか比較的簡単に検証できる
視線入力だってちゃんと検証してから投入して欲しいわ。
α1の開発発表が1月27日で、そこからたった2ヶ月余りで「R1として開発していた物をR3に妥協して発表する」とは思えませんが、いかがでしょう?
マーケティング面だけ見ても、ロゴ、キャッチコピー、特設サイトのデザインや説明文など、あらゆるものを一から作り直しです。そもそも「R1のままか、R3に妥協するか」自体もすぐに決定するはずがありません。
そして当然、変更には社長決済が必須のはず。でも、祖業であるカメラ事業のフラッグシップ製品のネガティブな妥協案を、すんなり通すような企業ではないでしょう。
推論3自体、妥協案というニュアンスではなく「1シリーズに相応しい完璧さを追求する」というポジティブなニュアンスではないかと思います。
元記事は筆者が考える想像であって、キヤノンはR1、R3 の開発計画に従い
発表、発売して行くだけでしょう。
ソニーがα1を出したことで計画を変更することは考えられません。
どちらにしろ様々な情報から同業他社が何を開発しているか何となく分かるでしょう。
恐らく R1 はパリ五輪を目標にグローバルシャッターが実用になってからと思います。
2023年には発表されるかもしれません。
キヤノンとしては2017年に出たソニーα9を超えるのが一つの目標としてR3を作っていたと思いますね。
ソニーもα9をフラグシップとは言ってませんでしたからそのときからR3として作ってたと思います。
まさにソニーが満を持してフラグシップのα1を出してきたのでキヤノンとしてはR3という名称にしといてよかった(まだウチはR1が控えてるぞ)と安堵してるでしょう。
そしてR1はソニーα1を超えることを一つの目標として作られるでしょうね。
ニコンユーザーですのでEOS等他社についてはあまり良く解らないのですが、将来的にR3系列とR1系列の棲み分けは画素数・連写性能・高感度性能と言うことになるのでしょうか?
であるならば、EOS1R、EOS1H等でラインナップを組む方が良かったように思います。縦グリ付きで70万超えのラインナップを2系統作らなければならない理由が明確ではないように思います。識者の皆様はどんな考えでしょうか。
個人的には、EOS1系はグローバルシャッター搭載の100万超えクラスではないかと予想しています。
R3は評判次第では一代限りになるような気もします。
管理人さんのいうようにキヤノンはEOS Rで様子を見て、あとからR5/R6を出してきたようにR3で様子を見て完成度を高めたフラグシップR1を出してくるのでは。
もしくはまさにソニーのようにR3はα9相当でR1はα1相当(全部入りのフラグシップ)としてラインナップし、R3 IIは縦グリ一体型をやめてR1より小型軽量低画素安価というポジションにするとか。
ただロンサム・カーボーイさんの仰るようにR1は100万円超えの超高価になるからR1とR5の間を埋めるR3を用意したというのも有り得ますね。