LUMIX S 100-500mm F5-7.1レビュー
(前略)
全体として、このレンズは静止画・動画の両方で幅広いシーンに対応できそうだ。ただし、個人的にどうしても気になる大きな弱点がひとつある。それは開放絞り値である。
100mmではF5、500mmではF7.1まで暗くなる。もっとも被写界深度については大きな問題はなく、この焦点距離域なら被写体を十分に際立たせ、美しいボケも得られるだろう。
問題となるのは、その焦点距離で確保できるシャッタースピードだ。野生動物の撮影では動きを止めるため、可能な限り明るい絞りで高速シャッターを使いたい。しかし、このレンズはその点で制約がある。
さらに、開放絞り値の暗さはテレコンバーター使用時の実用性も制限する。装着すれば1段、あるいは2段暗くなるからだ。
(中略)
もっとも有力な代替候補は、シグマの 60-600mm F4.5-6.3 だろう。価格はわずかに10%高い程度で、より広い焦点域をカバーする。ただし重量は2倍、全長も1.5倍に達する。
こうした選択肢を踏まえると、パナソニックが明るい開放値よりも、コンパクトかつ堅牢な設計と優れた操作性を優先したことは明白だ。その弱点を許容できるなら、LUMIX S 100-500mm F5-7.1 は十分検討に値する一本となるだろう。
開放f値を犠牲にして小型軽量を優先か
LUMIX S 100-500mm F5-7.1の第一印象をTechRadarが伝えています。
記事によれば、パナソニックの「LUMIX S 100-500mm F5-7.1 OIS」は、Lマウントのラインナップに超望遠域を埋める待望のレンズだと評価されています。
このレンズの最大の強みは、その携帯性と優れた操作性にあるようです。同クラスの製品と比較して非常にコンパクトで軽量だとされており、手持ちでの撮影を快適に行えるだろうとされています。また、新開発の手ぶれ補正機構は単体で強力な効果を発揮し、対応するカメラと組み合わせることでさらに優れた補正性能を実現すると言われています。
ズーム時のトルク感を調整できる「タイトスムースリング」や、高速かつ静音なオートフォーカスも、撮影をスムーズにすると指摘されています。さらに、テレコンバーターに対応しているため、最大1000mmまでの超望遠撮影も可能だそうです。
一方で、このレンズには大きな欠点も存在すると筆者は指摘しています。それは、開放絞りが暗いことです。100mmでF5、500mmではF7.1までしか絞りが開かないため、暗い環境や動きの速い被写体を撮影する際に、十分なシャッタースピードを確保するのが難しい場合があると述べられています。
この絞りの暗さは、テレコンバーター使用時にさらに顕著になり、有用性を制限することになると考えられています。総合的に見ると、パナソニックは明るい絞りを犠牲にする代わりに、携帯性や操作性を追求したレンズであると評価されているようです。
とはいえパナソニック純正の望遠レンズが欲しかった人にとっては、超望遠をカバーするこのレンズの発売は嬉しいのではないかと思いますね。開放f値が暗いので使えるシーンは限られると思いますが、昼間の明るい場所での撮影では十分に期待に応えてくれそうです。
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マウント | ライカカメラ社L-Mount規格準拠 |
レンズ構成 | 12群19枚(UEDレンズ2枚、EDレンズ2枚、UHRレンズ2枚) |
焦点距離 | 100-500mm |
画角 | 24°~5.0° |
開放絞り | F5-7.1 |
最小絞り | F29-40 |
絞り形式 | 11枚羽根 / 円形虹彩絞り |
最短撮影距離 | 0.80m(W端) / 1.50m(T端)(撮像面から) |
最大撮影倍率 | 0.16倍(W端) / 0.36倍(T端) |
光学式手ブレ補正 | あり |
Dual I.S. 対応 | あり |
フィルター径 | 82mm |
最大径×長さ | φ92.0mm×約196.1mm(レンズ先端より、レンズマウント基準面まで) |
質量 | 約1,285g(レンズフード、フロントキャップ、リアキャップ、三脚座は含まず) |
対応テレコンバーター | あり |
防塵防滴 | あり |
フッ素コーティング | あり |
コメント
コメント一覧 (1件)
先行製品のRF100-500も(競合不在も大いにありますが)そこそこ出てるでしょうし、暗さをISOでねじ伏せられる人には好ましいレンズですね。RFより1/3〜1/2段ほど暗いズーム域が多いのと、Lマウントにはシグマの超望遠が複数本あるので、ピンポイントでこのレンズが刺さる層がどれほどいるか。
それにしても……テレコン使用時の150-500制限は、実害が小さいにしてもあと50mm頑張れなかったのか、とは思ってしまいますねぇ。RFの300-500制限よりは余程マシですが。