キヤノンの広角ズームはどれがいいのか?
RF16-28mm F2.8 IS STMの発売でキヤノンの広角ズームは4本になりました。RF16-28mm F2.8 IS STMとその他のレンズではどのような違いがあるのか、この記事で詳しくお伝えします。
要約:限られたズームの範囲で問題なければ、このレンズは期待を裏切らない
RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMとの比較
RF15-30mm F4.5-6.3 IS STMはキヤノンのコンシューマ向けの超広角レンズだ。比較的廉価で、小売価格は約550ドルだ。広角端では新しいRF16-28mm F2.8 IS STMのほうが解像性とコントラストが全体的に優れている。ただし、コンシューマーレンズは15mmから始まるため、超広角端での1mmの差を非常に重要と考える人もいるかもしれない。特にRF16-28mm F2.8 IS STMが2倍の価格であることを考えると、その差はさらに大きいものだろう。
望遠端ではRF16-28mm F2.8 IS STMのほうがコントラストと解像性において中央部と周辺部の性能が優れている。
RF15-35mm F2.8 L IS USMとの比較
新しいRF16-28mm F2.8 IS STMがLシリーズのプロフェッショナル向けのレンズよりもかなり低価格であるという「公平ではない」比較を行うことになる。しかし、RF16-28mm F2.8 IS STMがプロフェッショナル仕様のレンズにどれだけ近づいているかを確認するためには良い比較となるだろう。
RF15-35mm F2.8 L IS USMは、おそらく最も近い比較対象となるだろう。これはf/2.8の固定絞りで焦点距離も近いからだ。Lレンズは広角端で1mm長く、これに非常に価値があると感じる人もいるだろう。
性能面では広角端において、15mmと16mmの違いを無視すればRF16-28mm F2.8 IS STMは中央部の性能が優れており、周辺部の性能も向上している。
望遠端ではRF16-28mm F2.8 IS STMのズーム倍率がかなり小さいことが影響し、中央部のコントラストと解像度がわずかに優れており、周辺部への性能低下も滑らかだ。
RF14-35mm F4 L IS USMとの比較
このレンズはRF16-28mm F2.8 IS STMとほぼ同じ価格帯で。焦点距離が長く、広角端で2mm長い代わりに1段暗いレンズとなっている。
広角端ではRF14-35mm F4 L IS USMは非常に優れたレンズだが、RF16-28mm F2.8 IS STMも性能面で大きく劣ることはない。F2.8レンズを1段絞ってF4にすればおそらく性能は向上するだろう。
望遠端では性能は似通っており、f/2.8レンズの方が1段明るいという点で優位だ。この比較ではレンズの明るさを重視するのか、それともRF14-35mm F4 L IS USMの優れた造りと望遠端の長さを重視するかによって選択がわかれるだろう。
焦点距離が短いが優れたレンズ
先日発表されたRF16-28mm F2.8 IS STMとその他の広角ズームに関して比較する記事が公開されています。上記はまとめ部分を引用したもので、実際のMTF曲線なども提示されていますので、全文は記事元リンクからご覧ください。
さて、記事ではそれぞれのレンズとの比較が行われていますが、これは実際に撮影して比較したものではなく、MTF曲線を比較してみたという内容になっています。そのため解像性などMTF曲線からわかることしか述べられていないので、実際に撮影された画像を比較してどのような結果になるかはわかりません。
記事を読むとRF16-28mm F2.8 IS STMはズーム倍率が低いのと、f/2.8という大口径レンズであるため、RF15-35mm F2.8 L IS USM以外と比較する場合、少し絞ることが可能となるため、そのぶん高い性能が見込めると指摘しています。
RF15-35mm F2.8 L IS USMとは同じf/2.8の一定絞りということで非常に気になる比較になるわけですが、こちらは広角端が1mm短く、望遠端が7mmも違うので、これを比較するのはちょっと無理があるのかなと思いますね。しかし、RF16-28mm F2.8 IS STMは非Lレンズながら、かなりLレンズに匹敵する性能があるようです。
このことから、焦点距離がそれぞれ短いことを許容できれば、そしてAPS-Cセンサーで利用することも検討しているなら、中央部の画質はかなり優れていて期待を裏切らないレンズとしています。
それはともかく、このレンズを見て感じたのは、ついにキヤノンも廉価なレンズを発売してくるんだなという印象ですね。この他にも廉価な高倍率ズームや標準ズームなどもキヤノンが発売してくる可能性が高くなっているように感じますね。フルサイズのラインナップはすべて純正で埋めてしまうのでしょうか?
主な仕様
画角(水平・垂直・対角線) | 98°~65°・74°10’~46°・108°10’~75° |
---|---|
レンズ構成 | 13群16枚 |
絞り羽根枚数 | 9枚 |
最小絞り | 22 |
最短撮影距離 | 0.2m/0.66ft.(28mm時) |
最大撮影倍率 | 0.26倍(28mm時) |
フィルター径 | Φ67mm |
最大径×長さ | 約Φ76.5×91mm(収納時)、112.8mm(16mm時)、102.1mm(28mm時) |
質量 | 約445g |
MTF曲線
レンズ構成図
(source)CanonRumors
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コメント
コメント一覧 (1件)
自分はすでに14-35mmf4を持っているので買い替えませんが、16-35mmf2.8があれば迷いますね。
おそらく、軽さと周辺の画質で判断すると思います。