R5 Mark IIとZ 8の画質比較
EOS R5 Mark IIとNikon Z 8の画質を比較してみたそうです。ISOを高く設定した場合、または非常に明るく、非常に暗く撮影した場合には両機種の画質はどのように違うのでしょうか?
4500万画素センサーを搭載し、どちらも積層型センサーを採用しているキヤノンのEOS R5 Mark IIとニコンのNikon Z 8。どちらの画質のほうが優れているのだろうか?
注1:使用しているレンズが異なり焦点距離は近似している。露出は単純に同じ数値ではなく、ヒストグラムを基に調整されている。初めにグレーカードで測光したところ、Nikon Z 8はR5 Mark IIよりも1段過小露出だった。
注2:現時点ではLightroomのEOS R5 Mark IIのRAWフォーマットのサポートが最終状態ではない。アドビの更新を待ってから再比較したい(LightRoom内はデフォルト設定。アドビのカラーは統一されている)。
注3:両機種ともに電子シャッターを使用するが、理論上、EOS R5 Mark IIのメカシャッターのほうがさらに良い結果が期待できる。
- 高感度のISO12800ではEOS R5 Mark IIのほうがNikon Z 8よりもわずかに良好だ
- 4段の過小露出から明るくしたときの性能は両機種でほぼ同等だ。ただし5段過小露出時、EOS R5 Mark IIにもより多くの偽色が見られる(R5とは比較していないが、以前よりは改善していると感じる)。
- 3段の過剰露出を暗くした場合の色表現は、両機種とも利用可能だが、4段の過剰露出では明らかに色かぶりも見られ、その際にEOS R5 Mark IIのほうが色の保持が優れている。
- EOS R5 Mark IIのメカシャッターの存在を忘れていた。極端な条件(5段の過小露出から明るくし、さらに+100シャドー)では、電子シャッターよりもノイズが少なく、この条件ではニコンを上回る。
つまり電子シャッター使用時の静止画画質はほぼ同等と言える。画質を優先する場合、EOS R5 Mark IIはメカシャッターや電子先幕に切り替えることで、より大きな現像の自由度が得られる。またR5 Mark IIにはニューラルネットワークノイズリダクション機能も搭載されており、素早い撮影時の画質改善にも効果的だ。
電子シャッターによる静止画は同レベル
EOS R5 Mark IIとNikon Z 8の画質を比較してみたという記事が公開されています。それぞれ1から4の説明は上記の画像の上からの枚数に合致しています。
個人的には、もう違いがよくわからないレベルで、ほぼ同じではないのかなという感じです。しかし、これを数値で定量的に表現すると違いがでてくるのでしょうね。
一番違うのは最後のメカシャッターで撮影したときのノイズの違いは分かりやすいですね。
話は変わりますが、特に中国国内ですでにEOS R5 Mark IIが出回っており、開封した様子を動画にしたり、撮影された画像を公開しているところがあります。しかもそれはインフルエンサーなどキヤノンが渡しているものではなく、何かしらの流通過程で流れているもののようです。
このカメラもそのような過程で流出したものなのでしょうか?
さらに「パリ五輪 各メーカの持ち込み機材台数判明 キヤノン “一眼レフ需要を過大評価”」ではパリ五輪に持ち込まれたカメラについて詳しくお伝えします。
EOS R5 Mark II | EOS R5 | |
センサー | 裏面照射積層CMOSセンサー | CMOSセンサー |
---|---|---|
アクセラレータ | 搭載 | |
静止画記録タイプ | JPEG、HEIF、RAW、C-RAW | JPEG、HEIF、RAW、DPRAW、C-RAW |
動画記録タイプ | RAW、XF-HEVC S YCC422 10bit、XF-HEVC S YCC420 10bit、XF-AVC S YCC422 10bit、XF-AVC S YCC420 8bit、News Metadata | ALL-I、IPB、RAW |
フォーカスブリージング補正 | 対応 | |
視線入力 | 対応 | |
AFエリア分割数(動画) | 最大975分割(39×25) | 最大819分割(39×21) |
測距輝度範囲(静止画) | EV−6.5〜21 | EV‒6.0~20 |
測距輝度範囲(8k動画) | EV−4.5〜21 | EV‒3~20 |
AFエリア | スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、全域AF、フレキシブルゾーンAF(AF1、AF2、AF3) | 顔+追尾優先AF、スポット1点AF、1点AF、領域拡大AF(上下左右)、領域拡大AF(周囲)、ゾーンAF、ラージゾーンAF(縦)、ラージゾーンAF(横) |
測光センサー(静止画) | 6144分割(96×64)測光 | 384分割(24×16)測光 |
シャッター(静止画) | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター、撮像素子によるローリングシャッター | 電子制御式フォーカルプレーンシャッター |
電子シャッター(静止画) | 1/32000~30秒(条件あり) | 1/8000~30秒 |
電子シャッターシンクロ同調 | 1/160秒 | - |
電子先幕シンクロ同調 | 1/320秒 | 1/250秒 |
高速連続撮影 | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約30コマ/秒(電子シャッター) | 最高約12コマ/秒(メカシャッター/電子先幕)、最高約20コマ/秒(電子シャッター) |
メカシャッター連続撮影可能枚数 | RAW:約230枚 | RAW:約66枚 |
手振れ補正効果 | 最大8.5段 | 最大8.0段 |
マルチアクセサリーシュー | 対応 | |
8k動画(最大) | 8k 60p | 8k 30p |
USB通信 | USB 10Gbps(SuperSpeed Plus USB/USB 3.2 Gen 2)相当 | SuperSpeed Plus USB(USB 3.1 Gen 2)相当 |
サイズ | 約138.5×101.2×93.5mm | 約138.5×97.5×88.0mm |
重量 | 約746g(バッテリー、カードを含む) | 約738g(バッテリー、カードを含む) |
WiFi 6Ghz | 対応 |
(記事元)E8M_8888
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コメント
コメント一覧 (2件)
R5IIはメカも電子も14bitになったので画質差はほぼ無いのかと思ってましたが、極端な状況下ではある程度差が出るんですね。アンチフリッカーなどの画像処理起因でしょうか。R1が1DX3よりも低性能なメカシャッターをあえて残した理由もこの辺なのかもですね。
もっとも、大半の場面では意識の必要もないでしょうけれど。
ノイズの違いはほぼありませんが、カラーリファレンスツール全体の写真の色を見るとそれなりに差がありますね。Z8は全体的に青色の情報が失われています。
初代R5の電子シャッターのDRはZ8よりも少し劣っていたと思うので、積層型センサーにした上でZ8と同等以上の画質に向上しているのであれば一安心です。